おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です
黄帝内経素問 金匱真言論篇 第四 第三節
故曰。
陰中有陰。陽中有陽。
平旦至日中、天之陽、陽中之陽也。
日中至黄昏、天之陽、陽中之陰也。
合夜至雞鳴、天之陰、陰中之陰。
雞鳴至平旦、天之陰、陰中之陽也。
故人亦應之。夫言人之陰陽則外爲陽、内爲陰。
言人身之陰陽則背爲陽、腹爲陰。
言人身之藏府中陰陽則藏者爲陰、府者爲陽。
肝心脾肺腎五藏皆爲陰。
胆胃大腸小腸膀胱三焦六府皆爲陽。
所以欲知陰中之陰、陽中之陽者何也。
爲冬病在陰、夏病在陽、春病在陰、秋病在陽。皆視其所在、爲施鍼石也。
故背爲陽、陽中之陽心也。
背爲陽、陽中之陰肺也。
腹爲陰、陰中之陰腎也。
腹爲陰陰中之陽肝也。
腹爲陰、陰中之至陰脾也。
此皆陰陽表裏内外雌雄、相輸應也。
故以應天之陰陽也。
訳
「易の中に陰中に陰有り、陽中に陽ありという句があります。」陰中に陰があり、腸中に陽がある、と。
これを昼(陽)と夜(陰)に関していえば、平旦から日中までが天の陽になり、陽中の陽になります、つまり昼(日の出から日没まで)の午前は陽になります。
日中から黄昏までが天の陽になり、陽中の陰となり、昼の午後は陰になります。
合夜から鶏鳴(真夜中)までが天の陰になり、夜は陰になり、陰中の陰になり、夜(日没から日の出まで)の日没から真夜中は(陰中の)陰になります。
鶏鳴から平旦までが天の陰になり、陰中の陽となり、夜の真夜中過ぎは(陰中の)陽になります。
人間もまた陰陽に応じます。
人間も陰陽に分けることができ、外部は陽で、内部は陰です。
人間の陰陽を言うならば、背は陽で、腹は陰です。
人間の臓腑を陰陽で言えば、臓は陰で、腑は陽となります、肝・心・脾・肺・腎の五つの臓器はすべて陰に属し、胆・胃・大腸・小腸・三焦(後述、霊蘭秘典論)・膀胱の六腑はすべて陽に属します。
陰中の陰、陽中の陽という道理を知りたいと欲する理由はどういうわけかといいますと。
冬の病は陰にあり、夏の病は陽にあり、春の病は陰にあり、秋の病は陽にあります。
すべては疾病の所在部位を考慮し鍼や砭石を施すためです。
背は陽部で、心は陽臓ですから、心は陽中の陽です。
同様に背は陽で、肺は陽中の陰であることになります。(背=胸腔部の心と肺は陽中の臓器で、さらにそれを分けると、心は陽となり、肺は陰となる。学研・図説東洋医学《基礎編》現在発売中)
腹部は陰で、腎は陰の臓なので、陰中の陰です。
同様に、肝は陽の臓なので、陰中の陽になります。
同じく、脾は陰の臓であり、腹部という陰中にあるため、脾は陰中の至陰といいます。
これは詳説したように、すべて陰と陽、表と裏・内と外・雌と雄がありますが、観点によって陰ともなれば陽ともなることもあります。
したがって、これ等はすべて天の陰陽にあてはまるものなのです。
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