漢方相談 昌栄薬品

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p61日本の漢方薬処方は〝寒熱〟を無視している!

2012-04-29 09:00:00 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

薬学博士渡辺武著『漢方が救う人体危機』

 

現代医療の誤りを正す

 

第1章 漢方薬はなぜ効くか

 

現代医学の盲点を救う

 

p61日本の漢方薬処方は〝寒熱〟を無視している!

 漢方の処方の原理は、医の事始めのようなもの、人間が自然から食物を摂(と)ったときからはじまったものなのです。

その人間の英知を集めて原理をつくったのが、後漢、唐の時代なのです。

 この原理は、薬物を「酸(さん)・苦(く)・甘(かん)・辛(しん)・鹹(かん)」の五味に分類してあります。

 

酸は酸っぱい薬で肝臓、胆のう、筋肉、眼を補正する薬、

苦にはにがい薬で心臓、血液循環系、小腸、舌の薬、

甘はあまい薬で胃、脾臓(ひぞう)、口唇(こうしん)、肌などに効く薬、

辛はからい薬で肺臓、皮毛、鼻、大腸などに効く薬で、

鹹は(塩辛い薬で)腎臓(じんぞう)、膀胱(ぼうこう)、骨髓(こつずい)、耳などに効く薬と分類していますが、

酸・苦・甘・辛・鹹というのは、いわば漢薬の符牒(ふちょう)であり、この五つが互いに関係し合って漢方薬は処方されます。参考五味調和の説明

重要なことは処方する場合に、五臓六腑(ごぞうろっぷ)が炎症を起こして熱があるのか、冷えているのかということです。

冷えていれば温めなければならないが、熱があれば冷やさなければなりません。

 その病が熱があるかないかによって「寒・熱・温・涼・平」の五つに漢薬が違ってきます。

寒は冷やす薬、熱は体に寒や冷えがあれば中和する、温は暖め、涼は少し冷やし、平はふつうだから温寒はいらない、ということになります。

 肝臓の薬も寒熱によって二種類あるということです。

つまり、胃に炎症を起こして熱があるというときは、甘寒の二字で薬物が決まります。

肺に炎症を起こして熱がある場合は辛寒で、熱を冷やして中和すればいい。

五臓六腑の病は病位が決まれば、甘寒の二字で薬物が決まるわけです。

 ところが、日本の漢方薬の処方は、この寒熱を無視したやり方が横行しています。

漢方の本場の中国や台湾では、この「酸苦甘辛鹹」と「寒熱温涼平」の処方の基本が厳然と守られています。

この薬剤の処方の上に気剤とか水剤、血剤といった病気の原因を解除する薬剤の分類が加えられると、いっそう効きめは明らかになります。

 漢方薬は、何千年もの間、何十億人もの人々が、この自然薬を飲んでよかったということを、のちの世に伝えてきたわけですから、薬公害も起こらなかったし、奇形児も生まれませんでした。

もし、漢方薬で奇形児が生まれていたとしたら、その次の時代の人たちは、この薬剤を飲むことを拒否し、伝えなかったはずです。

 漢方が救う人体危機西洋医学一辺倒からの脱出

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p59西洋医学には病気の初期を診断する物差しがない!

2012-04-22 09:00:00 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

薬学博士渡辺武著『漢方が救う人体危機』

 

現代医療の誤りを正す

 

第1章 漢方薬はなぜ効くか

 

現代医学の盲点を救う

 

p59西洋医学には病気の初期を診断する物差しがない!

 

 〝病は気から〟といわれるとおり、漢方でいう病は、健康に異常が起こったときからはじまります。

現代医学では、頭痛やめまいの類は病気としてとりあげてくれません。訴えようものならたいてい、医師から「お齢(とし)ですねぇ」とか「気のせいですよ」という診断が返ってきて、恥をかかされるのが落ちです。

西洋医学では、病気の初期を診断する物差しがないからです。

 こんなことがあります。――高松塚古墳の壁画「四人の婦人像」の保存に協力した東京芸大教授の絹谷幸二氏といえば、芸大の学生時代から独立美術の最高賞〝独立賞〟を連続二回も受賞し、そして今年は、長野冬季オリンピックの七種類の競技別ポスターを発表した逸材です。

 この絹谷氏が、芸大四回生だった夏休み、卒業制作を前にして、深刻な自信喪失に陥ったのです。

方々の大学病院などで診断を受けたのですが、結果はどこも異常はないという回答。

困り悩んだすえ故郷の奈良に帰郷して、家の中に閉じ籠もってしまいました。

 そんなある日、私は旧知の兄上から電話で「自信を失った弟をなんとかしてくれ」という相談を受けたのです。

さっそく、奈良に出かけて絹谷氏に面接してみたところ、彼は「卒業制作にとりかかろうとして、教授の小磯良平、林武両先生や、大先輩の有島生馬(いくま)や東郷青児らの絵を見て、すっかり自信がなくなった」というのです。

極度の神経緊張からくる、漢方でいう〝気病〟だとわかったのです。

 そこで夏休み中に体質改善をする治療方法をとることにしました。

漢方薬は腸炎や疲れやすい体質を変える薬湯「小建中湯(しょうけんちゅうとう)」に「八味丸(はちみがん)」を併用して、虚証の精力減退を徐々にとり戻すことにしました。

この治療は絹谷氏を一ヵ月で完全にもとの体に戻すことができました。

夏休みの前の失意落胆のときと比べたら、たいへんなエネルギーの発散ができる完全な体に立ちなおったわけです。

 人間は通常、鼻や口や眼や皮膚の粘膜で水分を出して呼吸しています。

気の病というのはここに負担がかかって、つまり、ふさいでくることからはじまるのです。

もっと病理学的に説明すると、何かの原因で皮膚と呼吸器官の粘膜に過剰な負担をかけていて、その結果、そこに損傷が起こっているということなのです。

 現代医学では、目に見える傷だったり、潰瘍があるとか、血液臓器に変化があるとか、尿に異常がなければ、病気として認めてくれません。

病気は形があるものであり、形のない、説明のつかない気の病は、本人の体質からくるものとして、齢のせい、アレルギー、ノイローゼ、自律神経失調症など、いろいろな別名をつけているのです。

 この病名でない別名の表現は、一般に〝愁訴(しゅうそ)〟だとしているのです。憂(うれ)いを訴えるというわけです。

さらに憂いが高じて何をいい出すかわからない状態になると、〝不定愁訴〟として、あくまでも病気から除外しています。

 漢方では、気は気体を発し、いまようにいえば、人間を管理するコンピューターの中心なのです。

気の病は気のコンピューターが壊れることであり、体の歪(ひず)みの表われとして、古来の原典にちゃんと病として体系化されています。

 漢方が救う人体危機西洋医学一辺倒からの脱出

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黄帝内経素問 脈要精微論篇 第十七 第十九節 訳

2012-04-20 09:04:40 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 脈要精微論篇 第十七

第十九節

原文

推而外之、内而不外、有心腹積也。推而内之、外而不内、身有熱也。推而上之、上而不下、腰足清也。推而下之、下而不上、頭項痛也。按之至骨、脈気少者、腰脊痛而身有痹也。

 

 脈診で外・表を診る時に、浮・表を診ることができないで内・裏であることがあります、この場合は心腹に積があるからでございます。

 同様に、脈診で内・沈・裏を診る時に、沈脈でなく浮の脈である場合は、身体に熱があることを表わしているのでございます。

 

推而上之、上而不下、腰足清也

 脈診で上の脈を診るときに、上って下らないものは、腰足に冷えがあるのでございます。

(脈診で寸脈・関脈・尺脈の順に強いのが男脈。尺脈・関脈・寸脈の順に強いのが女脈。この項で寸脈を上といっているのであろうか、上に血液が上って、下に下らなければ足腰は冷えると思うが。寸関尺を身体で表わせば上中下となる。)

 

 鍼灸医学大系の訳

 推して之を上にすれば、上って下らないのは腰足の冷えるものであり

 

 東洋学術出版社素問の訳

 〔脈が筋から遠いので〕脈を上に向けて推して〔それでもなお〕、脈気が下にあって上にないものは、腰と足の間に冷えがあるからです。

 

推而下之、下而不上、頭項痛也

 脈診で下の脈を診るときに、下って上らないのは、頭項(頭部と項(うなじ))が痛むのでございます。

 

鍼灸医学大系の訳

 推して之を下にすれば下って上らないのは、頭項の痛むものであります。

 

東洋学術出版社素問の訳

 脈を下に向けて推して、〔それでもなお〕脈気が上にあって下にないものは、頭項の間に痛みがあるからです。

 

脈診で骨にまで至るように診るときに脈気が少ないものは・沈脈であるので、陽気が虚の極に達した現象でありますので、腰脊に痛みと身体に痺れがあるのでございます。

 

ゴールド三養茶

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黄帝内経素問 脈要精微論篇 第十七 第十九節 語句の意味

2012-04-19 09:16:24 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 脈要精微論篇 第十七

第十九節

原文

推而外之、内而不外、有心腹積也。推而内之、外而不内、身有熱也。推而上之、上而不下、腰足清也。推而下之、下而不上、頭項痛也。按之至骨、脈気少者、腰脊痛而身有痹也。

 

語句の意味

推=スイ。タイ。オす。選びあげる。すすめる。及ぼす。おしはかる。いただく。進めやる。しりぞける。うつす。

 

推=ここでは指を以てヅッシリと下圧を加うることをいうのである。鍼灸医学大系

 

外=がい・病位用語。内(ない)に対していい、身体浅表部をいう。表よりは内部でやや含む部位が広い。

 

内=ない・内部の意味。外に対して言う。

 

心腹=胸や腹の部位。

 

積=せき・積聚の簡称。<霊枢百病始生篇>「積の始生は寒を得ればすなわち生ず。厥すればすなわち積を成すなり。」

積聚=せきじゅ・せきしゅう・しゃくじゅとも読む。病証名。腹内に結塊があって、脹れや痛みをともなう病証。一般に、積塊が明らかにあって、痛みや脹れが強く、固定して移動しないものを積といい、積塊が不明確で、一時的に脹れがきて痛みにきまった場所がなきものを聚という。

 

推而上之、上而不下

新校正によれば「按ずるに甲乙經には、上って下らずを下って上らざるに作る」とあり。

 腰足が冷えるということから判断すれば、甲乙經にある如く「下って上らず」とする方が正しいのではあるまいか。研究を要するところである。鍼灸医学大系

 

清=清涼。精冷。冷え。<素問脈要精微論>「腰足清なり。」

清寒の病。清邪とは霧露の気のこと。<素問六元正紀大論>

 

推而下之、下而不上

 新校正には「按ずるに甲乙經には、下って上らざるを上って下らざるに作る」とあり。検討を要する問題である。鍼灸医学大系

 

按之至骨、脈気少者=余程の沈脈であって、これは陽気が虚の極に達した現象とも見るべきものであろう。鍼灸医学大系

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黄帝内経素問 脈要精微論篇 第十七 第十九節

2012-04-18 09:30:43 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

柴崎保三著・鍼灸医学大系 ③ 黄帝内経素問 脈要精微論篇 第十七

第十九節

原文

推而外之、内而不外、有心腹積也。推而内之、外而不内、身有熱也。推而上之、上而不下、腰足清也。推而下之、下而不上、頭項痛也。按之至骨、脈気少者、腰脊痛而身有痹也。

訓読

推して之を外にすれども内にして外ならざるは心腹に積あるなり。推して之を内にすれども外にして内ならざるは身に熱あるなり。推して之を上にすれば、上って下らざるは腰足清(ひ)ゆるなり。推して之を下にすれば、下って上らざるは頭項痛むなり。之を按じて骨に至るも脈氣少なる者は、腰脊痛みて身に痹あるなり。

 

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