今朝も5時過ぎに起床…見ると地面が濡れています。すると主人が、夕べも雷がスゴかったぞと。そういえばその前の日もスゴいこと雨が降って雷が鳴り響き、あれはきっと近くのどこかに落ちた音だったとも言っていたっけ…
私は何も知らずに…どちらも寝ていました。(笑) 暢気なものです。でも何にしても私にとってはとっても嬉しいこと。だって植木鉢に水やりしなくても済みますものね。
さて、昨日は朝から「俳人協会山口県支部」の役員会で防府へ出掛けていました。昨年がコロナ禍で中止でしたので、今年はできれば開催の方向で考えたいが、ダメなときは昨年と同じような形にすると。その最終的な決定は9月上旬にということになりました。
実施するに関しては、講師などの手配や会場の準備などは昨年のものをそのまま移行させて行ないますので、その点は楽なのですが、感染防止対策に万全の注意を払わなければいけません。それが大変です。
でも、今年もまた中止ということになりますと、だんだんやる気を失っていきそうで…もうそろそろいい加減にとも思いますが、コロナの感染者はこちらでも増えてきていますからどうなりますことやら…心配なことです。
ところで、前回〝盲点〟のことを書きましたが、俳句にも盲点があるようですよ。要するに言葉の盲点が…。自分ではこれで完璧に伝わるとか、分かってもらえると思っていることが結構あるんですよね。では、その話を一つ…
先日の句会の兼題は〝汗拭ひ〟でした。その中に〈急ぎ足の汗を拭ひてバスを待つ〉という句がありました。
この〝汗拭ひ〟という季語は、汗を拭くことではなく、汗拭き即ちハンカチのことなんです。汗を拭くと使うときには〝汗〟が季語になりますからね。これは盲点というより勘違いと言った方がいいかも。
また他に、どっちつかずの微妙な句もありました。例えば〈汗拭ひ畳みて仕舞ふポケットに〉という句。作者は汗拭ひのつもりで詠んでいるので、何の疑いも持っていないようでしたが、これは〝汗を拭って〟の意味にもとらねかねません。俳句をしている人でも若い人などは汗拭いがハンカチだとは知らない人も随分多いんですから。
せめて〈ポケットに畳みて仕舞ふ汗拭ひ〉と入れ替えると、少しはいいかとも思いましたが、それでも〝汗を拭って〟と間違われやすそう。そこでちょっとアレンジして、〈ポケットに仕舞ふ汗拭き砂払ひ〉としてみたんです。まあ、前の句よりは間違われにくくなったとは思うのですが…。やっぱりまだイマイチですよね。
実は〝汗拭ひ〟や〝汗拭き〟〝汗手拭(あせてぬぐい)〟などは、どうしても古くさいイメージが付いてきます。だから最近は〝ハンカチ〟を使うことが多いのですが、現代ではハンカチはエチケットとして常時持っているものでしょう。季語としてはやはり〝汗〟の字が入る〝汗拭ひ〟の方が夏らしいと思われるのかも知れませんね。
ではこの句を、〈ポケットに仕舞ふハンカチ砂払ひ〉とすればいいかというと、また新たな問題が出てきます。確かにハンカチを使うと間違われないし洒落たイメージにも変るのですが、今度は片仮名が多すぎてちょっと目障り。また〈仕舞ふ〉となれば、普通男性ならポケット、女性ならハンドバックですよね。ならばいっそのことポケットを省略して、〈ハンカチの砂を払ひて仕舞ひけり〉とでもしてみましょうか。そうすればいろんな想像が出来ませんか。ちなみにこの作者は男性。だとすると、浜辺へ二人で行って彼女にハンカチを敷いて坐らせてあげた…なんてことも想像することができるでしょう。
こんなドラマのようなことを考えたりすることが出来ると思うと、ほら、俳句って楽しいでしょう。五七五の言葉で、まるで絵を描くように、物語を創作するように頭の中で自由に遊ぶことも出来るんですよ。何処かに出掛けて行かなくても家の中でも、あなたの空想の世界は限りなくどこまででも広がりますよ。
さあ、あなたも俳句を始めてみませんか?
写真は、我家の〝ヒペリカム〟です。ちょっと時期を過ぎてしまいましたが、このヒペリカムはオトギリソウ属オトギリソウ科に所属する多年草です。6~7月頃にかけて、5枚の花弁を持つ、鮮やかなイエローの花を咲かせます。しかし、切り花などで利用されるヒペリカムは、花よりも赤や濃いピンク色の実を鑑賞して楽しむのが一般的で、花束やアレンジメントの良いアクセントになります。