ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

みどりの日

2017年05月04日 | 俳句

 今日は「みどりの日」です。

 俳句では、この「みどりの日」というのは季語になっていて、以下のような説明があります。

 国民の祝日の一つ。平成元年(1989)昭和天皇の崩御にともない、それまでの「天皇誕生日」の4月29日を改称し、「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心を育む」日として制定された。平成19年より5月4日になった。

 それで、その「天皇誕生日」の4月29日は、今では「昭和の日」になっているのですが、まだ私の歳時記には載っていません。使っているのは、平成18年発行の『角川俳句大歳時記』ですから。最近の新しい歳時記にはもう載っているのでしょうがね。(まだ見てナ~イ!)その角川の歳時記を見ていましたら次のような句がありました。

 昭和史のおほかたを生きみどりの日

 これは馬醉木の大先輩、千手和子さんの句ですが、この「みどりの日」は、やはり昭和天皇の時代を暗示する4月29日でなくては意味がありませんね。ちなみに、和子さんは昭和3年生れ、今も現役で素晴らしい句を毎月発表されておられる方です。

 次の句も「天皇誕生日」を下敷きにして、「みどりの日」を詠んでいます。

 先帝に触れし記事なきみどりの日    渋川 優子 

 他にも例句がありますが、それらは天皇誕生日というイメージとは関係なく、木々の緑が萌え、山野の緑化をすすめる日という本来の意味で詠まれたものが多いようです。

 しかし、この歳時記に収録されている句は、みな18年以前の句ですから、当然4月29日の「みどりの日」なのですが。

 体内の水の流れやみどりの日      和田 悟朗

 みどりの日の雨のディズニーランドかな 山田みづえ

 パンケーキほどよく焼けてみどりの日  角川 春樹

 船長の子犬をもらふみどりの日     夏井いつき

  どの句にも色がよく見えますね。また緑という色が与える安らぎや生命力も感じます。たまたまですが、この「みどりの日」に旦那と息子は久し振りのゴルフへ。 私も以前は一緒にプレーしていましたが…病気のために、スポーツ系はほとんど諦めました。ホントは若葉の頃のコースが一番気持ちよく好きなのですが、「私も一緒に連れて行って~」とはとても、とても…。あ~あ、緑のシャワーを体一杯に浴びて鋭気を養いたかったなあ~残念!

 下の写真はアマドコロです。ナルコユリと非常によく似ていますが、触ると茎が角張ってひっかかりのあるのがアマドコロ、断面が丸くつるつるしているのがナルコユリ。もう一つよく似た花にホウチャクソウがありますが、これは茎が枝分かれしているのですぐに見分けられますよ。

 

 

            

            

            

         

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

猫の子から親猫へ

2017年05月03日 | 俳句

 5月3日、今日は憲法記念日です。

 あれこれと溜まったものを整理して、何ということなく過ぎてしまいました。アッ、捲り忘れていたカレンダーを全部5月に変えましたが、その中に俳人協会のカレンダーもありました。その4月の句は私の好きな次の句でした。

   猫の子のどう呼ばれても答へけり

 これは、有馬朗人(ありまあきと)氏の作で、氏はかつて東大総長を務めた物理学者であり、俳誌「天為」主宰の俳人でもあります。季語は「猫の子」で春。          

 作者の言を借りれば、「猫には人の言うことをきかない気ままさがあり、反応を予測出来ないところが面白いのだ」と。「でもこの猫の子は、まだ自分にどんな名前が付けられているかなど知るはずもなく、ただ呼ばれれば誰にでもニャ~と返事をする。それが愛らしいのだ」と。私も何度か仔猫を飼ったことがありますが、兎に角〝可愛い〟の一言。

 これは猫の子に限ったことではないのですが…。

 生まれたばかりの猫は、母の温もりや兄妹の温もりを探し求めては鳴くんですよ。だから、声を掛けたり、撫でてやったりすると甘えるようにニャ~と答えるのです。それも生きるための一つの知恵なんでしょうね。誰に教わったというんではなく。

 でも大きくなると、もう、ふてぶてしいこと!家の主のようになって。我家のテンも、仔猫のときはお乳を呑ませてやると、そりゃ可愛い声で鳴いていました。今はいくら呼んでも知らんぷり…自分が必要な時だけ、そう!あの〝猫撫で声〟でニャ~と。

 だから、テンと呼ぼうが、アホと呼ぼうが、〈親猫はどう呼ばれても知らんぷり〉ですよ。

 でもこれ、俳句としてはダメなんですよ。季語は「親猫」で、春なのですが…この「親猫」という季語は、「猫の子」の傍題で、「孕猫」や「子持猫」と同じように、子を産む前や産んでからの子育て時期だけに使われるもので、1、2ヶ月もすればこの「親猫」という季語を使うのはおかしいのです。ましてや10年猫には絶対に使えませんよ。

 仔猫だって4、5ヶ月もすればもう成猫になるのですから、夏になったら〝猫〟です。

 ところで我家の猫、今では全く薄情なもんですが、でもやっぱりカワイイ!  いなくなれば家中を探し回りますし、家族と一緒です。実のところこの気持ちは飼ってみなければ分らないでしょうね。

 見て下さい!この寝姿。〝鍋猫〟ならぬ〝箱猫〟です。本当に猫は箱とかが大好きですが、ある時、こんなに薄っぺらい箱にもぴったりと入って寝ていました。カワイイでしょう! 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

連休ボケ?

2017年05月02日 | 日記

何ということでしょう。連休ボケでもないのですが…

今日の句会は、ゴールデンウィークの最中なので、変更希望者が多く、

来週の火曜日に他の教室と合同ですることになっていたんです。すっかり忘れていました。

準備をし始めて気がつくなんて…でもよかったですよ。これが一週間早くだったら…

その慌てぶりが想像できるでしょう? イヤ以前もあったんです、それが。

今日は何もないから…とのんびりしているところに、突然電話…

それからは、カレンダーにしっかり書いて、確かめるようになったのですが、それでもあるんです。

書いた後に変更になり、書き換えるのを忘れていたりして…ということ。

先日の開講式の講師会議でも、9時開始で慌てて行くと、駐車場がガラ~ンとしているじゃありませんか。

エッ!どうしたんだろうと不思議に思いながら事務所に行くと、周りで数人が…

「ねえ~会議は9時からと思って来たでしょう?」と。モチロンですよ。

でなければもう少しゆっくりと… これは、最初の連絡では9時になっていたのが、

最終の連絡で9時30分と変更されていたのを、やっぱり書き換えてなかったんです。

まあ、30分のロスでよかったのですが、やっぱり似たような人が多いんですね。

ホラ、また来ましたよ…似た人が。この歳になればもう皆似たり寄ったり…

時間が出来たので庭に出てみました。ナント!あの無花果の実が…殆どないのです。

エエッ~小さいのが少し…でもそれも今に落ちそう。やっぱり木が幼すぎたんですね。カワイソウ!

何でもそうでしょうが、成熟しないのに無理矢理実をつけさせてはイケマセンよ。(私じゃなあ~い!)

やはり木が熟すまで待ってやらないと…人もそうですよね。早熟はよくありません。

ジャスミンの花が咲いていい匂いです。

イチハツと思いきや…本当は「ジャーマンアイリス」ですって。

イチハツよと貰ったものですが、花が咲いたら…違っていました。

ドイツアヤメ科で、レインボーフラワーとも呼ばれ、アイリスの仲間では最も華やかで品種が多い。

下のはツルニチニチソウです。いよいよ5連休…あまり関係ないか…。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

御衣黄桜

2017年05月01日 | 日記

 とうとう5月に突入…今月もいろいろ予定はぎっしり…カレンダーが赤く埋まっています。黄金週間も今の私にはあまり関係ない…だっていつも黄金週間ならぬ黄金年間ですもの。

そういえば、昔フルタイムで仕事をし、母、妻と3役をこなしていた時、次のような句を詠んでいました。

   良妻も賢母も遠き葱きざむ

 かつては週休2日じゃなく、土曜日が半ドン。日曜日にしても行事や日直などで潰れたりと…、おまけに、夫も私も実家は県外、子育てを頼ろうにも親戚・知人・友人などいなくて、本当に大変!子どもがインフルエンザやお多福風邪などに罹った時以外は、頼らずにどうにかして切り抜けましたよ。

 だから、どこかで手を抜かないと…そんな時代でしたね。ホントよく頑張りました。

 オリンピックのマラソン選手・有森裕子さんの、あの有名な言葉〝自分を褒めてあげたい〟ですよ。

 ところで、以前、広島造幣局の〝花のまわりみち〟で紹介した、「御衣黄」(ぎょいこう)という八重桜、覚えてますか?花の色が最初は緑色で、段々緑黄色になり、最後の散る前には紅色するという珍しい桜です。

 花びらは10~15枚。高貴な貴族の衣装の萌葱色に近いので、その名が付けられ、江戸時代京都の仁和寺で栽培が始まったと言うことです。江戸中期には御衣黄という記録も残っており、「黄桜」や「浅葱桜」とも言われていたらしい。よく似たものに「鬱金」というのがありますが、これは御衣黄よりも色がやや薄いし、紅色もしませんので、見分けがつきます。

 その、御衣黄が何と我家の近くのお寺にあるのです。以前通りすがりに気がついたのですが、車ですのでシゲシゲと見たことがなく、今年はブログに載せようと、昨日、お天気もよかったので、歩いて出掛けました。

 ああ~ちょっと遅かったようです。散り始めていて…でもしっかり紅色しているところが見れました。

 ちなみに、花言葉は「永遠優美」だそうですが、私は信じません。きっとこれは願望でしょうね。

    花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせし間に (『古今集』)

と、小野小町さんも詠んでいるではありませんか。

 この歌の意味は、〈桜の花の色は、すっかり色あせてしまったことだなあ。むなしく日を過ごし、長雨が降り続いていた間に。(同じように私の容色もすっかり衰えてしまったことだなあ。むなしく恋に時を過ごし、もの思いにふけっている間に。)〉です。やっぱり花は〝あはれ〟がいいですよね。

 今日は午後からいつもの病院へ、明日は句会と…忙しいです。では、また。

                        

            

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする