ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

蕺菜(ドクダミ)

2017年05月12日 | 日記

 今日はまた雨でしたね。

 我家の庭は…これでますます草が勢いづいて手が付けられなくなります。毎年のことなので…もう諦めていますが、気が付いた時にはちょこちょこと草を抜いてきたのに、ああ~もうダメです。これがはびこり出すと…そう!ドクダミです。

 最初ここに引っ越して来た時は、一生懸命抜いていました。挙げ句の果てに腱鞘炎になって、そりゃもう痛いのなんのと。それも両手の親指でしたから。整形外科に行っても整骨院に行っても治らない。包丁は握れないし、布巾も絞れない…とそりゃあ大変でした。4,5ヶ月は泣いて過ごしたかなあ~。 それで懲りて、もう馬鹿みたいに草取りをしなくなったんです。

 今では〝我家の雑草園〟なんて居直ってます。要するに怠け者の言い分ですが。でも、あの根を見たら誰でも諦めますよ。地下の奥深くまで入り込んで、まるで蜘蛛の巣のように縦横に根を張って…だから〝ドクダミ〟と。憎らしいこと!

 漢字で〝蕺菜〟と書きますが、見るからに嫌な字でしょう? これが、「十薬」と書くと、途端にあの清楚な白い花が…まして、十もの薬になるなんて聞かされると、全くイメージが変わるでしょう。

 「ドクダミ科の多年草で、夏の季語。葉はハート形、梅雨の頃、花軸のまわりに淡黄色の小花を穂状につけ、その下に白い花弁のような4枚の苞片が十字形にある。全草に臭気があり、これを煎じて、利尿や駆虫薬としたり、生葉を化膿、創傷にはるなど広く民間薬として用いられる、それで〝十薬〟」と。

 歳時記に次のような句がありました。

    どくだみや真昼の闇に白十字     川端 茅舎

    毒だみや十文字白き夕まぐれ     石橋 秀野

 それぞれ「白十字」「十文字白き」と詠まれていて、花の特徴がよく表れていますね。でも俳句では、先人が使った有名な表現は手垢が付いていると言って嫌われますので、この表現はもう使えません。要するに早い者勝ちなんです。だから、誰もまだ使ったことがないような、そんな表現を見つけないといけない…、それが至難の業なんですね~。 何も知らずに作っていた初心の頃は、何でも詠めたんですが、やればやるほど難しい…万の石ころの中から一つの珠を見つけるようなものですが、でもやらなくっちゃ~。

 夕方家に帰ってみると、テンが走って出てきて、勝手口で待っていました。

 どこか濡れないところに隠れていたんでしょう。車の音で出てきて、顔を見ては鳴くんです。そんな時は一層甘えたような、哀れな声で…。

 もしかしたら、それが狙いで、テンも計算しているのかしら。猫は雨が嫌いだから、普通は外に出たがらないんですがね。今日は閉め出されて…戸を開けてやると、あっという間に私より先に家に入りました。カワユ~イ!                          

            

            

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