ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

Nくんのこと、どうしても書きたい!

2019年12月11日 | 俳句

 この2,3日、午前中はやや曇っているものの午後からは気持ちのよいほど日が燦々と照って、とっても暖かい!

 午後からは健康体操へ。今日も会場には暖房が入っていましたが、途中からは暖房など要らないほど窓から日が…太陽の有り難みを背に感じながらの体操でした。 

 ところで、以前よりずうっと気に掛かっていることが…なのに、次から次と書くことが出来て、ついそれを後回しにしていました。本当に申し分けないと思ってます。

 こんなこと書いたって何のことやら…当然みなさんには分かりませんよね。でも、どうしても書きたいと思っていたことなんです。だってもうすぐ二ヶ月になろうかと…、

 実は10月のワンゲルOB会で奈良の飛鳥へ行った時の、同級生Nくんのことなんです。

 彼は、私を唯一〝宗匠〟(笑)と呼んでくれるとても貴重な弟子なんです。自分で〝不肖の…〟と言っていますけど、本当に不肖なんですよ。(笑)

 あれは3年前になるかしら。私の母が亡くなったとき、母の句集を手作りして『白寿』として出したんですが、それを同期会の時にみんなに上げたんです。そうしたらそれに感動して、自分も俳句を詠んでみたいと言われ…もちろんすぐにOKですよ。そして、作ったからといって見せてくれた初めての俳句…全くの素人ですからそれはそれなりの句でしたが(笑)…でもそれは誰だって同じこと、何も恥ずかしがることではないですからね。

 しかし、その句を見た瞬間、その句から伝わってくる彼の思い…、突然妻に先立たれてしまった男の哀しみとでもいいましょうか、それに耐えている…そんな姿が浮かんで私の心を捉えたのです。

 俳句はやはり〝こころ〟です。難しく高尚な表現でなくても、まごごろがあれば伝わります。だから、冗談じゃなく〝才能ありよ〟と、彼を応援しました。どんどん句を詠んで、メールで送ってねと言って別れたのですが…

 彼は根っからの〝山男〟で、寡黙、いや口が無いくらい!(笑) だって学生時代には一度も口を利いた記憶がないんですもの(笑) 卒業して…それもいい年になってOB会に参加するようになってからやっとですよ。それでもまだ…とてもシャイなんです。

 ところが、根性はあります。OB会と同期会のある時には必ず2,3句作って持ってくるんですから。俳句の上達は〝多作多捨〟よと教えたこともしっかり理解していて、それでも多くは作って持って来ないんです。だからといって、やめてしまうこともない。そうやってわずかな1本の糸だけでやっと繋がっている師弟なんです。(笑)

 今回の飛鳥でも、私が〝ねえ、Nくん俳句作って来たの?〟と聞くと、〝はい、宗匠!持って来ています。後で渡します〟と。そして、解散前に渡された大きな封筒…。〝ウウン? 今回はたくさん詠んだのかしら…〟と、その封筒の重みを手に感じながら、彼も後から見てくれと言っていたし、いろいろと忙しくって、そのまま家へ持って帰りました。

 旅の疲れやなにやかやで、その封筒の中身を見たのは1週間後ぐらいでした。ナント入っていたのは、1句のみ!ウッ、こりゃあなに???

 〈句つくりて秋のお寺でほめられる〉という句、それにコメントが…〝これまでの俳句つくりの努力が実り、いつも厳しい俳句の師匠より「よくできました。花まるです」とほめられた状況を述べた句です〟と。ウ~ン、これは1本とられたか!(笑)

 そんなことより、もう一つクリップで綴じたものが入っていました。それには付箋が付いていて、「私は俳句は詠めませんが、詩歌なら少しだけ読めますので、雑文を書きました。読んでみて下さい」と、A4の11頁に亘る文章。ビックリどころかもう圧倒されてしまいました。それを読んではじめて、彼の文学への興味や文才はここから来ていたのかと心から納得させられました。

 でも、随分長くなりましたので、この話のつづきはまた明日にでも…

 写真は、今日の空模様…そして、スーパーの屋上からの夕日です。明日はまた気温が下がって寒くなりそう…でも天気はいいそうですから、満月がよく見えるかも…。

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