高砂大学大学院の今回の先生は能楽師だ。
能楽師と言えば必ず紋付き袴?で登場する。
今回は〝加賀宝生″についてのお話。
お能と言えば眠たくなるような難しい話。
前の方に座っていた私は眠くなったらどうしようとしきりに気にしていた。
講演が始まる前に水を500cc飲めば眠くならないと言うのでこの前から実践している。
その効果はと言うといま一つって感じ。
今回はどうか。
元小学校の先生を9年間やっていたという。
先生と言うと生徒を教えるばかりでなく確りとその生徒さんを観察ていなければならないそうだ。
ということは、私も当然みられているってこと・・・これは恐い。
自分の生い立ち、どうしてお能を始めるようになったのかということを冗談を交えながら面白おかしく話された。
普通の講師と違って、一人一人を見つめて対話をするように授業を進める。さすが元先生だけあって授業の進め方には年期が入っている。
「ほい、貴方はどう思う?」なんて突然指名される。幕末の吉田松陰先生のようだ。でも決して強制しない。
それとなくながして先へ進める。相手に負担をかけないのが凄い。
こんな先生にうけもたれた子は幸せだなと思った。
いつもは1時間半の授業なのだが今回は2時間の授業で休憩なし、オシッコをこれえて頑張る。
授業は面白くないと、あっちこっちで私語が始まりさわがしくなるのだが、今回は誰も私語をせず、会場は先生に集中している。
お陰で先生の言っていることが良く分かる。
これが本当の授業なのかなと改めて教えられたような気がする。
今日初めて知ったこと。
橋掛かりの前にある3本の松は本舞台から一ノ松、二ノ松、三ノ松とだんだん小さくなり、一番奥の松(三ノ松)は一番小さいのだそうだ。
それは遠近法と言って、遠くの松を意味するとか。橋掛かりと言う廊下は短いけど、それがずっと遠くまで伸びているんだよとの演出の様だ。
最近の能楽堂のお客さんは女性の方が多くて、女性用トイレを2倍に増やしてもまだ足りず、休憩に入ると長い行列が付く。男性はその行列をかき分けて行かなければ殿方用トイレにはたどり着けない。
難しいお能を理解できる女性が増えたのかなと感心する。
どうやら今回は眠らずに済んだようだ。
偶然兼六園から新幹線が走るところを見た。でも手持ちのカメラの性能が悪いのではっきりと捕らえることっが出来ません。