「地震、雷、火事、親父」どれも怖い。イヤ親父は怖くないか、もはや。雷、ここのところ多いのです。私の幼い頃の雷の記憶は蚊帳とセットになっていて、おまけに蚊取り線香の匂いも・・・。雷のピカッとゴロゴロの時間差は、いやが上にも怖さを増しました。弟と私は雷が鳴ると、すぐに蚊帳の中に入れられ、耳をふさぎちぢこまっていた。不思議だったのは、父も母も、まったく怖がっている様子がなく、ふつうに「日常生活」しているのでした。例えば、夕食の献立の話とか、隣の家の赤ちゃんのこととか。そんな親の様子を見て、大地を揺らすような雷でも、そう簡単に落ちるものじゃないのだと学習してきたのでした。今は、蚊帳、ないですし、父も母も、もういません。怖いのです、雷さんが。そして、淋しいのです・・・。