おせちから開放された、ホテルの年越しと言うものを20年前1度だけした。
横浜の小体なホテルのお正月は、なかなかよかった。
老夫婦や子連れの家族が元旦の朝「おめでとうございます」と誰彼となく挨拶を交す。
何しろ、朝からおとそで上げ膳ざんまい。
天国でした。
娘は満1歳。まだ様子などわかるわけがなく、静かにいい子してました。
夕方、早めのお風呂に娘を入れていて、顔がやけに赤いなー、と。
そういえば体も熱い。「?」
体温計を借り測ると、凄い熱!
何と、5分と離れていないところに休日診療のセンターがあるのをおぼえていた。
しかしお正月だ、はたして診てくれるのか、電話をした。
なかなかかからない。主人と相談し、とにかく連れて行くほうが早い、の結論。
弱々しく息をする娘を抱きかかえ病院に急いだ。
暗く重々しい病院の建物が近くに見えるのに遠い。
やっとたどり着き、ガラスの自動ドアを開けたー、その時目に飛び込んできた光景は
驚くものだった。
広いロビーにひとひと人が、あふれるほど居るのだ。
子ども連れがやはり多く、慣れてきて良くまわりを見回すと
一人の子どもに4、5人の大人が付き添って居る人が多いことに気が付いた。
実家に帰って着たのか、若いパパ、ママとおじいちゃん、おばあちゃん、それに
犬まで連れてきている人も居た。混雑振りは、何故かホッとするものがあった。