昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

とっちゃんの宵山 ⑨

2016年08月29日 | 日記
翌朝から、僕はとっちゃんに積極的に語り掛け始めた。桑原君はそ知らぬ顔を決め込んでいた。が、おっちゃんやカズさんや大沢さんは、うれしそうだった。積極的に僕を後押ししてくれた。 「とっちゃん。いつも何時頃起きてるの?」 「早いで~~」 「朝刊終わってから、何してんの?」 「いろいろやな~~」 「家のこと手伝ってんの?」 「それは、おばはんがやることやがな」 とっちゃんの取りつく島のない応 . . . 本文を読む