昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第三章:1970~73年 石ころと流れ星   42

2011年09月16日 | 日記
皆藤さんの名前を最初に耳にしたのは、東京3人組からだった。彼らは、どこから入手したのか、学費値上げ反対に端を発した学園紛争の経緯を詳細に知っていた。彼らが異口同音に、重要人物として挙げたのが、皆藤さんだった。 「オーラのある人だったらしいよ」「演説の一言一句に、借りものじゃない魅力があったんだってさ。きっと文学青年だったんだね」「詩集を作ってたらしいよ。それがさあ、意外と古典的なものだったんだっ . . . 本文を読む