昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第三章:1970~73年 石ころと流れ星   21

2011年05月30日 | 日記
5時前に店に辿り着き、入り口を開けた時には、一旦乾いたシャツが汗に濡れていた。 「お~~~!どやった?楽しかったか?」 コックの迎える声に店内を見回すと、奥のテーブルで入口の方を向いている一人の客と目が合った。 「いらっしゃいませ~~」と声を掛ける。しっとりと生暖かく下半身をくるんでいるジーンズが気持ち悪い。 「ちょっと着替えて来ますわ」 カウンター越しにコックに小声で告げる。調理台の上 . . . 本文を読む