昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第三章:1970~73年 石ころと流れ星   18

2011年05月20日 | 日記
三枝君の声に、その隣でうつ伏せになっていた女の子が、身体を反転させる。 「大変やったんから、本当に~~。柿本君」 京子だった。酒のせいか、声がしわがれている。口の端を気にしながら起き上がる。 「自分が何を言い、何をしでかしたか。柿本君、覚えてないでしょう?」 思い出そうとした瞬間、頭頂部に痛みがあることに、僕は気付いた。高校生の時、教師に拳骨でグリグリされた後に似ていた。何をしたというのだ . . . 本文を読む