お歳暮の申し込みをしたかったのでサービスカウンターのあるスーパーへ行ったら、久しぶりに見るママ友に会った。
娘同士は中学が分かれてからも時々遊んでいる仲良しだが、ママとは小学校以来の久しぶりである。
「久しぶり。元気?」と話かけたら一瞬は笑顔だったが、その後「あの…本当にごめんなさい…」と言いにくそうに顔を曇らせた。
「何?どうかしたの?」
「実は娘のスマホをチェックしてたら、ピノコちゃんからお金を借りて返していないみたいで…何も聞いてないんですか?」
「へ?お金?そうなの?いくら?」
「2千円みたいで。でもあのくらいの歳頃だと大人の20万みたいなもんでしょう?
親にも言えないような事情でお金に困っていたのかしら…
そんなことしてずっと返さないなんて、あの子何考えてるだかと思うとやりきれなくて…本当にごめんなさい。
でもスマホを見たなんて知れたらこじれるだろうし、どうしたらいいのかずっと悩んでいて…」
長い間、相当に深刻に悩んでいたみたいで、お母さんは涙目になった。
私が「いやいや大丈夫よ。私の勘だけどそんなややこしい話じゃないと思うわ。悩むのは確かめてからでいいんじゃない?」と笑ったら、お母さんは驚いた顔をした。
娘が帰宅してから私はあっさり尋ねた。
そしたらあっさり答えが返ってきた。
「うん、5月に遊園地行った時、Mちゃんのお金がなくなったんだけど、私がまだ乗りたくて私から誘ったの。
4つくらい乗って正確にいくらかわからなくなったからじゃ2千円ってことにしようってなって、お金は次遊ぶ時でいいよってなって、次遊んだのが夏休みだったの。
でもその時は私もすっかり忘れてて、それでラインで催促したと思う。いつだったかな、それも忘れたけど。Mちゃんも忘れっぽいし」
案の定、外野が心配するほどの話ではなかった。
というか、確かめもしないうちにあれこれ妄想するなんてことは私はしないので、何ヵ月も悩んだお母さんが気の毒になった。
「そんなわけでMちゃんがお金がないのに誘ったウチもわるい。で、この話はピノコからもMちゃんにはしない方がいいのね?」
「そうして貰えますか?」
お母さんは本当にホッとした様子で、お金は娘に内緒で返しにいくと言った。
「もし娘の方からお金を返してきたら、それはピノコちゃんは何も聞いてないことにして受け取って。それは貸してくれてありがとうのお礼だから」
(娘はあっけらかんと「いいの?ラッキー」と言った)
「OK。じゃあこの話はこれで終わりね」
返す返すも、悩まずにさっさと言ってくれればいいのにと思った。
娘が「ママも私のスマホチェックしたりするの?」と訊いたので、いや、ママはそんなややこしいことは一切しない。訊きたいことは遠慮なくズケズケと訊くからと言った。
娘との距離の取り方も家庭によって様々だなあ、と思った次第。
娘同士は中学が分かれてからも時々遊んでいる仲良しだが、ママとは小学校以来の久しぶりである。
「久しぶり。元気?」と話かけたら一瞬は笑顔だったが、その後「あの…本当にごめんなさい…」と言いにくそうに顔を曇らせた。
「何?どうかしたの?」
「実は娘のスマホをチェックしてたら、ピノコちゃんからお金を借りて返していないみたいで…何も聞いてないんですか?」
「へ?お金?そうなの?いくら?」
「2千円みたいで。でもあのくらいの歳頃だと大人の20万みたいなもんでしょう?
親にも言えないような事情でお金に困っていたのかしら…
そんなことしてずっと返さないなんて、あの子何考えてるだかと思うとやりきれなくて…本当にごめんなさい。
でもスマホを見たなんて知れたらこじれるだろうし、どうしたらいいのかずっと悩んでいて…」
長い間、相当に深刻に悩んでいたみたいで、お母さんは涙目になった。
私が「いやいや大丈夫よ。私の勘だけどそんなややこしい話じゃないと思うわ。悩むのは確かめてからでいいんじゃない?」と笑ったら、お母さんは驚いた顔をした。
娘が帰宅してから私はあっさり尋ねた。
そしたらあっさり答えが返ってきた。
「うん、5月に遊園地行った時、Mちゃんのお金がなくなったんだけど、私がまだ乗りたくて私から誘ったの。
4つくらい乗って正確にいくらかわからなくなったからじゃ2千円ってことにしようってなって、お金は次遊ぶ時でいいよってなって、次遊んだのが夏休みだったの。
でもその時は私もすっかり忘れてて、それでラインで催促したと思う。いつだったかな、それも忘れたけど。Mちゃんも忘れっぽいし」
案の定、外野が心配するほどの話ではなかった。
というか、確かめもしないうちにあれこれ妄想するなんてことは私はしないので、何ヵ月も悩んだお母さんが気の毒になった。
「そんなわけでMちゃんがお金がないのに誘ったウチもわるい。で、この話はピノコからもMちゃんにはしない方がいいのね?」
「そうして貰えますか?」
お母さんは本当にホッとした様子で、お金は娘に内緒で返しにいくと言った。
「もし娘の方からお金を返してきたら、それはピノコちゃんは何も聞いてないことにして受け取って。それは貸してくれてありがとうのお礼だから」
(娘はあっけらかんと「いいの?ラッキー」と言った)
「OK。じゃあこの話はこれで終わりね」
返す返すも、悩まずにさっさと言ってくれればいいのにと思った。
娘が「ママも私のスマホチェックしたりするの?」と訊いたので、いや、ママはそんなややこしいことは一切しない。訊きたいことは遠慮なくズケズケと訊くからと言った。
娘との距離の取り方も家庭によって様々だなあ、と思った次第。