原曲はThe House of the Rising Sun、アニマルズの曲かと思っていたが、
アメリカの古いフォークソングらしい。
1962年にボブディランがファーストアルバムにレコーディングしている。
2年後にアニマルズが歌って大ヒットすると、ボブディランもアニマルズのようなロックの
アレンジで歌ってくれとファンに求められるようになり、それが嫌で、歌わなくなったらしい。
しかし、ボブディランはアニマルズのバージョンは大のお気に入りで、これが後のエレクトリック
バンド導入のきっかけになったそうです。
日本語バージョン、尾藤イサオの歌で聞いたことあったような気がするが、この歌詞ではなかった。
これは浅川マキの訳詩。
だいたい、原詩のイメージに近いようです。
では、その浅川マキとちあきなおみ、そして浜田真理子の3バージョンを聞き比べてみましょう。
同じ歌、同じ詞で、これほど違う表現になるのですね。
浅川マキのは、遠い過去の自分の経験を振り返っている感じ。
ちあきなおみのは、現在進行している感じ。今、ニューオリンズにいるというリアルな感じが
演劇的に表現されている。歌唱もアレンジもゴージャスで、表情、衣装もある重さをたたえている。
そして浜田真理子のは、本人の経験ではなく、本人から聞いた話をとつとつとかたっているかのよう。
3人の中で最も抑制的な表現だが、それがかえってスッとこちらの胸のうちまで迫ってくる感じ。
何度聞いても飽きない。
参考までに、アニマルズの詞は、女性ではなく男性の話になっていて、娼館は、少年院に変えてあるようです。