快風丸

俺の船に乗らないか。

青色発光ダイオード

2014-10-18 15:33:20 | Weblog

 青が難しいなら白いLEDを塗っちゃえばいいじゃない、と無邪気にマリーアントワネットのようなことを考えて

いた。

しかし、光の3原色が揃わなければ白ができないと知った。衝撃だった。

 

 色の3原色、赤、青、黄、混ぜると黒になる。

これは、いったい誰が発見したのだろう。たとえば緑色は、自然界にそもそも存在している。

木の葉の色である。何かと何かを混ぜて木の葉を作ったわけではない。最初からその色で存在している。

 

 人工物など存在しない太古から存在している緑という色を否定して、それは赤と黄色を混ぜた色であると発見

したのは、いったいどんなシチュエーションだったのか。リンゴが木から落ちて万有引力を発見するよりも複雑で

困難なことに思えてしょうがない。

 

 これが、光の3原色となると、赤、緑、青、混ぜると白になる。

もっと不思議な発見である。そこに存在するものを否定するというクレイジーな作業の果てに今の常識がある。

誰も、何も、全ては正しくないのかもしれない。


アルゲリッチ私こそ、音楽!

2014-10-18 00:48:41 | Weblog

 

 アルゲリッチの音楽、すなわちピアノ演奏は、信じられないほどのなめらかさと力強さがある。

この映画のタイトルとおり、彼女本人が音楽であって、ピアノはただの道具であると規定すれば理解しやすくなる

ことに気が付いた。それほど衝撃的なほどの演奏なのだ。 

 

 今日、この映画を見に行った動機は、そんな超越した演奏力のピアニストがどんな人なのかという興味だった。

しかし、実の娘が撮影するドキュメンタリーが進行するに従い、その興味に対する意識が薄らいでいった。

 この映画の主題は、じつは、アルゲリッチの人となりを紹介することではないことに徐々に気づかされた。

撮影者たる三女と母の関係性が表現の主題だったのだ。

 

 映画のなかでアルゲリッチは、ことあるごとに「言葉では説明できない」と言う。それは、音楽のことであり、家族に対する思い、

過去の出来事、自分の考え、すべてに対してだ。

 

 とても心地よい時間が過ぎて行った。アーティストの伝記をお勉強に行ったのに、そんなことどうでも良いような

暖かい優しい気持ちになって映画館を後にした。

 

http://www.argerich-movie.jp/