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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

脇谷選手の落球・誤審はプロ野球の試金石

2011-04-22 11:02:49 | 野球
脇谷選手のあのプレー(4月20日阪神・巨人戦7回裏二死)は、今のプロ野球の常識からすれば、一種の「許容範囲内」であり、同じ場面に立てば、他の選手も多くが同じことをしただろうと思う。

こういう審判へのアピールはプロとして「巧みな」技術であり、チームを勝利に導いたのだから、むしろ賞賛されるべきプレーとすら言えるかもしれない。

だからこそ、脇谷選手も試合後に開き直りともとれる強気のコメントをしたのだろう。

しかし、これは「プロ野球業界」という小さな世界の「業界内常識」に過ぎない。

やはり、アウトやセーフを誤魔化した選手は厳しく批判されるべきだし、それを見抜けず誤審した審判は相応の処分を受けるべきである。

どう考えても、それがあるべき本当の姿というものだ。

だが、当たり前の主張が通用しない「プロ野球村」がこのまま「業界内常識」を放置し続ければ、プロ野球はますます一般社会からかけ離れた世界になっていく危険がある。そして、大相撲のように、ついには社会から完全に遊離して、見放されてしまうかもしれない。

人気低迷にあえぐプロ野球が、今まで野球に興味を持たなかった人たち、とりわけ子供たちにアピールするためにも、今のプロ野球が暗に認めてしまっている悪習を、自ら正していく必要がある。

ゴルフというスポーツは、すべてが自己申告制である。こっそりボールを動かしたり、スコアを誤魔化すと、厳しい処分が待っている。いかにも「紳士」たることを重んじる英国発祥のスポーツらしいが、ゴルフが世界的なスポーツに発展した背景に、ルールを重んじる厳格な姿勢が存在したことは間違いない。

実際、審判員の目を誤魔化して、スコアを稼ぐプロゴルファーというのは聞いたことがない。

ゴルフと野球は違うのだという意見もある。しかし、誤魔化しがまかり通るスポーツというのは、いずれ衰退していく気がしてならない。

かつて「選手は紳士たれ」と言っていたのは、確か、脇谷選手が所属するチームの偉い人だった気がする。あまりに遠い昔のことなのでよく分からないが(笑)。
コメント (1)
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