拙稿「“時代”を超えた力士たち」第5回
〈明治→大正篇③〉を現在鋭意執筆中で
ある。
加増山改め髙見山酉之助の項につづいて
小結大ノ川を俎上に載せている。
参考資料として重宝なのが、昭和五八年に
12,000円奮発して購入した、当時東京地裁
書記官N氏の労作『明治 大正の 全三役力士
略伝』であるが、277頁「大ノ川甚太郎」の
星取表中、明治37.5 東幕下44━下段備考欄
に「大野川」とあり、鳥渡ばかり疑問に感じ
たので、『日本相撲史』中巻の番附で検証。
矢張り大野川となっている。そこで相撲
友の会〔解散〕で複写して頂戴した縮刷の
番附で調べてみると、「大ノ川」であり、
全然“改名”はしてない。
なんで『日本相撲史』がミスしたのか。
その訳がすぐにぴんときた。同じ東方の
幕下四三枚目「早瀬川」は原本番附には
「早セ川」と書いてあるのだ。それで、
相撲史編纂員が大ノ川の「ノ」は「野」を
崩した文字と錯覚・勘違いしたと解釈。
でも、大の川ならば大野川が正確と考え
られるが、「ノ」が「野」の略体字と
するにはちと無理がありそうだ。
〈明治→大正篇③〉を現在鋭意執筆中で
ある。
加増山改め髙見山酉之助の項につづいて
小結大ノ川を俎上に載せている。
参考資料として重宝なのが、昭和五八年に
12,000円奮発して購入した、当時東京地裁
書記官N氏の労作『明治 大正の 全三役力士
略伝』であるが、277頁「大ノ川甚太郎」の
星取表中、明治37.5 東幕下44━下段備考欄
に「大野川」とあり、鳥渡ばかり疑問に感じ
たので、『日本相撲史』中巻の番附で検証。
矢張り大野川となっている。そこで相撲
友の会〔解散〕で複写して頂戴した縮刷の
番附で調べてみると、「大ノ川」であり、
全然“改名”はしてない。
なんで『日本相撲史』がミスしたのか。
その訳がすぐにぴんときた。同じ東方の
幕下四三枚目「早瀬川」は原本番附には
「早セ川」と書いてあるのだ。それで、
相撲史編纂員が大ノ川の「ノ」は「野」を
崩した文字と錯覚・勘違いしたと解釈。
でも、大の川ならば大野川が正確と考え
られるが、「ノ」が「野」の略体字と
するにはちと無理がありそうだ。