相撲史に関心・興味のある方どうぞ

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前田山(追い出し)阿久津川

2012-01-31 20:41:29 | 日記
 相撲協会役員改選で、また想い出の記事を讀賣
新聞社刊『大相撲』昭和三十七年七月号から━

 佐渡ヶ嶽〔註=元幕内阿久津川。昭和三十二年
国会で武蔵川理事と“対決”した〕になって〔中略〕、
〔昭和〕十年一月理事になったときのいきさつ──
「選挙の前夜、根岸新太郎君〔註=唯一の“世襲”
年寄で昭和二十六年廃家〕から突然電話がかかっ
てきた。理事に出ないかという。藪から棒の話で
とても票がないから、無理だよというと、竹下会長
と出羽さん(両國)が、協会推薦の形で出てもらい
たい。出羽一門が投票する、というんだ。〔中略〕
部屋とは無関係で選挙されちゃったんです」

 高砂系の佐渡ヶ嶽は、出羽海系のバックアップに
よって理事兼指導部長に就任できたのだったが、
戦後になって…その事情を知らぬ元横砂前田山改め
高砂検査役が「部屋の巡業に参加しない」と出羽海
(常ノ花)にもちかけて━つまり領袖高砂が指導部長
を追いだした恰好━その証に佐渡ヶ嶽廃業直後に
高砂は理事に…。
 協会の“外務大臣”格の高砂取締は海外への普及
ばかり…高砂部屋は高見山育成に偏り…と『大相撲』
に書かれたり…。
 佐渡ヶ嶽理事廃業はマイナス━国内と海外の相撲
普及はどっちが重要なのか。勿論前者のはずだ。
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選挙を振返って…

2012-01-31 12:46:01 | 日記
 53.7歳━北の湖内閣━全理事の平均年齢である。
新任理事が半数の5人とは新記録じゃぁないか。
同時に“若返り”にもなった。外部理事がすべて
“高齢者”だったのにくらべても…。
 若者の意見を聴く姿勢をみせるためにも、新たに
招聘される理事・監事には40~50代の人物が望ま
しいのではないかな。

 北の湖敏満氏は“無能”という評価を打消す話。
何年前だったか…人気者みのもんた司会のクイズ
番組へ出場━“応援席”には、かつての宿敵、元
横綱輪島大士という…スタッフの奇抜な“演出効果”
だった。本当に無能力者ならば2~3問で“敗退”
するところ…まあ、最高賞金10,000,000円は獲得
できなかったけれど、いいところまで進出した。

 戦前の角界は、“数”の出羽海に“質”の立浪が
対抗した。双葉山・羽黒山・名寄岩の「立浪三羽烏」
が象徴的なもの。立浪系は戦後も時津山・北の洋・
若羽黒・安念山の「…四天王」と称したが、師匠の
元羽黒山が「弟子を甘やかす」評判もあって下降線
…。時津風と立浪は“兄弟弟子”の関係で、出羽・
時津・立浪が主流派だったが、元栃錦の春日野政権
から立浪系は非主流に変った。
 かつて3理事・1監事を擁した立浪はまたしても
1理事しか選出できず…勢力後退が顕著に。
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116年前の雑誌も「団扇」と表記

2012-01-30 21:09:44 | 日記
5度に一度のお知らせ━画像は、明治二十九年
二月…東陽堂発行雑誌『風俗畫報』第108号です。
本文32ページのなかに「相撲の起原」と題する
記事が掲載━「上覽行事の式」の箇所を抜萃。

…谷風小野川取組の節古例に依て往古追風禁裡
より賜りたる紫の打紐付たる獅子王の團扇を持…

 ここでも、行司使用のものを「団扇」と表現して
「軍配」なる言葉はどこにもございません。

 当該古雑誌を廉価━送料込み1,000円にて
お譲りいたします。
 御希望の方は下記メール宛へ御連絡下さい。
          k3tanaka@w7.dion.ne.jp
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「濱」を「瀬」と誤植

2012-01-30 12:46:58 | 日記
  昭和十六年の二月十四日~三月六日づけ
郷土紙『長崎民友新聞』へ、当時大日本相撲
協會嘱託だった彦山光三が18回にわたって
寄稿した「長崎相撲の由來」は、誤字・脱字等
━新聞社の校正ミスと思われる箇所がすくなく
なくて…往生している。
 その7回め━「元祿時代に揃ふ 堂々たる
番附」には、大関の大山治郎右衞門以下の
“古番附”が載っており、「本方」前頭九枚目に
「武州 石瀬道藏」とある。『江戸時代相撲名鑑』
でさがしてみたが…どこにも名がない。“石”を
“岩”のミスと思ったり、「いしのせ」「いしがせ」
「いわのせ」「いわがせ」でも見当らない。
 次に『日本相撲史 上巻』の寛延以前の番附を
調べてみたら…当該番附が掲載〔但し下位省略〕
━「石浜…」という醜名が眼に止った。
 やっとこさ、石瀬は石濱道藏が正しいと判断
するに至った次第である。
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ハプニングが起るかな…?!

2012-01-29 20:31:01 | 日記
 愈々あしたは好角家…いや、文科省の官僚も注目
する日本相撲協会役員改選の投票日━そこで『土俵
─相撲社会のうらおもて』(昭和39年、奥村忠雄氏著)
より抜萃してみたい。

〔前略〕昭和二十二、三年のことだが、協会役員改選の
投票から開票までを、報道関係者たちに公開したことが
ある。力士たちも相当数投票にきて、民主的な公明選挙
にみえた。当時の理事長は藤島で、引退したばかりの
安芸海はその女婿であり、年寄不知火を名のり検査役
に出馬した。しかしこの選挙では票がわれて大いに苦戦
した。婿さんの苦戦に色をなした理事長が投票用紙を
調べたところ、前約束で当然、不知火と書かれている
べき記名がちがった文字で他の年寄名が書かれていた。
怒った藤島理事長は、ある年寄を呼びつけると激しく
怒鳴りつけるという一幕があった。このときも、二十枚
から三十枚の投票用紙の筆跡が同一であり、それが
翌日の新聞に書かれたわけだ。このとき以後、選挙の
開票場に報道関係者はシャット・アウトを喰わされている。

 2名が落選するはずだから、当然、「当選ライン」は
下がるだろう。ハプニング━いい意味での…━を期待して
やまない。
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