相撲史に関心・興味のある方どうぞ

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全敗が消えた星 その32

2015-02-28 21:22:12 | 日記
 明治十七年夏場所の五日目、初日から
4連敗していた西方幕尻(前頭十一枚目)
稲ノ花〔当場所、廣の海・関の戸は平仮名
で、西ノ海・鞆ノ平らは片仮名だ。〕は
星取表へ「や」印が記入されて幕内全敗
が消えた。

 当五日目、東方力士で一日だけ「や」と
なっているもの━。
小結 劔 山
前頭二枚目手柄山
同三枚目千穗
同四枚目柏戸
同十枚目勢イ〔現役と異なり「イ」がつく。〕

 このうち、手柄山・柏戸以外は稲ノ花と対戦
していない。

 翌六日目以降再出場した稲ノ花は4連敗━
計8戦全敗だから、現代なら「■」とすれば
オール炭団ということになる。
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土俵拡大━試行錯誤せよ

2015-02-28 13:13:04 | 日記
 現日本相撲協会北の湖理事長は「土俵拡大」に
反対の立場らしい。彼は、「攻める」一辺倒の横
綱相撲だったから、長引く取口になりやすい16尺
土俵なんて真っ平御免なのだろう。

 昭和二十年秋場所、1場所だけ拡大されたのは、
GHQ(聯合國最高司令官総司令部)からの要請だった
という説━当時日本駐在アメリカ兵にみせるためか。

 昭和六年夏、土俵直径が13尺から現行15尺へ…。
いきなり旧國技館の土俵を拡げたのではなく、直前
の天覧相撲からであった。
 でも、当昭和六年の三月━於京都場所まで13尺土俵
だったのだから、やっぱり「唐突」の感じは否めない。
地方巡業或いは花相撲で試行錯誤しなかったのか。

 以上の見地・視点から愚考するに、いきなり本場所
の土俵を直径16尺に拡大するのではなく、花相撲や
巡業で試行錯誤した方が力士たちも「順応」するはず。
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古雑誌『歴史公論』+αを廉価で

2015-02-28 07:41:01 | 日記
 雄山閣発行『歴史公論』昭和八年五月号の相撲
記事━。
○近代以前に於ける相撲の風俗●
〔前略〕七月節日の風俗について史的推移のあとを
たづねようとするならば、必ず相撲のそれを……
●蒙御免の記○
〔前略〕三河屋治右衞門は「相撲起顯」なる小册子を…

 大日本相撲協會発行「勝負星取表」原寸コピー
昭和十七年春・夏
〃 十九年春・夏
〃二十七年春・夏・秋
…博物館でコピーして頂戴したもの。

 以上まとめて、送料共1,000円にて お譲りいたし
ます。御希望の方は下記宛メールでお知らせください。
        k3tanaka@w7.dion.ne.jp
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剣ヶ峰で粘りがない

2015-02-27 21:53:06 | 日記
 「打棄りはなぜ消えたか」なんてタイトルの本
があったっけ…。
 著者より贈呈された『大相撲なんでも七傑事典』
に拠れば━。

昭和29年夏~30年春の4場所
 10位うっちゃり 39番 2.72%

昭和38年九州~40年秋の12場所
 9位うっちゃり 86番 2.48%

昭和56年夏~57年春の6場所
 21位うっちゃり 6番 0.38%

平成5年夏~6年春の6場所
 23位うっちゃり 7番 0.40%

 最近のデータでは、幕内1場所で打棄り1番
みられる程度しかないわけだ。
 15日間もあるのに僅か1番じゃぁねぇ…。
コメント (1)
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取組のマンネリ打破できず…

2015-02-27 12:50:48 | 日記
 昭和七年、「春秋園事件」称する紛擾で多数の
力士が脱退、二月の番附は幕内力士が20名と激
減━その55年前の明治十年六月の人数だった。

 そのため伝統的な「取組制度」を改革せざるを
得ない状態になった。東西〔対抗〕制の廃止━「総
当り」制への移行であった。

 もし、春秋園…の紛擾が勃発しなかったならば、
昭和七~十四年の「第一次系統別」総当り制は導入
されず、終戦直後まで…ずっと東西制が続いていた
可能性が高い。

 愚考では、東西対抗制なる取組のマンネリ化は
大正中期頃から既にはじまっていたのに、改革を
先送りしていたんだ。

 以上の見地から、大正末にいたるまで協会内に
「個人優勝」なる発想が生じなかったのは、寧ろ
当然の帰趨であろう。
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