MVKのいろいろ

残り少ない人生、その楽しい余生のあり方を目下研究中

待宵草(つきみそう)

2011年05月24日 | Weblog
「待てど 暮らせどこぬひとを 宵待草のやるせなさ こよいは月も出ぬそうな」これは、月見草の歌である。
この歌は、歌詞を口ずさむことができるほど良く知っている。にもかかわらず、作者が竹下夢二だということは、恥ずかしながら、つい最近まで知らなかった。掛下夢二は、画家だとばかり思っていたが、詩情をもった多彩なひとだったのだということが解った。
散歩の道すがら、この月見草に遭遇し、ふと以上のようなことを述懐したのだった。

待宵草(つきみそう)・赤花(あかばな)科。
・学名 Oenothera erythrosepala または
Oenothera glazioviana (大待宵草)
Oenothera stricta (待宵草)
Oenothera laciniata (小待宵草)
Oenothera biennis (雌待宵草)
Oenothera : マツヨイグサ属
stricta : 硬い、直立の
biennis : 越年生の、二年生(草)の
Oenothera(オエノセラ)は、ギリシャ語の
「oinos(酒)+ ther(野獣)」が語源。
根にブドウ酒のような香りがあり、それを野獣が好むため、らしい。
また、「onos(ロバ)+ thera(狩り)」との説もある。

・開花時期は、 7/10頃~10/15頃。
・北アメリカ地方原産。
・夕方、宵になるのを待つようにして花が咲く。

「大待宵草」(おおまつよいぐさ)
夏の夕方開花、黄色。花は大きい。
「待宵草」 (まつよいぐさ)
夏の夕方開花、黄色。花は中型。
花が終わったあとは、赤っぽい色になる。
「小待宵草」(こまつよいぐさ)
夏の夕方開花、黄色。花は中型。
花が終わったあとは、だいだい色になる。
「雌待宵草」(めまつよいぐさ)
夏の夕方開花、黄色。花は小さい。
花びらのつきかたによって「雌待宵草」と
「荒地待宵草(あれちまつよいぐさ)」に
分ける説もある。

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:カスミソウ    花言葉:清い心、思えば思われる

  今日の一句:セロフアンの中の幸せかすみ草    椎名智恵子      

  (NHKラジオ深夜便から引用)


銭葵(ぜにあおい)

2011年05月24日 | Weblog
この花は、丸い花が「一文銭」みたいだから銭葵(ぜに)とは、一寸現代の常識からいうと余り上品な言い方ではないように思う。しかし、昔は、お金というよりも銭(ゼニ)といった方が深い意味があったのかもしれない。
この銭葵は、昨年までは我が家にもあったが、畑を地主に返したため,現在は無くなって仕舞った。植えていた当時は、威勢がよく,どんどん増えるので始末に困った程だった。でも、無くなってしまった現在、ちょっぴり寂しいという感じがしないでもない。


銭葵(ぜにあおい)・葵(あおい)科。
・学名 Malva sylvestris var. mauritiana
Malva : ゼニアオイ属
sylvestris : 森林生の、野生の
mauritiana : インド洋の
モーリシャス島の
Malva(マルバ)は、ギリシャ語の
「malache(柔らかくする)」ということばが語源。
粘液に、ものを柔らかくするような性質があるらしい。

・ヨーロッパ原産、江戸時代に渡来。
・マロウの変種。
マロウよりも広く植栽されている。
・初夏、ピンク色で、紫の線の入った5弁の花が咲く。
・葉っぱはしわしわの円形。
・丸い花が「一文銭」ぐらいの大きさだったことから「銭」。
(「一文銭」=江戸時代のお金。 寛永通宝(かんえいつうほう)などがある)
「葵」は「立葵」の葉っぱに似ているから。

・「鴨の子を 盥(たらい)に飼ふや 銭葵」  正岡子規

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:キンギョソウ  花言葉:清純な心

  今日の一句:いろいろな色に雨ふる金魚草     高田風人子

  (NHKラジオ深夜便から引用)

黄花コスモス

2011年05月21日 | Weblog
コスモスは、よく秋桜と表現するように秋の花かと思っていたら、道端に此の黄花コスモスは沢山咲いていた。ものの教科書にも黄花コスモスは、6月からと記している。となると、さほど驚くこともなさそうだ。その後、気おつけて歩いていると、道端だけでなく色んなところで咲いているようだ。
『求めよ、さらば与えられん。尋ねよ、さらば見出さん。門を叩け、さらば開かれん』新訳聖書「マタイによる福音書」より

黄花コスモス・菊(きく)科。
・学名 Cosmos sulphureus
Cosmos : コスモス属
sulphureus : 硫黄色の、黄色の
Cosmos は、ギリシャ語で「飾り」の意味。

・メキシコ原産。
・6~10月頃開花。
・コスモスの仲間で、花色がオレンジ色か黄色なので
この名前になった。
・葉っぱはコスモスより太くギザギザ。
(コスモスの葉は線状)

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:シャクヤク   花言葉:はじらい、はにかみ

  今日の一句:芍薬の芽のほぐれたる明るさよ     星野立子

  (NHKラジオ深夜便から引用)

山法師(やまぼうし)

2011年05月21日 | Weblog
山法師とは、どこかで聞いたことがある名前と思ったら、それは、お坊さんのことだった。というように、この山法師という花にお目に掛かるのは初めてだった。最初、見た瞬間、4枚の尖った花びらに驚いた。花びらというのは、5枚くらいで丸みを帯びているのが普通。この山法師は、その常識からかけ離れたもののように思えたからである。尖った真っ白い4枚の花びらは、何と言っても印象的である。

山法師(やまぼうし)・水木(みずき)科。
・学名 Cornus kousa
Cornus : ミズキ属
kousa : 昔の箱根の方言で、ヤマボウシを「クサ」と呼んだ
Cornus(コーナス)は、ラテン語の「cornu(角)」が語源。
材質が堅いことから。

・開花時期は、 5/ 5頃~ 6/15頃。
・「山法師」の名前は、中央の丸い花穂を坊主頭に、
4枚の白い花びらを白い頭巾に見立て、 比叡山延暦寺の「山法師」になぞらえた。
・秋には実がイチゴのように赤く熟す。
・花水木とよく似ているが、
咲く時期が花水木より2週間ほど遅く、
また、花の先端がとがっている(花水木は 丸い)ことから区別できる。

・中国名は「四照花」。
枝いっぱいに花が咲いたときの、 四方を照らす様子を表現している。

・別名 「山桑(やまぐわ)」
実の表面が桑のように
ブツブツしているので。
ちなみに 桑 の別名も「山桑」。
・6月15日の誕生花(山法師)
・花言葉は「友情」(山法師)

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:アマドコロ   花言葉:心の痛みのわかる人

  今日の一句:夏蝶の放ちしごとく高くとぶ   阿部みどり女

  (NHKラジオ深夜便から引用)
  

野薔薇(のいばら)

2011年05月21日 | Weblog
毎日、此処で誕生日の花(NHK深夜便)を引用しているのは、その時や季節に相応しい花だからである。今日の誕生日の花は、蜜柑である。(昨日、奇しくも蜜柑の花をアップしたのであった。)

野薔薇と言えば、すぐ野薔薇の次の歌曲が自然と口から出てくるくらいよく覚えている。しかし、野薔薇そのものは、園芸品種ではないのである。だから、余りお目に掛かる機会がない。かといって、山の中に咲いている花でもない。これは、家から歩いて20分くらいの山に登るところの道端に咲いていたものである。

童(わらべ)は見たり、野なかの薔薇(ばら)。
清らに咲ける、その色愛(め)でつ、
飽(あ)かずながむ。紅(くれない)におう、野なかの薔薇。

野薔薇(のいばら)・薔薇(ばら)科。
・学名 Rosa multiflora
Rosa : バラ属
multiflora : 多花の、多数花の
Rosa(ローザ)は、
ギリシャ語の「rhodon(バラ)」や
ケルト語の「rhodd(赤色)」が語源。
(ご参考)薔薇(ばら)

・とげがあります。さわると痛い。
・白い5弁花。いい香り。
・実(み)は赤く熟す。
秋の山歩きで、よく見かける。

・別名 「野薔薇(のばら)」。
ゲーテの詩による声楽曲に
「野ばら」というのがあり、
シューベルト、ウェルナー、シューマン
らによって曲が作られている。
(ここでの「野バラ」の花は白ではなく
ピンク色)
また、「野薔薇」と書いて
「のいばら」と読むこともある。

・5月30日の誕生花(野茨の花)
11月8日の誕生花(野茨の実)
・花言葉は「素朴なかわいらしさ」
(野茨の花)
「無意識の美」(野茨の実)

・「道の辺(べ)の うまらの末(うれ)に
這(は)ほ豆の からまる君を
別(はが)れか行かむ」 (うまら=野茨) 万葉集

(季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:ミカン   花言葉:親愛

  今日の一句:ふるさとはみかんのはなのにほふとき   種田山頭火

  (NHKラジオ深夜便から引用)

蜜柑(みかん)の花

2011年05月20日 | Weblog
この蜜柑の木は、我が家の二軒お隣のものである。いま丁度、蜜柑の花が真っ盛りである。
蜜柑の花が咲くと、童謡の「ミカンお花咲く丘」(作詞:加藤省吾、作曲:海沼実)を思い出すのである。
若かりし頃、ブラスバンドでよく此の童謡を演奏したものである。請われて、この度、災害にあった三陸海岸の某小学校で演奏したこともあった。こうして津波の災禍に思をいたすとき、思い出と共に複雑な感慨を抱かざるを得ないのである。

蜜柑(みかん)・蜜柑(みかん)科。
・学名 Citrus unshiu(温州蜜柑)
Citrus : ミカン属(シトラス)
unshiu : ウンシュウ(温州)
Citrus は、レモンの木に対する古い呼び名。
これが属名になった。

・もっともポピュラーな「みかん」♪
・中国から渡来した柑橘類から日本で偶発的に
作られたつくられた品種。
・鹿児島県原産で、全国で栽培されている。

・ふつう、種子(タネ)はない。
・初夏に白い5弁花が咲く。
・葉は光沢あり。
・みかんの皮を干したものを「陳皮(ちんぴ)」
と呼ぶ。

・別名 「温州蜜柑(うんしゅうみかん)」
誕生地は鹿児島県だが、市場に出回る名前
として、中国江南地方の、柑橘類名産地の
「温州(うんしゅう)」の名がつけられ、
そこから「温州みかん」の名で呼ばれる。
・愛媛県の県花(蜜柑)→ えひめみかん

・「橘(たちばな=みかん)は 実さへ花さへ
その葉さへ 枝(え)に霜降れど
いや常葉(とこは)の樹」
(万葉集 聖武(しょうむ)天皇)

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:セキチク   花言葉:女性の美

  今日の一句:石竹の揺れ合ふ丈の揃ひたる   上野さち子

  (NHKラジオ深夜便から引用)

著莪(しゃが)、姫著莪(ひめしゃが)

2011年05月16日 | Weblog
タイトルを二つ並べたのは、普通のシャガではない、一寸珍しい種類を見かけたから。しかも、これは別な種類とあってはなおさらのことである。毎日、花を愛でて、そして勉強させてもらっているが、種類が多かったり珍しかったり、興味は尽きないようだ。
この姫シャガは、ないものはないが、あるものは何でも有ると豪語している友人ところに咲いたものである。

著莪、姫著莪・文目(あやめ)科。
・学名 Iris japonica (著莪)
Iris gracilipes(姫著莪)
Iris : アヤメ(アイリス)属
japonica : 日本の
gracilipes : 細長い柄(脚)の
Iris(アイリス)は、ギリシャ語で「虹」の意味。

・開花時期は、 3/25頃~ 5/10頃。
・日陰地、湿地にはえる。
・朝開いて夕方にしぼむ。
・ほのかに香る。寺院によく植えられる。

・「しゃが」の名は、檜扇(ひおうぎ)の
漢名の”射干”を音読みしてつけられた。
・「射干」「胡蝶花」とも書く。
(諸説あるようです)
・「姫著莪(ひめしゃが)」は
著莪より小さめの花で、うす紫色。
著莪とは別種ですが
同一ページにしてみました。

・6月22日の誕生花(著莪)
・花言葉は「友人が多い」(著莪)


・「紫の 斑(ふ)の仏めく 著莪の花」
高浜虚子(たかはまきょし)

「著莪叢(むら)の とどく木洩(も)れ日
濡れてをり」 稲畑汀子

「譲ること のみ多き日々 著莪の花」
   塙 義子

  (季節の花 300から引用)

  
  今日の誕生日の花:シラネアオイ   花言葉:優美

  今日の一句:子燕のこぼれむばかりこぼれざる    小沢実

  (NHKラジオ深夜便から引用)

金鳳花(きんぽうげ)

2011年05月15日 | Weblog
この金鳳花は、我が家のお隣さんの庭一面に咲いていたものである。お隣さんに花の名前を尋ねたところ、思い出せないというか、忘れてしまったということであった。ということは、この花が当たり前になって仕舞って日常化しすぎたためではないかと思われる。この金鳳花科の花の類は、この貧しいプログでも、何度か紹介したことがあった。その最たるものは、ラナンキュラスという豪華な花ではないかと思う。


金鳳花(きんぽうげ)・金鳳花(きんぽうげ)科。
・学名 Ranunculus japonicus
Ranunculus : キンポウゲ属
japonicus : 日本の
Ranunculus(ラナンキュラス)は、
ラテン語の「rana(蛙)」が語源。
かえるがたくさんいるようなところに
生えることから。

・日の当たる山野に生える。
・初夏、黄色の5弁花。とてもきれい。

・別名 「馬の足形(うまのあしがた)」
根ぎわから出ている葉っぱの形が
馬の足の形に似ている、とのことから
「馬の足形」の名がついたが、
実際には葉っぱは3~5つに分かれており、
馬よりも鳥の足に似ている。
「鳥の足形」がいつの間にか「馬の足形」に
なったのでは・・・、との説がもっぱら。
「毛莨(うまのあしがた)」とも書く。

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:ヒナゲシ    花言葉:慰め

  今日の一句:押さへてもふくらむ封書風薫る   八染藍子

  (NHKラジオ深夜便から引用)

紅要黐(べにかなめもち)

2011年05月14日 | Weblog
紅要糯のことを、この辺では、普通、赤目と言っている。恐らく正式な名前を知らない人が大半ではないかと思う。いま、この赤目の生け垣に、泡を吹いた様な白い花が咲いている。普段、赤目の生け垣は、よく見慣れているけれど、花が咲いているところを見たのは初めてである。しかも、生け垣の側を何時も通っていながら気が付かなかったとは、まことに迂闊というか、注意散漫の誹りは免れないようだ。人間という動物は、如何に愚かであるかを知ったような次第である。


紅要黐(べにかなめもち)・薔薇(ばら)科。
・学名 Photinia glabra(要黐)
Photinia : カナメモチ属
glabra : やや無毛の
Photinia(フォティニア)は、ギリシャ語の
「photeinos(輝く)」が語源。
新葉が紅色で光沢があることから。

・開花時期は、 4/20頃~ 5/15頃。
・要黐のひとつ。3月から4月頃に伸びてくる葉が
ひときわ赤いため、この名前になった。
しばらくすると緑色に変わっていく。
・若葉が赤いのは、まだ柔らかく葉緑素も十分形成
されていない若葉を紫外線から守る、
「アントシアニン」という赤い色素が用意されて
おり、これが若葉を日差しから守るサングラスの
ような働きをすることから。

・花は白色。泡を吹いたようだ。
・生け垣としてよく植えられる。
・よく似たものに以下のものがあるようですが、
なかなか区別がつきません。すいません。
当ページは「紅要黐」にさせていただきました。
(写真も全て、たぶん「紅要黐」)
【紅要黐(べにかなめもち)】
新葉は、とても赤い。
花期は4月~5月。
【要黐(かなめもち)】
新葉は、紅要黐ほど赤くはない。
花期は少し遅く、5月~6月。
別名「赤芽黐(あかめもち)」。
【レッドロビン】
新葉は、紅要黐と同じくらいに赤い。
紅要黐と大要黐(おおかなめもち)の交雑種。
葉っぱは、要黐や紅要黐より大きく柔らかい。
別名「西洋紅要黐」。

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:アヤメ   花言葉:神秘な人、よき便り

  今日の一句:花と花の間さびしき花あやめ     大井雅人

  (NHKラジオ深夜便から引用)

十二単(アジュガ)

2011年05月09日 | Weblog
この十二単は、無い物はないが、有る物は何でもあると豪語している友人のところで咲いていたものである。十二単とは、何と優雅なネーミングだこと。しかし、花は、地味で間違っても綺麗な花だと言えないものだ。これは、紫色だから多分、アシュガと言った方が良いかも知れない。でも、珍しい花の一つであることは間違いないようだ。

アジュガ(十二単)・紫蘇(しそ)科。
・学名 Ajuga reptans (アジュガ)
Ajuga nipponensis(十二単)
Ajuga : キランソウ属
reptans : 這って根を出す
nipponensis : 日本の本州の
Ajuga(アジュガ)は、ギリシャ語の
「a(無)+jugos(束縛)」が語源。

・開花時期は、 4/ 5頃~ 5/ 5頃。
(アジュガ)
・「アジュガ」は、「十二単」の園芸品種。
小さい青紫色の花が階層になって咲く。
別名は
「西洋十二単(せいようじゅうにひとえ)」
「西洋金瘡小草(せいようきらんそう)」
(当ページでは、名の通った方の
「アジュガ」として両方載せました)

・「十二単(じゅうにひとえ)」の名は、
花が幾重にも重なって咲く様子を、
平安時代の宮中の女官の
正装である”十二単”に見立てたもの。
山野に生える、白っぽい花。毛がいっぱい。
ただ、一般的に「十二単」と呼ぶと、
上記の青紫色の「アジュガ」のことを指す
ことが多い(ちょっとややこしいです)。

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:ジャガイモ   花言葉:情け深い恩恵

  今日の一句:北狐とぶじゃがいもの花の上     高木良太

  (NHKラジオ深夜便から引用)