心證寺住職のブログ

諸天昼夜 常為法故 而衛護之 諸天善神に護られて

羽島市の大賀ハス 1

2016年07月31日 | 自然の営み

羽島市に大賀ハスを育てているところがあるというので行って来ました。

大賀ハスは、昭和26年、大賀一郎という人が縄文遺跡から古代ハスの種を発見、翌年発芽に成功し、それが広まったものです。

羽島市には、昭和54年に植えられました。

ハスの種は、堅い堅いからに守られていて、栽培するときは、人の手でからを一部割らないとなかなか発芽しません。

だからこそ、2000年以上も地中にあって、腐敗することなく、命を保つことができたのでしょう。

 

一時は、この看板のように薄紅の花がいくつも咲いて、目を楽しませてくれたのですが、近年はあまり咲かなくなったと聞いていました。

行ってみると、花は一つも開いていませんでした。土壌を入れ替えたり、新しいハス根を植え付けたりしているそうですが、なかなか元に戻らないようです。ハスに限らず植物の栽培は、むずかしいですね。

近くでひまわり祭りをやっているということなので行ってきました。

こちらは満開。ひまわりは、すべての花が同じ方を向いて咲くようです。

反対側に回ると、全部の花にそっぽを向かれてしまいます。

帰り道、満開の蓮田を見つけました。

その話は、次回。

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今日は一宮空襲のあった日です。

2016年07月28日 | 平和の祈り

今日7月28日は、一宮市が2度めの空襲を受け、市街地の80%が灰燼に帰し、700名余りの罪のない一般市民が犠牲になった日です。

一宮市内大乗公園にある戦没者慰霊碑前で、早朝6時、読経供養してきました。

一面の蝉時雨でしたが、蝉の声に自分の読経の声が溶け込んで、包み込まれるような気持ちで読経することができました。

一宮空襲について、詳しいことは昨年書きました。27年7月28日のブログ

戦争の悲惨さ、むごたらしさを人々が忘れ、昨年よりもさらに、戦争の危機が近づいてきているように思います。

世界のどこの国でも、人が殺し合うようなできごとは、あってほしくありません。

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彦根の五百羅漢堂にいってきました 4

2016年07月26日 | 仏像巡り

彦根の天寧寺にある五百体の羅漢さんの中から個性的な方をご紹介しています。

蓮の葉を頭に乗せて、どうするんでしょう。何かに化けるおつもりですか?

羅漢さんには、一体ずつ番号と名前を書いた札がついています。

第一番、阿若僑陳如(あにゃきょうじんにょ)。法華経序品第一にも一番最初に登場します。

第十四番 優楼頻螺迦葉(うるびんらかしょう)。法華経序品では、三番目に登場します。

第十六番 那提迦葉(なだいかしょう)。法華経序品では五番目に登場します。

法華経に出てくる阿羅漢と五百羅漢とでは、メンバーがずいぶん違うのですが、私たち日蓮宗の僧侶が毎日拝読する法華経に出てくる名前の像があると、とても親しみを感じます。

羅漢堂の背面には、大きな布袋さま。なでると病気が治るとかで、おなかも足もぴかぴか。

トトロのような満面の笑みと安心感。

羅漢堂の裏からは、彦根市街が一望できました。彦根城と琵琶湖も見渡せます。

この日の名古屋の最高気温は33℃でしたが、彦根は28℃。琵琶湖を渡ってくる涼しい風がとても心地よかったです。

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彦根の五百羅漢堂にいってきました 3

2016年07月23日 | 仏像巡り

彦根の天寧寺に五百羅漢があって、一体一体、実に生き生きとした表情をしていらっしゃいます。

いろいろな表情の羅漢さんの紹介です。(前回の続きです)

 

あーびっくりした!!

どうもすいませ~ん (by 林家三平)

手に持っているのは、なに?脇の下をどうしてるの?

どろん。 智拳印を結んでいらっしゃいますが、顔が穏やか。

どうぞ、こちらへ。

それとも、右手のひらに商品を乗せて通販の説明してる?

もちろん一心に合掌している方も、いらっしゃいます。

うちわ片手に、のんびり行こう。 

あ~困った。

 

輪光(光背)を頭からかぶり、洗面器片手に、これからお風呂?

次回に続きます。

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彦根の五百羅漢堂にいってきました 2

2016年07月20日 | 仏像巡り

前回の続きです。彦根の天寧寺の五百羅漢を参拝に行ってきました。

お釈迦さまの弟子が、修行により達することのできる最高の悟りの境地を阿羅漢(あらかん)というのですが、その境地に達した人のことも阿羅漢と言います。阿羅漢を略して羅漢というようになったそうです。

法華経の序品(じょほん)には、お釈迦さまが王舎城の耆闍崛山(ぎしゃくせん)で法華経をお説きになっているとき、1万2千人の阿羅漢がお釈迦さまのそばで説法を聞いていたと書かれています。


主な阿羅漢として、阿若僑陳如、摩訶迦葉、優楼頻螺迦葉、伽耶迦葉、那提迦葉、舎利弗、大目建連、摩訶迦旃延、阿菟楼駄、劫賓那、僑梵波提、離婆多、畢陵伽婆蹉、薄拘羅、摩訶拘稀羅、難陀、孫陀羅難陀、富楼那弥多羅尼子、須菩提、阿難、羅侯羅などの名が挙げられています。

また、おなじく法華経の五百弟子受記品には、五百人の阿羅漢が未来においてさらに高い悟りの境地に至り、仏になれるだろうとお釈迦さまから約束される場面があります。

天寧寺をはじめとするいわゆる五百羅漢は、法華経に出てくる阿羅漢たちとは少しちがうようです。
お一人お一人が、それぞれ生き生きとした表情をなさっていて、持ち物も服装も仕草もお一人お一人ちがっています。ここまで個性的、具体的であるのは、何か根拠となる経典があるのだと思います。いったい、どんなお経を典拠としているのでしょう。

では、いろいろな表情の羅漢さんたちを見ていきましょう。

とっても楽しそうです。どうして踊っているのでしょうか。

雷さまのような太鼓。楽しそう。

琵琶をかき鳴らし、

シンバル(鐃鉢・にょうはち)をたたき、

銅鑼(どら)を打ち鳴らし、

虎を手なずけ、

ウサギを膝に載せ、満面の笑みです。

楽しい人がいっぱいです。

 つづく

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彦根の五百羅漢堂に行ってきました 1

2016年07月19日 | 仏像巡り

彦根の天寧寺に五百羅漢があると聞いて、拝観に出掛けました。

彦根インターから車ですぐ。斜面を少し登ると見えてきました。

羅漢堂です。彦根藩主井伊直中によって建てられたそうです。

五百羅漢の大きな看板。

ご住職に案内されて羅漢堂内に入ると、びっくり。羅漢さんがびっしり並んでいます。

正面中央にはお釈迦さまと十大弟子。

正面両側には羅漢さん。

左側面にも羅漢さん。

 

右側面にも羅漢さん。

ひな壇にびっしりと並んでいらっしゃいます。

間近で見るとすごいなあと思わず声を挙げてしまいます。圧巻です。

ひとりひとり大きさも衣装も持ち物も表情も仕草も全部ちがいます。

全部で527体あるそうです。527体の内訳は、お釈迦さま(1)・十大弟子(10)・十六羅漢(16)・五百羅漢(500)。

すべてそろっているのは、日本でここだけだそうです。
 
これだけの羅漢さまに囲まれて、一人お堂の中にいると、心が浄化されるような不思議な気持ちになります。

自分の汚れた心、犯した罪。すなおに懺悔してみようか。どなたかは、話を聞いてくださるような気がします。

 つづく

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蓮の花のつぼみは、開きませんでした。

2016年07月17日 | 自然の営み

先日、立田村へ蓮見に行った帰り、蓮のつぼみを買ってきて、花瓶に挿して開くのを楽しみにしていたのですが、結論から言うと、つぼみのまま、花弁が外側から一枚一枚と落ちて、真ん中の軸だけになってしまいました。

蓮は、泥中に生じて気高く清らかで大きな花を咲かせます。その気高く清らかで大きな花を咲かせるには、泥中でなければならなかったということです。

蓮の根は、言うまでもなくレンコンです。水を通すための空洞が何本も通ったレンコンがしっかりと水を吸い上げないと、蓮の清らかで大きな花は開かないということなのでしょう。私にとっては一つの発見でした。

これは、大きく開いた蓮の花の中心部。いわゆる蓮の実です。花に水をやる如雨露(じょうろ)の注ぐところも蓮の実といいます。

蜂の巣に似ていることから、「はちす」→「はす」と名が付いたともいいます。

開くことなく、花びらが落ちてしまった蓮の花の芯です。まさに如雨露の注ぎ口です。

その開かなかった蓮のつぼみの軸を輪切りにしました。レンコンと同じように水を吸い上げるたくさんの穴が開いています。

蓮の花が咲くには、本当にたくさんの水を吸い上げなければならない、つまり、大きなレンコンがついていなければ、花は開かないわけです。

 

蓮は、泥中にあるからこそ、清らかな花を咲かせるのです。

 不染世間法 如蓮華在水 (ふせんせけんほう にょれんげざいすい)

法華経にある言葉です。

濁った世間にあって、仏様の教えを弘め、苦しんでいる人々を救う。

私たち仏教徒のつとめであると思います。

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旧立田村の蓮田 2

2016年07月13日 | 自然の営み

前回の続きです

「森川花はす田」の帰り道、立田赤蓮保存田(たつたあかはすほぞんでん)にも立ち寄りました。

立田赤蓮は天然記念物に指定されているそうで、立田赤蓮のほかにもいろいろな品種が植えられていました。

中には、「一天四海」という日蓮聖人のお言葉のから取ったような名の蓮もありました。

「一天四海 皆帰妙法」

この世がみな、お釈迦さまの正しい教えに立ち帰りますように。日蓮聖人の悲願です。

 

蓮見に行く道中、旧八開村、旧立田村は、一面の蓮田(レンコン畑)。

観賞用より花は少ないですが、大きな葉を広げ、背の高い清らかな花を咲かせていました。

この蓮も

この蓮もレンコン畑の蓮の花です。

さて、道の駅「立田ふれあいの里」で蓮のつぼみを買ってきました。

花瓶に挿して、きれいに咲いてくれるでしょうか。

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旧立田村の蓮田

2016年07月11日 | 自然の営み

旧立田村(現愛西市)に蓮の花を見に行きました。

蓮は言うまでもなく、仏教を象徴する花です。
妙法蓮華経 従地涌出品(じゅじゆじゅっぽん)第十五に

不染世間法 如蓮華在水

ということばがあります。

蓮は、泥の中に生じて清らかな花を咲かせます。仏教を修行する者の姿の譬喩です。

従地涌出品というお経は、法華経を守り広める役を担う菩薩が、この土地の地面から湧き出る(生まれ出る)というお経です。

「妙法蓮華経」もサンスクリットでは「サダルマ・プンダリカ・スートラ」(Sadharmapundarika=正しき白蓮華の教え)といいます。

それはさておき、愛西市(旧立田村)の「森川花はす田」へ行ってきました。

観賞用に栽培されているようで、赤い蓮を中心にいろいろな種類の蓮がびっしりと植えられていました。

梅雨の晴れ間の日曜。とても暑い日で、多くの人出がありました。

天に向かってまっすぐに伸びる蓮のつぼみ。

清らかで美しく、これから大きな花を開かせる。人もこうありたいですね。

つづく

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