長瀧白山神社に来ています。
同じ境内に長瀧寺があります。天台宗の寺院になっています。
長瀧寺も白山神社も元は一つでした。白山を神としてあがめ、仏の姿を思い描き、山中で修行しました。
白山神社に宝物館があります。
釈迦如来座像。向かって右は普賢菩薩、左は文殊菩薩。(写真はパンフレットから)
とてもきれいな仏さまです。
四天王像もありました。彩色がとてもよく残っていました。
(宝物館のチケットを写真に撮りました。)
白山には山頂の堂塔にも多くの仏像があったようです。
明治の神仏分離にともない多くは廃棄されてしまいましたが、一部の仏像は山から下ろされ、下山仏として加賀側の麓の村で大切に守られています。
長瀧白山神社から石徹白に向かう山中に阿弥陀ヶ滝があります。
白山を開山した泰澄が発見し、長滝と名づけたそうです。現在の白山長瀧の地名の由来ですね。
戦国時代に長滝寺の僧が長滝の近くの洞窟で修業していたところ、目の前に阿弥陀如来が現れ、阿弥陀ヶ滝と呼ばれるようになったそうです。
白山は、美濃からも加賀からも越前からも真っ白に雪をかぶった姿を見ることができます。白山を源として、手取川(石川県)、九頭竜川(福井県)、長良川(岐阜県)、庄川(富山県)の4つの大河が流れています。
白山の水は、稲作を営むふもとの人々には命の水でした。人々は山を仰いで自然と手を合わせてきました。
その神聖な山懐に身を置き、自然の偉大さを感じ、自然と一体となり、神仏の領域に近づこうとした人々が山で修行を始めました。
日本人にとってとても自然な信仰のあり方だと思います。