醒ヶ井宿を歩きました。
醒ヶ井(さめがい)宿は、中山道の61番目(京からは9番目)の宿場で、現在の滋賀県米原市にあります。京を発って近江盆地の田園地帯を進み、そろそろ美濃との国境の山道にさしかかるという辺りです。
醒ヶ井という地名の由来は、古事記や日本書紀のヤマトタケルの伝承にあります。
ヤマトタケルが伊吹山の神と戦って傷つき、毒にやられ高熱を出し、意識も途切れ途切れになって山を下りました。気がつくと、清水のもとに力尽き座り込んでいました。そこに湧く清水をごくごく飲むと気力体力を回復して、また歩き始めたという話です。この話から「居醒泉」(いさめがい)と呼ばれるようになったと言います。
国道21号線と名神高速道路の間に中山道が旧道として残っています。
醒ヶ井の宿場は、「居醒の清水」を源とする地蔵川の流れに沿って街並みが続いています。
川に沿って歩いて行くと、「居醒の清水」に行き着きます。
「居醒の清水」からは、まさに滾々と清水が湧き出ています。山裾の岩の割れ目からどんどん水が湧いてきて、何もないところから一気に川幅3mほどの川が出現して、ふしぎです。
飲んでみると、とても軟らかくておいしい水でした。