心證寺住職のブログ

諸天昼夜 常為法故 而衛護之 諸天善神に護られて

かさだ広場の生態系は破壊されたままでした。

2017年04月30日 | 自然の営み

岐阜県各務原市の旧川島町にかさだ広場というところがあります。

国営木曽三川公園に一部になっています。(国営木曽三川公園のHP)

かつてはこの季節、オオキンケイギク(大金鶏菊)という黄色い花が一面に咲き誇っていました。オオキンケイギクまつりが開催され、多くの人で賑わっていたこともありました。

しかし、オオキンケイギクは日本の在来植物と競合し、生態系を変えてしまうとして特定外来生物に指定され、駆除されることになりました。

生態系を守るため、オオキンケイギクだけを抜いて取り除くならわかりますが、2年前に重機を入れて土壌ごと根こそぎ掘り返して砂利を入れてしまいました。

つまり、そこにあった生態系を根こそぎ壊してしまったのです。

その件については2年前のブログに書きました。 (ここ

さて、いまどうなっているでしょうか?

恐れていたとおり、重機で掘り返されたところは、荒れ地のまま。生態系は破壊されてしまいました。

簡単によみがえるものではありません。

あと何年か経てば草が生え、花が咲くようになるかもしれませんが、そこに生えるのは在来種ではなく、乾燥に強く、強い繁殖力を持つ外来種が中心となるでしょう。

日本の生態系に最も重大な影響を与えるのは、愚かな人間です。

今日の散歩もさくらが一緒でした。

かさだ広場。重機で掘り返されていないところは、さわやかなところです。


河川環境楽園にいきました

2017年04月23日 | 自然の営み

好天に恵まれた日曜の午後、愛犬さくらをつれて川島町の河川環境楽園にいきました。

ハイウエイオアシスになっていて、観覧車や淡水魚水族館が有名ですが、犬連れの私は、河川敷の雑木林へ。

駐車場に入りきれない車が右往左往しているほどの混雑でしたが、ここは静かなものです。

木々の芽吹きが美しく、ウグイスやキジの鳴き声が休む間なく聞こえました。

さくらも大喜び。

河川環境楽園の中では、花だいこんのうすむらさきの花や、

紅色のまんさくの花(左端)、里桜(右側)が満開でした。

園内の池には観光船も運行されていました。

池の畔にたたずむさくら。

あずましゃくなげの花。他ではなかなか見ることはできません。

穏やかで長閑な休日でした。

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紅枝垂れ桜が咲きました。

2017年04月17日 | 自然の営み

当山境内に一本の紅枝垂れ桜があります。

といっても、まだ苗を植えてから丸二年。樹高は2mくらい。

今春、いくつかの花をつけました。

こうして写真に撮るととってもきれいですが、まだまだ苗木です。

この桜は、以前飼っていた「フクちゃん」という雑種の犬を埋葬したところに植えたものです。

フクは、犬としての命は終えましたが、今度はこうして桜として会うことができる。そう思って大切にしています。

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さまざまのこと思ひ出す桜かな

2017年04月09日 | 自然の営み

午後から雨が上がって、桜を見に行きました。

毎年、どこかへ桜を見に行くことにしています。

今年は、岐阜県海津町、木曽川と長良川の背割堤に出かけました。

背割堤の東は木曽川、西は長良川。二つの大河を一本の堤が分けています。

かつて、木曽三川の下流域は、幾筋にも流れが入り組んでしばしば大洪水を引き起こしていました。

江戸時代の末期から明治、大正、昭和と長い時をかけて、堤防を作り、旧河道を締め切り、新しい流路を切り開くなど命がけの工事が行われ、現在の形に整備されてきました。

背割堤は明治期に木曽川と長良川を分流するために築かれたものです。

今ここは、美しい桜並木になっています。

 

普段は、人が入らず、両側は大河。周囲の喧騒から離れ、鶯の声が響ていました。

もちろん、バーベキューの煙もスピーカーからの音楽も車の音も聞こえません。まさに別天地です。

家族連れがカメラ片手に散歩を楽しんでいました。

今日も愛犬のさくらが一緒でした。

桜の木の下を歩きながら、1年の始まりは4月だなあと感じます。

毎年、桜の咲く季節にはさまざまな節目が来ます。それは子どものことだったり、自分自身のことだったりしますが、あと何年こうして桜の下を歩くのかななどと思ったりもします。

 さまざまのこと思ひ出すさくらかな

芭蕉の句です。

桜の木の下を歩きながら、あの年はどこそこの桜を見たなあ、子どもは何年生で自分は何歳で何々をしていたというような自分自身の人生のいろんな場面、その時の情感を思い出します。

今年はどんな一年になっていくんだろう。何年か経って振り返った時、どんな思いでいられるのだろう。

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さくらを連れて桜を見に行きました。

2017年04月02日 | 自然の営み

4月になって、今日はとても春らしく暖かな日になりました。

一宮市の木曽川堤には、江戸彼岸やしだれ、山桜など古木の桜が植えられていて、国の天然記念物に指定されています。

例年、ソメイヨシノより一週間ほど早く開花します。

今年も、ソメイヨシノはまだ二分咲きくらいですが、木曽川堤はもう満開の桜もありました。

ソメイヨシノは種が稔らず、挿し木で増やしていったので、日本中のソメイヨシノが同じ遺伝子を持ついわばクローンだといいます。

ですから、同じ場所のソメイヨシノは時を同じくして一斉に開花し、一斉に満開になり、一斉に散っていきます。

しかし、江戸彼岸などの古い品種は、一本ずつ違う遺伝子を持つので、開花時期も違えば、花びらの色も違います。

今日の木曽川堤には、満開の木もあれば、まだまだつぼみの固い木もありました。濃いピンクの花も真っ白な花もありました。

ソメイヨシノほど大きな花がどっさりついていませんが、そこがまた、艶になりすぎず、私は好きです。

愛犬のさくらと一緒に行きました。

ちょうど一年前、桜の咲く中をブリーダーさんのところまで迎えに行きました。

また、新しい年が始まります。