「水のいのち」という合唱組曲があります。合唱をやっていた人ならほとんどの人が歌った経験があるくらいポピュラーな曲です。
私も学生の頃、作曲者自身の指揮で歌ったことがあります。
その第一楽章
高野喜久夫作詞 高田三郎作曲
「雨」
降りしきれ雨よ
降りしきれ
すべて
立ちすくむものの上に
また
横たわるものの上に
降りしきれ雨よ
降りしきれ
すべて
許しあうものの上に
また
許しあえぬものの上に
降りしきれ雨よ
わけへだてなく
涸れた井戸
踏まれた芝生
こと切れた梢
なお ふみ耐える根に
降りしきれ
そして 立ちかえらせよ
井戸を井戸に
庭を庭に
木立を木立に
土を土に
おお すべてを
そのものに
そのもののてに
文字だけでなく、曲付きの方が心に届くと思うので、youtubeで検索して、聞いてみてください。
なぜこんなことを書いたのかというと、「これって法華経の薬草喩品だー。」と最近気付いたんです。学生の頃は全然気づかなかった。
作詞者の高野喜久夫さんが、法華経と縁があったかどうかは、今となっては知るすべがありませんが、法華経の教えは、長い年月のうちに日本人の心に自然としみこんで、根を張り葉を広げ、ここにも一つの花を咲かせたのでしょう。