前回の続きです。彦根の天寧寺の五百羅漢を参拝に行ってきました。
お釈迦さまの弟子が、修行により達することのできる最高の悟りの境地を阿羅漢(あらかん)というのですが、その境地に達した人のことも阿羅漢と言います。阿羅漢を略して羅漢というようになったそうです。
法華経の序品(じょほん)には、お釈迦さまが王舎城の耆闍崛山(ぎしゃくせん)で法華経をお説きになっているとき、1万2千人の阿羅漢がお釈迦さまのそばで説法を聞いていたと書かれています。
主な阿羅漢として、阿若僑陳如、摩訶迦葉、優楼頻螺迦葉、伽耶迦葉、那提迦葉、舎利弗、大目建連、摩訶迦旃延、阿菟楼駄、劫賓那、僑梵波提、離婆多、畢陵伽婆蹉、薄拘羅、摩訶拘稀羅、難陀、孫陀羅難陀、富楼那弥多羅尼子、須菩提、阿難、羅侯羅などの名が挙げられています。
また、おなじく法華経の五百弟子受記品には、五百人の阿羅漢が未来においてさらに高い悟りの境地に至り、仏になれるだろうとお釈迦さまから約束される場面があります。
天寧寺をはじめとするいわゆる五百羅漢は、法華経に出てくる阿羅漢たちとは少しちがうようです。
お一人お一人が、それぞれ生き生きとした表情をなさっていて、持ち物も服装も仕草もお一人お一人ちがっています。ここまで個性的、具体的であるのは、何か根拠となる経典があるのだと思います。いったい、どんなお経を典拠としているのでしょう。
では、いろいろな表情の羅漢さんたちを見ていきましょう。
とっても楽しそうです。どうして踊っているのでしょうか。
雷さまのような太鼓。楽しそう。
琵琶をかき鳴らし、
シンバル(鐃鉢・にょうはち)をたたき、
銅鑼(どら)を打ち鳴らし、
虎を手なずけ、
ウサギを膝に載せ、満面の笑みです。
楽しい人がいっぱいです。
つづく