平成という時代が終わろうとしています。
明治、大正、昭和と戦争がある時代が続きましたが、平成にはありませんでした。ありがたいことです。
今上天皇は、戦没者慰霊のため、沖縄に11回、さらに、硫黄島、サイパン、パラオ、フィリピンも訪問されました。昨夏の平成最後の戦没者追悼式では、「戦後の長きに渡る平和な歳月に思いをいたしつつ、ここに過去を顧み、深い反省とともに、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い、全国民とともに、戦陣に散り、戦禍に倒れた人々に対し、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。」とのお言葉を述べられています。
また、陛下は現人神(あらひとがみ)としての天皇ではなく、象徴天皇として、どうあるべきかをいつもお考えになられていました。「 人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした。」と退位のお気持ちを述べられたお言葉の中でおっしゃっています。
明治以降日本は常に発展、成長を願い進んできました。文明開化、富国強兵、殖産興業。植民地支配。その結果、先の大戦では本当に大きな犠牲を払いました。戦後の高度成長、経済発展の時代は昭和とともに終わりました。これからは人口減少、高齢化。地方の衰退。外国人との共栄。ロボットやAIが働き、人の働き場所が変わっていく時代が来ます。
それは、お金では買えない幸せを求める時代です。大きく強く経済的に豊かになることではない、身近な小さな幸せ。
毎日、仏さまや家族、友人、周りの人、多くの人を支え、支えられながら感謝して生きる。そんな時代が来ると思います。