共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

『過去』とは『未来』とは

2013年08月27日 20時41分50秒 | 日記
今朝一番のテレビのニュースを見て、また暗澹たる気分にさせられました。国連のトップである潘基文事務総長がソウルの韓国外務省で記者会見を行い、安倍政権の歴史認識や憲法改正の動きについて「日本の政治指導者は極めて深く自らを省みて、国際的な未来を見通すビジョンが必要だ」と語ったのだそうです。

先ず私が個人的に気になったのは、シリアのアサド政権が一般市民に向けて化学兵器を使用した疑惑が浮上して国際的に問題視されている中で、何で肝心の国連事務総長が母国へ里帰りしているのかということです。非常事態なのですから、それこそニューヨークの本部にデン!と座っているでもなく、いち早くシリアの首都・ダマスカスあたりへ赴いて、アサド政権と反政府勢力との間に立って調定でもしたらどうかと思うのですが…。

それから、国際連合には《国連憲章》という、国家の憲法に相当するものがあり、その第100条では、事務総長及び職員全員に対して、国際的機関の職員として中立性を保たなければならないことが記載されています。それに照らすと今回のこの潘基文氏の個人的発言は、国連事務総長として、この憲章条文そのものに抵触する恐れがあるのです。


そういえば韓国の朴槿恵大統領も、8月15日の光復節(韓国では終戦記念日を、日本の統治から解放された日としてこう呼びます)の式典の挨拶で日本に対して「過去を直視する勇気と相手の痛みに配慮する姿勢が無ければ、未来に向かう信頼関係を構築するのは困難だ」という批判めいた声明を発表しました。更にこれに加えて朴大統領は、日本に対して《恨み1000年論》という独自の理論を公言し、国策の基本に《日本敵視政策》を据えることを決定したというから、驚き入るばかりです。


ものすごく割り引いて、これらの発言がそれぞれの個人的心情を吐露されたものであるならばとやかく言うつもりはありませんが、公人の発言として見た場合には、残念ながらお二人ともNGと言わざるを得ません。もしかしたらこの人達は『過去を直視し、未来へ向かう』というキーワードさえ組み込めば、何を言ってもいい…と思っているのではないかとさえ思わされますが、では御自身は、過去をきちんと直視なさっておいでなのでしょうか?


戦後、日本と韓国との間に《日韓基本条約》が締結され、『国家並びに個人的賠償は完全に解決した』ということを『国際条約として確認したという確固たる歴史的事実が存在する』ことについては、過日のブログに記載しましたのでそちらを御覧頂ければと思いますが(8月18日『きちんとした話を』)、では、歴代韓国政権は、そのことについてきちんと『過去を直視』してきましたか?と、逆に聞いてみたいものです。


日本の政権も、戦後68年も経った今頃になって海の向こう側から一方的に投げ掛けられてくる言葉遊びに適当に付き合っていないで、そろそろ正面切って具体的な歴史的証拠を積み重ねて、ゆっくりと彼の国の人々に解るようにお話をしてあげるべき時が来ていると思います。


そして我々一般市民も、その辺りの経緯について『難しい』などと逃げていないで、もっときちんと歴史的事実を勉強しておくべき時が来ています。
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