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衛星通信記録2月12日(日)

2023-02-12 07:31:43 | アマチュア無線

本日午前7時快晴0.8℃

【IO-117】 「GREENCUBE」 JD1YCC小笠原ペディションの本土でのマネージャー役を務めているJK2XXK戸根さんのTwitterによれば、海外74局、JA51局、合計125局とQSOしたようです。ペディションのお陰で、普段この衛星のDigiにQRVしている内外局の様子がだいたい分かりました。JAでもまだQSOを望んでいる局がいるはずですが、帰り支度を始めて、事実上夕べのパスが最終だったのでしょうか。この後、IO-117はデータのダウンロードとメンテナンスのため、一週間DigipeaterはOFFになる予定です。

 【おさらいデジタル通信】 この際、IO-117のDigital Packet通信について振り返っておきます。

  JAではこの衛星に親しもうとしている局は、今回JD1YCC局を呼んだ局以外にも数多くいると思いますが、設備と運用テクニックにそれなりのスキルが必要です。それを乗り越えている今回の51局は素晴らしいと思います。もちろん現在果敢にチャレンジしている局もいるはずです。

 設備としてアンテナ、リグ 使うソフト Packet通信運用方法など  

まず、設備面 アンテナは、通常衛星通信に使っているアンテナで出来るはずですが、理想は15elementくらいの八木アンテナに直下型のプリアンプ。水平垂直2本用意して偏波を切り替えている局は良い結果を残しているようです。9element以上のクロス八木を使っている局もいます。アンテナ自動追尾が理想です。   

衛星はシンプレックスのトランシーバーを積んでいて、受信と送信を交互に行っているはずです。 

周波数は、435.310MHz ModeはFM、LSB、USBで使えることになっていますが「USB」主流です。435.310MHzは公称値であって、衛星が実際に受信出来る周波数はこれよりわずかに低いようです。SatPC32ISSのDoppler.SQFファイルにその周波数を書き込んでおきます。たとえば 435308.73 435309.30 435309.50など この周波数が合ってないとサブキャリアーの周波数がSoundmodemのマーカーの範囲からずれて行ってしまいます。当然のことながら送信周波数にドップラーを掛けて常に衛星に同じ周波数の電波が届くようにします。ここが最大のポイントです。シンプレックスですから、衛星が送信した周波数を地上で受ける場合もドップラーが掛かりますから、送受信別の周波数になる訳です。 

Digital Packet信号をレコードさせるには、UZ7HO ウクライナのAndyさんが開発したSoundmodemを使います。ボーレートは1200bpsです。300bpsを使うこともあります。

信号をレコードしただけでは、Packetが見えませんので専用のデコーダーを使います。これもAndyさんが開発したもので、Clientと呼ばれていて現在Ver.26です。これでPacketの送受信を行います。

リグコントロールソフトは送信受信別の周波数、つまりSpritの形でコントロール出来る「SatPC32ISS」というのを使います。このソフトは世界中のあらゆるリグをコントロール出来るようになっていますが、当局が確認している限りで使えているリグは次のとおりです。IC-9700 IC-910 TS-2000 FT-991 もちろんこれ以外のリグも使えるはずです。当局が何時も使っている衛星通信モードのあるFT-847は「使える」ことになっていますが、Splitでの送信が出来ず、旨く行っていません。パワーについて、管制局は30Wで出来ると言っています。

★注:大本(おおもと)の「SatPC32」と「SatPC32ISS」は全く同じものですが、接続するリグの設定は「SatPC32」の方でないと出来ません。その設定と、自局の緯度経度の入力値が「SatPC32ISS」に引き継がれていて「SatPC32ISS」がクリック一発で立ち上がるようになっています。

Packet通信の運用方法は、レコードとデコードが出来て、Packet信号がリグから送信出来るように設定できれば、むずかしくなく、要領はすぐ分かると思います。別項で書いても良いと思っています。

とりあえず  当Blog以外にも解説が上手なサイトはいっぱいありますから、そちらも参照されて下さい。   

【FO-99】「NEXUS」08:08 Linear TransponderがONになるスケジュールが組まれています。

NEXUS
1 43937U 19003F   23042.03278878  .00054854  00000-0  13813-2 0  9997
2 43937  97.1058  71.8847 0017181  23.5238 336.6790 15.39574122226557

  ↑ JE1CVLのロケーションでAOS 08:09 最大仰角18.5°の西パス

  ↑ 2023年は43日経過していますが、元期を見ると2月11日07時52分10秒(UTC)現在のもので、これが最新TLE

  ↑ 完全ループを取るためのアップ周波数補正は、前回2月4日のパスで-960Hz(SSB)だったので、その補正値で始める予定

通常、土日 Linear transponder ON 日曜日の夕方1番パス2番パスでSSTVが流れるスケジュールが組まれますが、今日のSSTVは、これまたJE1CVLのロケーョンで最大仰角2.9°のパスですので、受信は無理と見ています。来週の日曜日は仰角高いので追えます。

【FO-99】「NEXUS」08:09 V/U Linear ■交信(SSB)JH4DHX/3 −960Hz(SSB)

↑ たいへんお見逸れして澄みませんでした。JH4DHX局は、この衛星のOperating managerの大谷さんでした。衛星の運用管理いつもありがとうございます。過去にISS「ARISS」で2回、RS-44で1回、今回で4回目の交信

↑ 完全ループを取るためのアップ周波数補正は、SSBの場合で前回2月4日と同じ−960Hzでピタリ合い、パス中動きませんでしたから、そういう意味では中継器は安定していると言えます。

【AO-91】09:03 U/V ■交信(FM:Tone 67.0Hz)JA6EGM KH6KK/KH2(グアム島) JE6SLS JL1MZP

↑ このパス、QRVしていたのは、当局を含めて5局「常連局の点呼」状態とは言えず、新しい局も十分QRVできる余裕があったと思います。5局がお互いの交信終わり、後半JA6EGMとJE1LSL局がCQを出す余裕がありました。◇ 5局の総当たり(リーグ戦形式)QSO数「10」5(5-1)/2=10 

↑  珍しくAOS直後から連続してON、LOS近くの09:12′26″にOFFになりました。

【SO-50】10:09 V/U ■受信 JS1LQI KH6KK/KH2(グアム島)JE6EGM JA0FKM/1 JA1OGZ JA2NLT このパスワッチのみ「常連局の点呼状態」とは言えず、新しい局もQRV出来る状態だったと思います。

【常連局の点呼状態】 これについては、誰も悪いと言っている訳でなく「新しい局が上げずらい状況になるのは良くないのでは」ということです。毎日のように交信している局との交信を優先している訳でないことは分かっていますが、端から見るとそのような状態に見えるのだと思います。当局も何を隠そう常連局の一員ですので、気を付けたいと思います。いずれにしてもISS「ARISS」を始め、FM衛星でのことです。Linear衛星の場合は周波数帯に一度に多くの局が出ることが可能ですので、別の話になります。 

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