熊本日独協会/熊本・ハイデルベルク友の会

【事務局】Tel.090-9792-2190, e-mail: kawatasei@jcom.zaq.ne.jp

ドイツカフェ 8月

2022-08-26 17:59:36 | 情報提供
毎月第4木曜日に開かれるドイツカフェ(午後2時からと午後6時半からの2回、各1時間)。
7月から受付、司会は国際交流会館に勤務するポーランド出身のマグダレーナさんが担当している。

     

8月25日の午後2時からの回には約20名が参加。新しい人も多いというので講師のアンナ・ザイツさんは自己紹介から始める。
「熊本市国際交流員として国際課での業務に従事する他、ドイツ相談(毎週水曜日)などを行ってます。
ドイツカフェではドイツの歴史、文化や生活を紹介し、毎回テーマは違います。」

8月のテーマは「若者の文化と言葉」  

熊本市とハイデルベルク市との間では夏休み期間に高校生レベル15人程度の相互交流(1年ごとに派遣と受け入れを繰り返す)が行われている。
2019年にハイデルベルクからの訪問団と通訳などで行動を共にした際、アンナさんは「見た目、やること、話す内容に確かに違いがある」と感じ、
それは、日本とドイツの違いなのか、あるいは、個々人の違いなのか、との疑問を抱いた。

     

そのことが、今回のテーマを選ぶ理由の一つとなったそうだ。

講話はパワーポイントやホワイトボードを使いながら詳しくなされ、1時間を超えるものでした。
以下、思い切り簡略にまとめてみます。

1 「学校と日常生活」 まず、日独の違いを取り上げ、さらにドイツの具体例を挙げる。   
2 「Jugendkultur (ユーゲントクルトゥア) 若者文化」を表すのに「ーSzene (スツェーネ) 英語の~シーン」がある。
  これは、特定のグループを示すのに用いられる 例:Punkszene, Techno-, Cosplay-   

     

3 「 15年前のユースカルチャーグループの例」7種のグループのコラージュ画像。
  ここで、当時14歳だったというアンナさんからクイズが出されました。
  「私もあるグループに属していましたが、画像のどれと同じ傾向のグループだったでしょうか?」
  会場から答えが出ましたが、横文字の若者音楽ジャンルで聞き取れませんでした。
4 「現在のユースカルチャーのグループ」 ある調査によるとドイツの若者の70パーセントが何らかのSzene (グループ)に属していると感じている。  
5 「過去と現在では関心のある分野が違う」 今の若者は生活、例えば環境問題への関心からグループを作り行動する。

     

  「Eridays for Future」を行動例として紹介

     

6 「物事に対する価値観」これも変化している。

ここから、主題は「若者言葉」に移ります。
7 「Jugendwort des Jahres 2022」 2022年の若者言葉代表例10 〈実際には使われないものもあるそうだ〉
8 「若者言葉の由来」と「Kiezdeutsch (特定のグループや状況で使われるドイツ語?)
  言葉だけでなく発音も文法も変わっている」Kiezdeutsch の例文を標準ドイツ語と対照
9 「Kiezdeutsch の研究でわかったこと」 Kiezdeutsch はどのように評価されているのか、否定的それとも?

今回は参加者の中にドイツ在住の親子の3人組がいらっしゃった。毎年、一度は帰省されるらしい。
お嬢さんは「高校生」、息子さんは中学生だろうか。
アンナさんは参加者に質問を投げかけられるが、このご家族もおいでになり、カフェはいつもと違うものになった。
たとえば、7の「Jugendwort des Jahres 2022」ではお嬢さんがこれらの若者言葉を一つ一つ読み上げ、意味を答えられた。
ドイツの若者言葉を日本語に訳し、そのニュアンスを伝えるのは難しいだろうと思うのだが、
ためらうことなく「こんな感じ」と自分がつかんだイメージを発表された。
また、質疑応答・意見交換の場面では、「ドイツと日本の変化の背景や性質の違い」をお母さんが発言。
アンナさんも同感、深堀りしたい様子だったが、かなり時間がオーバーしていたので、
司会のマグダレーナさんの「お疲れさまでした」の言葉でお開きとなった。

次回(9月22日)のテーマは「『頭の中の壁』 ドイツの再統一と課題

     

ドイツ再統一から32年。果たして、元東ドイツと元西ドイツは一つの国になってきたのでしょうか?
ニュースを見ると偏見、賃金格差、頭脳流出、右翼的過激派の強化など問題となる話ばかりですが、
" die Mauer im Kopf " 「頭の中の壁」は本当に壊せないのでしょうか?
熊本市の国際交流員のアンナが再統一直後と現在の状況、様々な出来事や課題を紹介します!

〔 9月 ドイツカフェのチラシより 〕          (M.S.)
                                    

お申込み&お問い合わせ 熊本市国際交流振興事業団 ☎ 096-359-2121 koza@kumamoto-if.or.jp
費用 500円(セルフドリンク付き)
   
                                        

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友好都市の若き才能を育む ハイデルベルク サマーサイエンススクール

2022-08-18 05:58:25 | ハイデルベルク情報
本ブログの「友の会の夏祭り 熊本からの参加者(2022-08ー09)で Kawasaki Miho さんと Suzuki Minori さんを取り上げ
Suzuki さんの参加する「インターナショナル サマー サイエンス スクール ハイデルベルク」を話題にした。
8月16日、ハイデルベルク熊本友の会のハンス・ホーボルト会長からサマーサイエンススクールを取り上げた MANNHIMER NORGEN ( ハイデルベルクを含み隣接するマンハイムなどを販圏とする日刊紙 )の記事が届いたので紹介したい。
なお、お二人の名前の表記に誤りがあったので、下記のように訂正し、併せて8月9日のブログ記事も修正しました。
Kawasaki → Kuwasaki  Suzuki → Shimizu

       

写真は左から Minori Shimizu さん、Yegor Stolyarsky さん 、指導教官の Stefan Zimmermann 博士。
8月9日のブログ写真ではツィンマーマン博士の斜め前の女性を Shimizu さんであろうとしていたが、お顔からするとホーボルト会長の右隣の浴衣姿の女性がそれである。

また、記事から Shimizu さんについて次のようなことがわかる。
年齢は22歳。崇城大学の3年生で生命科学専攻。ガンの研究を行い、将来も続けたいと希望。

今年のサマーサイエンススクールはコロナでの中断を経て3年ぶりに短縮した形で開催。
参加者は、ハイデルベルクの友好都市の熊本(日本)、モンペリエ(フランス)、レホヴォト(イスラエル)とパロアルト(米国)からの16~22歳のの8人。
( 注:このサマーサイエンススクールはハイスクールレベルの若者を対象としたものであるが、英語力、科学の素養等の問題で熊本からは大学生を派遣している由)
7月24日に始まり、8月19日にエッカルト・ヴュルツナー市長も交えてお別れ夕食会。翌日、それぞれの故郷に旅立つ。
研修活動の他、ワークショップや講演会もあり、フリータイムもたっぷり楽しんでいる。夜は宿泊するホテルで互いを知り合い友情を結ぶ時間となっている。
Summer Science School の説明の3項目に本年度参加した「ドイツがん研究センター、ヨーロッパ分子製生物学研究所、マックスプランク核物理学研究所」など研究機関の一覧。

熊本からの Minori Shimizu さんとイスラエルのレホヴォトから来た今年ハイスクールを卒業したばかりの Yegor Stolyarsky (18歳)さんは7月25日が「お見知り会」。
翌日からハイデルベルク大学医学微生物学研究所のツィンマーマン博士の指導で実習を始める。
博士によると二人が行っているのは「研究の重要な土台となる作業」。
その研究とは2000種類もあるサルモネラ菌の菌種を迅速にしかもこれまでのようにウサギから作った抗体を用いないで同定する手法の開発。
世界の医学・微生物学ラボのどこでもまだ行っていない画期的な検査法とのことだ。
そのために二人の科学者の卵はデータベースを作成している。
それを使い人口知能とアルゴリズムによりサルモネラ症患者の菌を同定し治療につなげることができる。

などと、門外漢が何やら分かったように書いてきましたが、さらに近赤外線分光器を用いる云々の記述があるのでこれ以上は止めにします。
Shimizu さんご自身からハイデルベルクのサマーサイエンススクールでの研究内容を語ってもらう機会があればと思います。

記事では二人のサマーサイエンススクールの感想や「ホテルの部屋てダンスに興じている」打ち明け話なども伝えています。
文字部分を拡大し(それでもまだ小さいですが)掲載しますので目を通していただければ幸いです。        (M.S.) 
       
           

     
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「日独友好賞」表彰式の主催者 フォン・ゲッツェ大使

2022-08-15 11:25:03 | 活動案内・活動報告
「日独交流160周年 日独友好賞 表彰式」をお忙しい中に開催し、「感謝状」を自ら手渡された
Dr. クレーメンス・フォン・ゲッツェ ( Dr. Clemens von Goetze ) 駐日ドイツ連邦共和国大使
ドイツ大使館やドイツ外務省のホームページを参考に略歴やお仕事の一端を紹介したい。

1962年3月29日ベルリン生まれ 1990年ドイツ外務省入省
早くから、事務次官室、大臣室、大臣秘書官などと本省の中枢を歩き
2015年ー2018年 駐イスラエル大使、2018年ー駐中国大使と要職を務め
2021年9月から駐日ドイツ連邦共和国大使

表彰式があったのは7月25日。
その直前ともいえる7月10日から11日にかけて、アナレーナ・ベアボック( Annalena Baerbock ) 外務大臣が日本を公式訪問している。
フォン・ゲッツェ大使は駐日ドイツ外交団トップとして普段に増して神経をすり減らす日々を過ごされたことであろう。
ここでは、ベアボック外相が10日、長崎市を訪れ、長崎原爆資料館を視察、被爆者の田中重光さんとの面会後、長崎純心大学で学生らと交流する様子と
11日、林芳正外務大臣との会談などを終えた後、海上自衛隊横須賀地方隊、および、
在日アメリカ海軍第7艦隊司令部を視察した際の写真各1枚を転載する。
ベアボック外相に随行されたフォン・ゲッツェ大使の姿も見ることができる。

        

前回の大使公邸の記事で、「これからの日独関係では安全保障分野が重要になる」との早瀬勇 横浜日独協会名誉会長の発言を紹介した。
ドイツ外務大臣の厳しい日程の中での日米の主要基地訪問はそれを裏付けるものか。

「日独友好賞」受賞のため熊本より上京し、いつもと違う世界に触れてから約3週間。
夏の高校野球放送の合間に、ベアボック外相が護衛艦の艦橋で双眼鏡を握り、アメリカ軍水兵の敬礼を受けている画像を見つめる。
きょうは8月15日だ。     
        ( 了 )

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「日独友好賞」 大使公邸での交流

2022-08-14 13:00:27 | 活動案内・活動報告
「日独友好賞」表彰式が行われたレセプションルーム隣の部屋に料理は用意されている。
大坂会長に促され1番に皿を持って横長テーブルの向こうに並んだ4人のスタッフの前を右から左に通りながらビニールカーテン越しに給仕してもらう。
1巡目はハム、チーズ、ポテトサラダと冷たい料理を選ぶ。
レセプションルームは、すぐ広い庭園に面している。
テラスには高さ1メートルほどの白いテーブルが間をあけて5~6並んでいる。
形は日本の楽器、鼓を立てて、緒を張った部分が胴体となり、上の広い面の直径が80センチメートルほど。そこに料理の皿を置き歓談する。
飲み物のビール、ワイン、ソフトドリンクはスタッフが会場を回りながらのサービス。庭ではグリルでソーセージを焼いてくれている。

この機会に受賞者のお一人 神戸日独協会 枡田義一会長(神戸大学名誉教授) にごあいさつし、
定期的に会報をお送りいただいていることにお礼を申しあげる。
同じく受賞者の 早瀬勇 横浜日独協会名誉会長(一般社団法人アジア・ユーラシア総合研究所理事・日独フォーラム座長) は熊本からの参加と聞き、
「あそこは旧制五高の出身者が活躍したところだ」とまさに熊本日独協会創立当時の熱気をご存じのような発言をされた。
さらに、「それでは今なぜドイツなのか」との私の質問には、昨年秋のドイツフリゲート艦の東京来航や「日独外務・防衛閣僚会合(「2+2」)」の開催を取り上げ、
安全保障面での協力の重要性を指摘された。
老練で自由闊達な方で、「大使と写真を撮ろう。あそこにいるな。おい、呼んできてちょっと写してくれ」と事務局に注文される。
お隣の 公益財団法人 日独協会 常務理事 柚岡一明氏 Dr. クレーメンス・フォン・ゲッツェ大使 とは親しい間柄。
おかげで、写真撮影の後も皆さんご一緒に大使も同じテーブルで長めにお話しできた。

13時、予定より少し早めの閉会。公邸を出る際、玄関脇の小テーブルに置いてある冊子をバッグにしまった。
「ドイツ連邦共和国 建物と庭園」のタイトル。

      

ドイツ連邦大使館のホームページでこの冊子と同じ内容が閲覧できるのでぜひ一度訪れてみてください。  (続く)

  


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「日独友好章」 表彰式

2022-08-12 16:00:13 | 活動案内・活動報告
「日独交流160周年 日独友好賞」の表彰式が7月25日、東京のドイツ大使公邸で行われた。
16人の受賞者の多くは、教育者、技術者、芸術家あるいは実業家としての個人の業績が評価された方々。
私の場合は、長年にわたり熊本日独協会の会員であったことが受賞理由の大きなものであり、協会の活動が評価されたものと言える。
そこで、この「熊本日独協会ブログ」の場を借りて受賞に関連することがらを報告したい。

〈関連記事〉
重浦睦治顧問が「日独交流160周年 日独友好賞」を受賞」(2022-03-26)
「日独友好賞」を受賞して(2022-08-03) 
   

表彰式日時については、まず6月下旬に事務局から文書で案内があり、
7月14日、ドイツ大使館儀典係 奥村年子様からメールで正式に招待状が届いた。

     

表彰式当日は、招待状、ワクチン接種証明、身分証明書を持参しなければならない。
また、大使公邸内でのビデオ撮影は禁止とされている。

7月25日(月)朝から晴れて日差しも強い。午前11時の開始に合わせて10数分前に受付を済ませるが、すでにレセプションルームには多くの先客。
主催者の一人、大坂靖彦氏(日独交流振興協会会長 非営利株式会社ビッグ・エスインターナショナル代表取締役 大阪塾塾長)と入り口で名刺交換。
ご招待くださった Dr.クレーメンス・フォン・ゲッツェ大使 の前には何人かの人があいさつの番を待っている。
ようやく、大使の前に立ち、名刺をお渡しし、「熊本から来ました」と自己紹介を始めた。
東京から離れた熊本をアピールしたいという思いが強かったからだ。
そこへ、スタッフが現れ、その求めで中座されたので、残念ながらそこまでになってしまった。
後日、まずは、「お忙しい中に授賞式を開いていただきありがとうございます。」と感謝の言葉から始めれば良かった、
こういう場でのマナーをわきまえない態度だったと悔やまれた。
なお、大使館の管轄地域は、新潟、長野、静岡より東の18都道県。
富山、岐阜、愛知以西の29府県は大阪市にある総領事館の管轄。
したがって、熊本日独協会がその活動において東京の大使館と直接やり取りすることは(めったに)ない。


11時になり、司会者により開会が告げられ、大使の挨拶が始まる。
表彰式の途中で事務局からプログラムが配られる。式次第も載っている。

        

来賓挨拶に続いて表彰状の授与。3人目であった。
大使からお受けした表彰状を開いて胸の前に掲げ、並んで記念写真。

     
              

すべての授与が済み、フォン・ゲッツェ大使を真ん中に出席者全員で集合写真。
全国日独協会連合会 会長代行の中根猛氏(元 在ドイツ連邦共和国特命全権大使)の乾杯のご発声。
立食ビュッフェスタイルでの歓談となる。 〈続く〉     



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