熊本日独協会/熊本・ハイデルベルク友の会

【事務局】Tel.090-9792-2190, e-mail: kawatasei@jcom.zaq.ne.jp

新年に向けて フレッシュな投稿 

2023-12-27 10:23:33 | ハイデルベルク交流
今年も残りわずかとなりました。
ドイツから多くの訪問客があり楽しく交流した年でした。
また、ハイデルベルク市のインターナショナル・サマー・サイエンス・スクールには引き続き熊本の大学生が参加しました。(本ブログの8月31日に関連記事)
熊本市国際交流会館で毎月開かれている「ドイツカフェ」。
11月は「友好都市締結30周年記念 友好都市ハイデルベルク市との交流について」と銘打ち、23日昼の部で崇城大学生物生命学科2年の都築美友(Tsuzuki Miyu)さんによる研修成果の発表が行われました。

         

それから間もない12月2日に、この意欲溢れる学生に会うためサマーサイエンススクールの指導教官が熊本を訪れました。
本年のブログを若い人の投稿で締めたいと思い、協力をお願いしたところ快く応じてくれました。

お蔭さまで、「熊本日独協会のブログの記事を書かせていただけるということで、とても光栄です!」のメールとともに届いた
生き生きとしたテキストと写真を掲載することができます。


再会できたのは、ハイデルベルク大学病院で大腸がんとマイクロバイオームに関する研究を行っている医学博士のMy-Lan Khaさんと、
そのパートナーであり同病院で医師として働いているFrank Piankaさんです。
お二人が熊本を訪問するのは初めてで、名物を食べたいとおっしゃっていたので、友人お勧めのお店で熊本ラーメンを食べました。
熊本ラーメンのスープが黒く、独特な風味があることに驚いていました。食事を楽しんだ後は熊本市国際交流会館に立ち寄り、館内を案内しました。
館内でハイデルベルクの観光パンフレットを目にしたことに加え、熊本駅から乗車した市電がハイデルベルク市・熊本市の友好都市締結30周年記念の特別な車両だったことで、
お二人の住んでいるまちが熊本市でも愛されていると知り、非常に喜ばれていました。
その後、熊本城を案内し、桜の小路で熊本の郷土料理であり私の大好物でもある「いきなり団子」や「うにコロッケ」を食べ歩きしました。
このインターナショナルサマーサイエンススクールに参加できたことで素敵な方と出会い、そして今回再会することができました。
このご縁と、熊本市とハイデルベルク市の両市に感謝するとともに、来年は、より英語力を高め自分自身の成長へと繋げる年にしたいです。



    

       



   それでは皆さま、良い年末年始をお過ごしください。
     Alles Gute zum Jahreswechsel !              (M.S.)
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熊本の大豆 海を渡る (下)

2023-12-20 12:41:07 | 雑記
【研究分野】の記述はさらに続く。

自分の研究では、農村のもつ環境保全や公益機能などについてEUの政策を対象に取り組んでおり、フィールドとしては、とくにオーストリア山地農村の実態調査を継続してきた。

      

山内先生がオーストリア・アルプス山麓の村を初めて訪ねられたのは1979年の夏。
その時の実態調査から始まり、今に至るオーストリアと日本の農業政策の比較研究の成果が述べられている。
これは、次の話題と合わせて、例会あたりでご講演いただきたい。

一方、30年ほど前、熊本県農業の発展の歴史を多面的にまとめようと「熊本農業史研究会」が設立され、執筆メンバーとして参加。今年やっと『(稿本)熊本農業史」を公刊できた。
その編纂作業の過程で、史料『下益城郡史』に「ウィーン万国博覧会(1873年)に大豆を出品した」との記述が見つかり、オーストリアと熊本の関係が一気に縮まったような気がした。
このいきさつについては「熊本日独協会創立60周年会報・第37号」で少し触れた。


         
  会報の記事「ウィーンに渡った熊本の大豆 ー(閑話)ー」

そして、当時から大豆は、たんぱく質豊富な「畑の肉」として注目され、さらに現代では世界の食料問題を解決する先端テクノロジー「フードテック」の素材としても期待されている。    
このように、EUとくにドイツ・オーストリア圏の事情に学びながら熊本地域農号の活性化のあり方をライフワークとして取り組んでいきたいと思う。


と結ばれている。
今年の2月10日、ヴュルツナー市長をトップとするハイデルベルク市代表団が熊本のスタートアップ企業DAIZを視察した。
同社は、発芽大豆を原料とした植物肉「大豆ミート」の生産で名を挙げている。
一行はその技術と生産品の質の高さに大きな感銘を受けていた。
 
      
  画像は、「ひとまち結び」2020.11.04から転載

熊本日独協会理事 山内良一 熊本学園大学名誉教授が「熊本の大豆とのつながり」を紹介された「ウィーン万国博覧会(1873年)」からちょうど150年。
熊本の大豆が再び、そして今度は様々な Daizu 製品として、その技術とともに海を渡る日が近いかもしれない。    (M.S.)

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熊本の大豆 海を渡る (中)

2023-12-18 13:59:43 | 雑記
9月5日の電話の主は山内先生であった。
「メールを見たが、『熊本農業史』刊行後の種々の事務作業に忙殺されていた。メールでは何だから電話にした」など連絡できなかった事情を丁寧に説明され、
「ブログの件は今からでも大丈夫か」とお尋ねになるので、「こちらに期限はありません。ごゆっくりどうぞ」とお答えする。

それから2か月余りが経過。11月8日、ハイデルベルク・熊本友の会のホーボルト会長ご夫妻、ザウアーエッシッヒ理事の歓迎夕食会で隣り合わせたら、
「遅くなっているが、もうやがて送るので」と、すまなそうにおっしゃる。

   

また暫くして、11月24日、「協会ブログの件です」とのメールが届いた。
本文は次のように始まる。

先日、ホーボルト会長夫妻の歓迎会の折りに「原稿はあと数日で」などとお約束しながら、またまた遅れてしまい今日に至りました。本当に申し訳ありません。
一応、私のプロフィール等を作成しましたのでお送りします。長文になってしまい、これも又申し訳ないことです。


添えられたのは、2種類の詳細なプロフィールと3枚の写真。
ありがたくそのまま拝借し、熊本日独協会理事、山内良一(やまうち りょういち)熊本学園大学名誉教授の研究者としての顔に触れてみたい。
なお、引用にあたっては、「です・ます調」を「である調」に変え、いくらか短めにしています。

〔プロフィール〕
1948年、熊本市生まれ。九州大学大学院経済学研究科博士課程修了(農業政策)。博士(農学)。
九州大学助手を経て、1978年 熊本商科大学(現熊本学園大学)経済学部講師、1983年 同助教授、1989年 同教授。
1986年から1年間、ウィーン大学日本学研究所へ客員研究員。1998年「食料資源経済学会学術賞」受賞。
2002年 経済学部長、2004年 熊本学園評議員、2010年 同理事。2021年3月退職。

〔研究分野〕
時が過ぎるのは速いもので、1978年に熊本商科大学(現熊本学園大学)の経済学部講師として赴任して以来48年間、
まさに「白駒(はっく)の隙(げき)を過ぐるが如し」である。
授業では、地域の農業政策等を念頭に中山間地域農業や「6次産業化」の在り方などを講義。

   

教授時代、60歳ごろの笑顔の写真を拝見したところで、いよいよオーストリアとの関りをお聞きします。   (M.S.)

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熊本の大豆 海を渡る(上)

2023-12-16 12:57:47 | 雑記
本年7月31日、熊本日日新聞に「熊本の農業史 研究に生かして」の見出しで、熊本学園大の山内良一名誉教授(75)ら研究者が
明治初期から高度経済成長期の県内農業をまとめた「熊本農業史」を製本化したとの記事が写真とともに掲載される。
県内の農業史をテーマ別に掘り下げた著書は初めて。A4版、11章で構成し、約540ページ。500超の参考文献も明記。
非売品で、県立図書館、県立大、熊本大、熊本学園大に寄贈した(馬場正広)とある。

     

この山内良一名誉教授とは、熊本日独協会の理事を長く務め、オクトーバーフェストの飾り付けの手伝いや、ドイツからの来訪者歓迎会への参加など、協会活動に積極的に関わられ、日ごろから親しくお付き合いしている「あの山内先生」のことか、と失礼ながら、ちょっと驚く。
著書を抱いた半袖姿も、いかなる場でもきちんとした長袖シャツの先生にしては珍しい。

       
  
雑談の中で「オーストリアで研究生活を送ったことから日独協会に入った」とお聞きしたことはあるが、それ以上の詳しいことは存じ上げなかったので興味がわいた。
8月12日、お祝いのメールを差し上げ、「熊日の記事をブログで紹介したいので」と次のようにお願いした。
「食やビールのレポート」のような個人的な話題とは異なるので、「熊本日独協会理事でいらっしゃる先生のオーストリアとのつながり」や
「著者紹介に必要あるいはふさわしいことがら」をお教えください。

さて、それからだが、全く何の反応もない。
半ば諦めていたところ、9月5日午後、珍しく携帯の着信音が鳴った。   (M.S.)

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