熊本日独協会/熊本・ハイデルベルク友の会

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「アルコール発酵の父」:ドイツ人生化学者マイヤーホッフ 

2020-11-02 15:39:41 | 雑記
オーデンのビールの話題を何回か取り上げてきました。きょうは、ビールを飲む話ではなく、この優れた飲み物が生まれるアルコール発酵と関係のある本のお話です。
コロナ感染拡大防止のため熊本市立図書館は2月末に臨時休館となりました。5月21日から一部の制限を伴いながら再開されましたが、足が遠のいたままでした。
8月初めから再び利用するようになり、新刊書コーナーで9月9日、目にしたのが『発酵学の革命:マイヤーホッフと酒の旅』
マイヤーホッフなる人物がドイツ人であるという親近感とおいしいお酒にたくさん出会えるだろうという期待から借用しました。
本の内容紹介は、ネットの書籍案内に委ねることとして、アルコール発酵に深い関わりのあるドイツ人科学者マイヤーホッフについて簡単に記します。

Otto Meyerhof オットー・マイヤーホッフ〈1884 - 1951〉は裕福なユダヤ人の両親を持ちハノーバーで生まれる。ベルリンでアビトゥーアを取得後、医学を学び、フライブルク、シュトラスブルク、ハイデルベルクでも学び、学位を取得。酵母による発酵と筋肉の乳酸蓄積が共通の経路を持つことを見抜いて研究を進め、1922年、「筋肉における乳酸生成と代謝の研究」でアーチボルト・ヒルとともに第22回ノーベル医学・生理学賞を受賞。1938年ナチスを恐れてパリに逃れ、1940年アメリカ移住。ペンシルバニア大学の客員教授となり、1947年米国科学アカデミーの会員に選ばれる。1951年、67歳で心臓発作のため亡くなる。
(Wikipediaを参照)

著者の木村光(きむら あきら)京都大学名誉教授は生命科学研究の先達の逃避行の足跡を自ら辿り、子供たちにも会われ、資料を掘り起こすなど敬愛する「アルコール発酵の父」の生涯を独自に研究され、その成果をこの本に集約されました。〝酒の旅〟といっても、「日本酒紀行」、「銘醸ワインの旅」、「ご当地ビール飲み比べ」、「幻の焼酎30蔵」といった類の本とは味わいが違っていました。 『発酵学の革命:マイヤーホッフと酒の旅』 京都大学学術出版会 2020年7月初版発行

(M.S.)
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