夏と冬の五輪を、複数の国で分散開催するという案が、
にわかに浮上しました。国際五輪委員会(IOC)のトー
マス・バッハ会長が、一連の改革案を、アジェンダ2020と
して、IOC総会で提案し、承認されたものです。
これで、焦点が当たったのが、2018年に韓国の平昌
で開かれる予定の冬期五輪と、2020年の東京五輪です。
具体的には、平昌五輪の競技のうち、一部を日本で開い
てはどうかというものです。
結論を先に書くと、この分散開催には、当ブログは、絶
対反対です。
理由は、韓国で開かれる冬期五輪の競技の一部を日本で
開くことになれば、もう、間違いなく、韓国から、東京の
夏の五輪の一部競技を、韓国で開きたいという要求が出て
くるからです。
実際に、韓国の新聞各紙は、アジェンダ2020を受け
て、一斉に、分散開催を支持する社説を書き、平昌五輪を
日本で分散開催するだけではなく、東京五輪も韓国で分散
開催するべきだと、当然のように、主張しています。
こんなことがあってはなりません。
というのも、平昌五輪の一部競技を日本で開いたらどう
かという議論が出たのは、平昌五輪の準備が遅々として進
んでいないからです。
韓国は平昌五輪を誘致したとき、ソウルから五輪会場ま
で高速鉄道を敷く計画を表明していましたが、平昌五輪が
決定するとすぐ、この計画を撤回しました。
もともと、平昌には、五輪施設を建設する財政力がない
ことが分かっていました。
平昌は国をあてにしていたのでしょうが、国も、動きま
せん。
そのため、施設の建設の見通しがなかなか立ちません。
視察に来たIOCの委員は、準備が進んでいないことに危
機感を持ちます。
施設もそうですが、そもそも、平昌には雪がそんなに降
らないのです。
というより、韓国は高い山がなく、雪が少ない。
だから、スキーには適していないのです。
そんな平昌で冬の五輪ができるのか。
韓国の国内でも、平昌五輪の返上論が出るほどです。
アジェンダ2020の分散開催は、そんな状況で提案さ
さました。
(続く)
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