非常に違和感を覚えます。
正直にいうと、憤りを感じます。
ソフトバンクの孫正義社長が、後継者としてニケシュ・アローラ氏(47)
をスカウトし、ソフトバンクが、アローラ氏に今年3月までの報酬として、
165億円を払っていたのです。
165億円ですよ。
この額は、常軌を逸しています。
なにごとにも限度というものがあり、これは、限度を超えていると思いま
す。
大卒の生涯賃金が、5億円程度といわれます。
165億円というのは、比較すべきもありません。
企業で、売り上げ100億円に達しない企業は、いくつもあります。
優良な企業でも、100億円に達しない企業は、珍しくありません。
ひとりの役員への報酬が、そうした企業の売り上げを超えてしまってい
いのでしょうか。
ソフトバンクは、株式会社として、今年、株主への配当として、450億
円を支払いました。
アローラ氏ひとりへの報酬は、全株主への配当総額の3分の1に達し
ます。
そんな巨額の報酬をひとりの役員に出せるのであれば、その資金で、
株主の配当を増やすべきでしょう。
企業はだれのものかといえば、株主のものですから、株主は怒るべき
です。
ソフトバンクの利用者もそうです。
ソフトバンクのスマートフォンを利用している人たちが払った利用料が、
このアローラ氏への報酬に使われています。
利用者は、自分たちの利用料が、そんな巨額の報酬に当てられたとい
うことを認識しないといけません。
そんな巨額の報酬を出すのなら、ソフトバンクのスマートフォンの利用
料を引き下げるべきでしょう。
165億円も報酬をもらって、このアローラ氏は、いったい、どうするとい
うのでしょう。
孫正義氏は、アローラ氏を「希望の星」として紹介し、自分の後継者と
しました。
ソフトバンクに働いている日本人の社員、役員には、そういう人がいな
かったということですね。
それは、ソフトバンクにいなかったということですから、そもそも、ソフト
バンクは、その程度の会社だったということになります。
アローラ氏は、グーグルの最高事業責任者でした。
孫正義氏は、「グーグル時代、数十億円の年俸を得ていたのに、よく
来てくれた」と話しています。
グーグルでも、数十億円の報酬を得ていたわけです。
なんだか、タガがはずれた感じがします。
これで、今後、こうした高額報酬の役員がどんどん出てくるかもしれま
せん。
しかし、これでは、普通に働いている普通の社員は、ばかばかしくなり
ませんか?
ひとりの役員の報酬が165億円だなんて、みなさん、ばかばかしいとは
思いませんか。
まじめに働いている者が、ばかばかしくなるような金額ですよ。
孫正義氏は、一般の利用者を潜在的な敵に回したと思います。
ソフトバンクの利用者は、この話を聞いて、心のどこかで、なんとなくい
やだなあと感じたのではないでしょうか。
そういうちょっとした陰りが、企業の衰退につながります。
孫正義氏は、ちょっとおごりすぎましたね。
あまりにアメリカ流のやり方をしすぎたと思います。
利用者のことより、アメリカ流の経営手法を重視してしまいました。
利用者を無視して、アメリカ流の経営をしてしまいました。
ソフトバンクは、これで、絶頂期を終えたような気がします。
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