民進党が、事実上、解党して、小池百合子さんの新党・希望の党に合
流することを決めました。
一昨日の26日の火曜日までは、そんな動きは見えていませんでした。
きのうの27日の水曜日、しかも、午後になって、いっぺんに決まってし
まいました。
これには、大変な違和感を覚えます。
ひとことでいって、異常な話です。
民進党は、やせても枯れても、80人を超す国会議員がいます。
つい数年前までは、政権を取っていた党です。
一方の希望の党は、27日に小池都知事や、若狭氏、細野氏らが記者
会見をして結党を発表したばかりです。もともとの国会議員といえば、若
狭、細野氏の2人だけです。それに、この1週間で、合流した議員が10
人ほどいるだけです。
まだ、海のものとも山のものとも言えません。
その小さな党に、80人からの議員のいる党が合流するというのです。
「小」が「大」を飲み込む吸収合併です。
みなさんが、民進党の議員だとしたら、どう思うでしょう。
私が民進党の議員なら、怒ってしまいます。
冗談でしょう?という感じです。
前原氏は、「私たち(民進党の議員)がプラットフォームを作るのです」
と説明していますが、いかにも苦しい。
若狭氏は、「いや、私たち希望の党が、希望者をひとり一人審査して、
決めるんです」と言明し、民進党が全員そのまま来るなんてとんでもない
という考えをはっきり示しました。
これは、若狭氏の言い分が当たり前だと思います。
自分たちが作った希望の党だ。それなのに、よその党(民進党)が、勝
手に、全員移籍するといっている。そんな馬鹿なことがあるか。
そういう思いがして当然でしょう。
仮にも80人からの国会議員を抱える政党が、いったい、なぜ、こんな情
けないことをーーというのが、第一感です。
前原氏にはプライドがないのかと問いたいですね。
こんなことでは、希望の党に民進党の議員が大勢移り、新しく大きな政
党になっても、すぐに不協和音が出て、また崩壊するでしょう。
これは、デジャブ(既視感)があります。
かつて、1990年代に、鳩山由紀夫氏が中心となって新しい政党を作っ
たとき、当時の社会党が、全員、鳩山新党に移ることを、勝手に決めてし
まいました。
鳩山由紀夫氏も、これにはさすがに驚いたようで、社会党の議員を全員
受け入れるとは、ひとことも言っていないと釘を刺しました。
すると、当時の社会党は「鳩山新党は、せっかく入党したいという議員
を排除するのか」と言い出し、「それは排除の論理だ」と開き直ってしまい
ました。
結局、社会党は大挙して鳩山新党に移り、のちの新進党の基盤になっ
たのですが、やがて、空中分解していしまいました。
今回、民進党からは、希望の党が排除の論理を持ち出すようでは困る
ーーという声が聞こえています。
まったく、デジャブです。
デジャブであれば、民進党の議員が大挙して合流した新しい希望の党
も、かつての鳩山新党と同じように、いずれ、空中分解するのではないか
とそう思えてなりません。
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