いまジャーナリストとして

 いま私たちの目の前に、次々と現れるニュースをどうとらえ、どう判断するか・・・ジャーナリストの日誌。

民進党は、あっという間に、事実上解党されてしまいました・・・近ごろ、これほどハラのたったことはありません。

2017年09月29日 23時26分18秒 | 日記

 少し時間がたっても、まだ、本当にこんなことがあっていいもの
かと思います。
 もちろん、民進党のことです。
 9月27日の水曜日に、民進党の前原代表が、民進党を事実上解
党し、小池都知事の希望の党に、合流する考えを示したのです。

 民進党の衆議院議員は80人を超えます。
 もちろん、参議院議員もいます。
 堂々たる野党第一党です。

 希望の党は、もともとの議員は若狭氏ひとりです。まあ、もうひ
とり、最初から協議に加わっていた細野氏ぐらいでしょう。あとは、
こうなる前に小池新党で戦いたいと言ってやってきた10人ほどの
議員がいるだけです。
 起業したばかりのベンチャー企業みたいなものです。
 
 堂々たる野党第一党、老舗の党が、ベンチャー企業に、これは、
身売りするということです。

 こんなことがあっていいのでしょうか。
 民進党の議員のみなさんは、これを、屈辱的なことだと感じてい
ないのでしょうか。
 
 企業にたとえてみましょう。
          ***
 私の勤めている会社は、いまはちょっと業績不振だが、かつては
業界トップだったこともあり、名の通った大企業です。
 同じ業界で、去年から起業準備をしていたベンチャー企業があり
ました。そのベンチャー企業は、ここ数日、一気に、社員を増やし
ました。でも、まだ小さな企業です。
 私が今週、いつものように勤めている会社に出勤したら、社長が
役員会でなにかやっている。役員は深刻な顔をしている。そのうち、
全社員集まってくれというので、講堂に行くと、社長があいさつに
立って、「みなさん。この会社は、解散することにしました。みな
さんは、いま注目を集めているベンチャー企業の社員として、移籍
してください」と言いました。

 えっ?
 なに、それ。
 きょうまで勤めてきた会社がなくなる?
 それで、みんな、小さなベンチャー企業に行けだって?
そんなこと、きょうまで、全然聞いていなかったぞ。役員だって、
初めて聞いたという顔をしている。
 いまの会社に入り、仕事をしてきて、自分自身も、会社としても、
それなりの実績を残してきた。
 私たちには、この会社で働いてきたという誇り、プライドがある。
 その会社を、突然、その会社を解散するだって?
 そんなこと、社長がひとりで決めていいの?
 あろうことか、同じ業界のベンチャー企業にみんなで移籍してく
れだって?
 私たちの会社のほうがはるかに大きいし、歴史もある。知名度も
ある。実績もある。会社の建物だってちゃんとある。
 向こうのベンチャー企業は、まだ何も分からない会社だ。会社の
建物さえない。会社の名前もやっと決まったばかりだそうだ。
 そんなベンチャー企業に、どうして、実績も知名度もある我々の
企業が、身売りしないといけないのだ。
 これは、社長、絶対、おかしいよ。
***
 そういう感じになります。
 これは、屈辱以外のなにものでもないでしょう。

 そもそも前原氏率いる民進党は、解散を決めた28日の衆院本会
議を欠席しました。首相の所信表明演説もなく、質疑もなにも全く
ない本会議には、出席する意味がないというのです。
 本会議を開いて、ただ解散を決めるだけというのは、国会軽視で
あり、首相の傲慢だ、というのです。
それは、ある程度、その通りだと思います。

 ところが、その前原代表は、27日に突然、民進党を希望の党に
合流させるという考えを明らかにし、28日には、民進党の衆院議
員を集めて、民進党を事実上解党することを発表したのです。
 衆院を解散するだけの本会議は意味がないと、衆院本会議を欠席
した前原代表が、自分の党、民進党の解党は、党の議員を集めた席
で、ただ短いあいさつをして、実行してしまったのです。
 やることがこれほど矛盾した話はありません。
 解散するだけの国会本会議は意味がないと言ったその本人が、民
進党を解党するだけの集会を開き、一方的に、解党を発表したので
す。
 これでは、前原氏という人は、これから先、信用されないのでは
ないでしょうか。
 そして、それにストップをかけることの出来ない民進党は、民進
党の議員のみなさんも、同様に、信用されないのではないでしょう
か。

 こんなことをやっていていいはずがありません。
 民進党には、これはおかしいと筋を通し、民進党を支えていくん
だという議員は、いないのでしょうか。

 ちかごろ、これほど、ハラの立ったことはありません。



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