いまジャーナリストとして

 いま私たちの目の前に、次々と現れるニュースをどうとらえ、どう判断するか・・・ジャーナリストの日誌。

勝負の運は自らたぐり寄せるものだ・・・沢選手と女子サッカー。韓国戦で足りなかったものは。

2016年03月03日 23時26分40秒 | 日記

女子サッカーの韓国戦、あれだけ押しまくって、どうして点が入
らないのか。どうして、勝てないのか。
 本当に、残念というほか、ありませんでした。

 でも、どうしてでしょう。

 勝負には、流れがあり、潮目のようなものがあります。
 流れといっても、ひとつの試合の中だけの流れではなく、もっと
大きな、たとえば、今回のような五輪予選を通じた流れというもの
もあります。
 潮目が変わって、流れが変わるのを待つしかないかと、自らを納
得させるしか、ありませんでした。

 いや、やはり、納得できない。
 これは、何かが欠けている。
 韓国戦でいえば、明らかに、運がありませんでした。
 ゴール前を固める韓国の守備をなんとしても破るんだという気合
いのようなものも、足りなかったように思います。
 そういう気合いのようなものが、運を呼び込みます。
 運も実力のうち、という言い方がありますが、それは、本当にそ
う思います。
 そうした「なにものか」が、韓国戦で、なでしこジャパンには、
足りなかったのではないか。
 そんなことを思っていました。

 そんなことを思いながら、試合の翌日の3日の新聞各紙を読みま
した。
 その中で、報知新聞に出ていた宮間選手のコメントを読んで、
 「これだ」
 と思いました。

 宮間選手は、引退した沢選手から、
 「勝負の運をたぐり寄せる努力が必要だ」
 と言われたというのです。
 そして、宮間選手は、自分たちはその努力が足りなかったかもし
れないと言うのです。

 沢選手の言葉で、すっきりしました。
 そう。「運」なのです。
 でも、ただの運ではない。
 勝負の運は、自ら、たぐり寄せなければならないのです。
 運は、運の方から転がりこんでくるものではない。
 運は、たぐり寄せるものだというのです。
 ですから、運も実力のうち、というのは、正しいのです。

 韓国戦は、その「運」をたぐり寄せる努力、いや、必死の努力が
足りなかったのではないか。

 そう思うと、韓国戦を引き分けてしまった理由が、なんだか、す
っと腑に落ちたように思います。

 沢選手が持っていたものは、実は、その「運」をたぐり寄せる努
力だったのです。
 その沢選手が引退したことによって、なでしこには、「運」をた
ぐり寄せる選手がいなくなってしまったのです。

 韓国戦の敗戦は、それで、原因なり理由が、非常によく分かりま
した。

でも、宮間選手が、そうコメントしたということは、宮間選手も、
それがよく分かったということでしょう。
 それは、ほかの選手も、同じように、すっと分かったのではない
でしょうか。

 だとすれば、ここから先は、もう大丈夫です。
 それさえ分かれば、もう、行けます。
 残る中国戦、北朝鮮戦、ベトナム戦と、
 なでしこは、たぶん、3連勝して、リオへの切符をつかむような
気がします。

 勝負の運は、みずからたぐり寄せるものだ。
 
 それが分かれば、もう、大丈夫です。