群馬県の人口が200万人を超えたことを記念して作られた作品です。
舞台は群馬県の山間の温泉町。
自然に抱かれた人々の暮らし、静かに流れる時間、そこで問いかけられる生と死の意味。
作品の全体が包み込んでいる人々は・・・?
キヨジ(今福将雄)とフミ(野村昭子)の老夫婦。その家で眠り続けている一人の男、拓次(アン・ソンギ)。山で事故に遭い、以来、意識を失ってずっと眠っているのです。
拓次を毎日のように見舞う知的障害者・ワタル(小日向文世)。
拓次の幼友達である電気屋の上村(役所広司)。独り暮らしの老婆・たけ(風見章子)。
水車小屋で暮らして傳次平(田村高広)という老人。自転車置き場を経営するオモニ(八木昌子)。彼女に育てられた少年・リュウ(太刀川寛明)。
町にはスナック「メナム」があり、そこで働いているティア(クリスティン・ハキム)。彼女は、故国の河で子を亡くした過去を抱え、死とむかいあっています。
人々が普通に暮らしている姿、それを優しいまなざしでくみ取っているのが小栗監督(群馬県出身)です。
第20回モントリオール世界映画祭 - 審査員特別大賞、第47回ベルリン国際映画祭 - 国際芸術映画連盟賞、第20回日本アカデミー賞優秀監督賞、第20回山路ふみ子映画賞 - 山路ふみ子文化賞など、受賞です。