京マチ子の魅力が開花した作品です。脚本は新藤兼人。
舞台は京都。
靜乃家の君蝶(京マチ子)は、祇園界隈で凄腕をもってならす芸者だった。妹、妙子(藤田泰子)は、反対に市観光課の事務員をしている地味な娘。二人の母きくは、かつて祇園で名を成した芸者でした。
君蝶は芸者だった母への反発から、男たちから金を搾り取っていました。美術商の笠間(殿山泰司)を絞れるだけ絞ったと思えば、速神丸本舗の一番々頭の山下(菅井一郎)を篭絡し、さらに小料理屋・伊勢浜の亭主(進藤栄一郎)を虜にしていました。
妙子は祗園で有名な菊亭の一人息子の孝次と(小林桂樹)恋仲でしたが、彼の母親から身分が違うと結婚を許してもらえません。
東京から来た妙子の親友は、二人で東京へ逃げるようアドバイスしますが、孝次の態度は煮え切りません。
この後、ストーリーはドラマチックに展開します。