新年明けましておめでとうございます。
今回、新春特集として3部構成とします。未公開作品、
作例写真を含め、9枚の写真を用意しました。
第1部 2008年秋
第2部 私の撮影スタイル
第3部 マニアックな情報
第1部 2008年秋
いつもは富士山をメイン・と言うより富士山のみの
撮影を行っていますが、今年は休みの日は曇り、
雨、晴れていても富士山は見えない日が多く『感性』
を高める為、昨秋は富士山以外を狙ってみました。
まず初めは丹沢のダム広場という所にある
『深まる秋』をイメージした銅像を1枚。
2枚目は真っ赤に紅葉したもみじを正方形の画角に収めて
見ました。2枚ともフィルムからプリントしたものをスキャナー
で取り込みしたものであり『つや』がでないのが残念です。
この正方形画角についてはここ数年魅力を感じ撮影ポイントを
探しているのですがなかなか良いポイントに当たりません。
画角については別の機会にお話しようと思っています。
第2部 私の撮影スタイル
よく、『写真をやっているんだから撮ってよ』と言われますが
人物を撮ることは私の撮影スタイルからすると非常に難しいのです。
そのわけをこれからご説明します。
まず、富士山は動かないから取れるのか・・・そうではありません。
下の写真のように動く電車を取ることはあります。
ただ、この場合ピンとは『置きピン』といって一定のところにピント位置を
固定(マニュアルにて・オートフォーカスはダメ)しておき、電車がその
位置に来たときシャッターを押します。最近のカメラでは5枚/秒以上
連続撮影できるものは簡単に取れます。
(私のは連写がきかない為1発必中ですが・・・・・)
撮影スタイル ① タイミングを待つ
私の通常撮影では、天候、富士山の状況により『絵』になるだろうと
思う状況を想像し、カメラをセットし、『絵になる!!』と心が教えてく
れるタイミングを静かに待つのです。
その待っている時の様子が下の写真です。まだ、日が沈んだばかりで
何も面白くありません。
30分程度待つと下の写真のように空が下から赤-オレンジ-黄色
紫-青-紺と言うように色が付きます。(この写真は黄、紫がなく作品と
しては???ですがイメージを掴んでいただく意味で出しました)又、
裾野の町並みに町明かりが入り良いムードとなるはずなのですが・
・・・・・
撮影スタイル ② 絞った露出
撮影を行う場合、失敗率を下げる為、1カット3枚明るさ(露出)を変えて
撮影します。下の写真は青空に柿の実が映え、バックには雪をかぶった
富士山が堂々と控えています。
作例1
作例2
作例3
柿の色からすると作例1がキレイですが富士山は白っぽくなり
重量感が薄くなります。作例3は富士山はきっちり出ていますが
黒っぽい青空に赤黒っぽい柿の実、平均としては作例2が良い
ように見えますが写真を大きく伸ばした場合そのサイズに従い
明るくなってきますので、富士山が白っぽく、迫力のない絵にな
ってしまいます。私の場合作例3の写真をピックアップ原本とし
プリント時富士山はそのままで柿の実が赤くなるよう指示を出し
ます。(最近はコストダウンの為作例2,3のみの撮影です)
撮影スタイル③
撮影に使用するレンズについてですが、オートフォーカスでは
コントラストのない被写体撮影の場合伸縮を繰り返す為、又
ピントを合わせたい所を自由に選択できない為マニュアルフォ
ーカスを使用します。
まとめますと、
①撮影タイミングは『そのとき』を待つ。
②露出はアンダー(暗め)を基本とする。
③マニュアルフォーカスを使用する。
が私の基本であり体に染み付いています。
人物撮影は待つのではなく瞬間、瞬間が勝負でありその人の
動きを予測して撮影する必要があります。又、露出はアンダー
では顔の色が黒ずみ怖い顔になりますので、よく本ではオーバー
目に設定するよううたっています。ピントについては瞬時に合せら
れるオートフォーカスカメラを使用したほうがよいと思います。
このように、カメラを操作することは同じですが人物等の撮影は
私の普段の撮影手順と全く違う為うまく取れる自身がありません。
ただ、プロカメラマンは人物も風景もうまく撮影します。私も頑張る
必要があることは感じています。
第3部 マニアックな情報
2005年京セラがカメラ業界から撤退したことは皆さんご存知
と思いますが、このカメラ・レンズはドイツ・カールツアイス社との
提携により生産、販売(ブランド名:CONTAX)を行ってきたもの
であり、この撤退は多くのカールツアイスファンを悲しめたと思い
ます。ミノルタのようにソニーに売却し生まれかわる方法はなかっ
たのかと思います。
デジタル時代を向かえた今日、カメラが壊れるまでの運命と諦め
られません。そこで登場するのが『マウントアダプター』と言う
商品です。カメラは各メーカとも本体とレンズは一体設計の為、
他社との接続は『やらない』が基本となっています。
(レンズ専業メーカのカメラメーカ専用のレンズはあります)
フランジバックといってカメラ本体のレンズマウント接合部から
フィルム(もしくはCCD・CMOSセンサー面)までの距離、口径は
各メーカ違うのですが、CONTAXのレンズが取り付けできるメー
カが有ります。
メーカ フランジバック 口径
CONTAX 44.0㎜ 51.2φ
CANON(EOS) 45.5㎜ 48.0φ
この1.5㎜の間にアダプターを取り付けることにより、又カメラ側
穴(=口径)がカメラ側が小さい為、CONTAXレンズがCANON・
EOSに取り付けることが出来るのです。
ただ、電気的な接続は出来ませんので、使用上下記の条件が
発生します。
①オートフォーカスは出来ない
②露出計測はマニュアルか絞り込み測光となる。
①についてはCONTAXのレンズは全てマニュアルフォーカスで
問題なし。
②については露出計を使用し、段階露出を行う方法と、カメラの
設定を『絞り優先(=AV)』とし、ピントを合せた後所定の絞り値
に設定(ファインダー内は暗くなる)し、シャッターを押す
事で対策可能であり、使用上問題はないです。
但し、1部のレンズでボディーと干渉する物があり注意が必要です。
(注:カメラメーカは推奨も承認もしておりません。)
下の写真のカメラボディーとレンズの間の銀色のリングが
マウントアダプターです。内面反射防止の為ブラック塗装
の物がありますが脱着の繰り返しにより塗装がハゲ、センサーに
ゴミとして付着する事があるとの情報がありシルバーとしました。
次に、デジカメにCONTAXレンズを使用する場合の注意点について
説明します。
1眼レフデジカメはCCD(CMOSセンサー)で大きく分けて2種類有ります。
APS-C 12.7㎜×15.6㎜
フルサイズ 36㎜×24㎜
APS-Cはフルサイズ用レンズを使用する場合、約1.5倍の焦点距離と
なります。
フルサイズ APS-C
25㎜ 37.5㎜
28㎜ 42㎜
35㎜ 52.5㎜
50㎜ 75㎜
200㎜ 300㎜
CONTAXで望遠系の使用率が多い方はどちらでも問題ありませんが
広角系の使用率が多い方はフルサイズのカメラの使用を考える必要が
あると思います。
3部構成の企画いかがだったでしょうか?
次回は『画角』をメイン題と致します。
長時間のご購読有難うございました。