趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
紀州鉄道 硬券連続乗車券
D型硬券で調製された連続乗車券で、右側券片が紀伊御坊駅~西御坊駅、左側券片が西御坊駅~御坊駅という経路となっています。
そもそも、このような乗車の需要は考えにくく、全く遊びの要素で作成されたものと思われますが、常備硬券での連続乗車券という存在は大変珍しく、名鉄のUターン乗車券なんてものもありますが、今までに例のない様式となっています。
白金台駅から 東急目黒線への連絡乗車券
前回に引き続き、東京地下鉄南北線と東京都交通局三田線の共有区間の話題です。
共有区間の中間駅である白金台駅から、目黒駅を経由して東急電鉄目黒線西小山駅ゆきの連絡乗車券です。
東京地下鉄白金台駅~目黒駅間の運賃が160円で、東急電鉄目黒駅~西小山駅間が120円で合計が280円ですが、乗継割引が適用されて260円となっています。
乗継割引が適用されているからでしょうか、着駅が記載された矢印式となっております。
こちらは同じ区間ですが、東京都交通局白金台駅から、目黒駅を経由して東急電鉄目黒線西小山駅ゆきの連絡乗車券です。
運賃は東京地下鉄同様、白金台駅~目黒駅間の運賃が160円で、東急電鉄目黒駅~西小山駅間が120円で合計が280円ですが、乗継割引が適用されて260円となっています。
東京都交通局のものは東急線区間が金額式となっており、同区間・同運賃ながら、東京地下鉄のものと様式が異なっています。
白金高輪駅 初乗り乗車券
東京地下鉄(東京メトロ)南北線、白金高輪駅の初乗り乗車券です。
南北線は目黒駅~赤羽岩淵駅間を結ぶ路線で、東京を南北に縦断することから名づけられた路線です。
この路線の特殊なところとして、目黒駅~白金高輪駅間は東京都交通局(都営地下鉄)三田線と同じ線路を共有し、東京地下鉄が第一種鉄道事業者なのに対し、東京都交通局が第二種鉄道事業者となっています。
目黒駅~白金高輪駅間では東京地下鉄の乗車券の他、東京都交通局の乗車券も発売されています。
こちらが東京都交通局の乗車券です。
東京地下鉄と東京都交通局の券売機は各々別々に設置されていますが、同じきっぷうりばに一列に並んでいます。
目黒駅~白金高輪駅間は共有区間のため、運賃計算の特例として、相互間のみを乗車する際にはどちらの乗車券を購入しても乗車できることとなっています。
そのため、東京都交通局の初乗り運賃は170円ですが、特定区間として初乗り運賃が東京地下鉄に準じた160円となっています。
ただし、目黒駅~白金高輪駅間から先、東京地下鉄の麻布十番駅以遠へ乗車する際には東京地下鉄の運賃体系が適用され、東京都交通局の三田駅以遠へ乗車する際には東京都交通局の運賃体系が適用されることとなっています。
国鉄バス 東京駅から鹿児島駅ゆき
国鉄東京印刷場が昭和47年に発行した硬券見本帳の中に収録されている券で、国鉄バス東京駅発行の鹿児島駅ゆき乗車券です。
表面を見ると、長距離用乗車券にもかかわらず、発駅が東京都区内となっていないところが何となく見慣れません。
自動車線の東京駅なので、このような表記になったものと思われます。
しかし、一見すると鉄道用の乗車券のようです。
裏面です。
経由欄は裏面に記載されており、「東名高速・名古屋・東海道線・山陽線・鹿児島本線経由」となっていますので、東京駅から名古屋駅までが国鉄自動車線の利用で、名古屋駅以降を鉄道利用ということになります。
恐らく、名古屋駅までのドリーム号の指定券と共に使用されたものと思われますが、大阪駅乗換えではなく、なぜ敢えて名古屋駅乗換えであったのか、疑問な券です。
もっとも、あくまでも見本券ですので、実際に口座として存在していたのかわかりませんが…
上信電鉄 補充片道乗車券
上信電鉄上州富岡駅用の補充片道乗車券(補片)の廃札券です。
私鉄用のJPR地紋の一般的な様式で、多数の事業者が同じ様式のものを使用しています。
2枚目のJRのものと違い、私鉄のものは報告片(乙片)もシンプルです。
JR西日本 昭和時代の出札補充券
JR西日本のある駅で特別に発券していただいた、出札補充券です。
引き出しから出てきたとき、冊子そのものがとてもくたびれていて、明らかに年代物のように見えましたが、実際に券を受取ってみますと、地紋こそJRW地紋となっていますが、なんと昭和の時代のものでした。
当然、事由欄に「新在往」「新在復」の表記もありません。
新地紋であることから、昭和63(1988)年くらいのものではないかと思います。
裏面です。
まだグリーン料金に通行税が加算されていたころのものですので、グリーン料金には通行税1割が含まれている旨の記載があります。
発券していただいた駅は大阪近郊区間内の駅でしたが、設備されてから少なくとも20年以上が経過した出札補充券が現存しているほど、マルスやPOSの発達した現在、いかに補充券の出番が少ないかを物語っているような気がします。
ニューヨーク地下鉄 トークン
ニューヨーク市営地下鉄のメトロカードです。
ニューヨークの地下鉄の運賃は一律になっており、メトロカードを予め購入し、これを自動改札機にタッチさせて乗車します。
以前はトークンというコインを購入し、これを自動改札機に投入し、バーを回転させて乗車しておりました。
20年くらい前に乗車した時のトークンです。
片面には「NEW YORK CITY TRANSIT AUTHORITY(ニューヨーク市交通局)」、もう片面には「GOOD FOR ONE FARE(一回限り)」と刻印されています。
どちらが表でどちらが裏なのかわかりませんが、中心に穴の開いたコインですが、穴の中には銀色の金属が詰められています。
もしかすると、この金属部分に何らかの磁気情報がインプットされていたのかも知れません。
こちらは30年くらい前に乗車した時のトークンです。
やはり、片面には「NEW YORK CITY TRANSIT AUTHORITY」、もう片面には「GOOD FOR ONE FARE」と刻印されています。
こちらもどちらが表でどちらが裏かわかりませんが、NEW YORK CITYをデザイン化したのでしょう、NとCの刻印の真中にYの字をかたどった穴が開いています。
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