前回エントリーで関東鉄道の特別補充券を御紹介いたしましたが、今回は系列子会社でありました鹿島鉄道の特別補充券を御紹介いたしましょう。
黄色JPRてつどう地紋の券で、親会社である関東鉄道のものとは左上の社名が違う程度の様式です。
鹿島鉄道は昭和54年4月に関東鉄道鉾田線が分社化して独立した路線でしたが、営業収入の大半を占める航空自衛隊百里基地への航空燃料の輸送業務が廃止されて経営状態が悪化し、親会社である関東鉄道や地元自治体からの支援で何とか維持されてきました。
しかし、つくばエキスプレスの開業によって関東鉄道常総線や高速バス路線の利用客が激減したために関東鉄道本体の業績が悪化したことを理由に経営支援が中止されると、鹿島鉄道単独での路線維持は不可能となり、平成19年3月に全線廃止されてしまっています。
同社の特別補充券は石岡駅を除く有人駅各駅に設備されていたようですが、この券を発行して戴いた時、「あまり出したくは無いんだけど」という感じで、あまり発行することは無かったみたいです。
廃止時まで、補片や補往は石岡接続のJR連絡乗車券としてであれば発行していただけましたが、真偽のほどは定かではありませんが、平成10年代になってから特別補充券については本社に返納されてしまったということで、晩年はどこの駅でも発行していただけませんでした。