近江鉄道 八日市駅発行 東京都区内ゆき 片道連絡乗車券

1983（昭和58）年5月に近江鉄道本線の八日市駅で発行された、東京都区内ゆきの片道連絡乗車券です。


　　　

水色近江鉄道自社地紋のA型一般式大人・小児用券で、日本交通印刷で調製されたものです。

同社では国鉄（現・JR）との連絡運輸は米原・彦根・貴生川・近江八幡の各駅で行っておりますが、御紹介の券は経由欄に「鳥居本 経由」と記載されていることから、米原駅での接続設定で発売されています。
恐らく、東海道新幹線が停車する米原駅が一番需要があったものと推測されます。


　　　

裏面です。券番の他、東京都区内各駅では下車前途無効である旨が記載されています。

同社では現在でもJR線との連絡運輸は行われておりますが、2002（平成14）年に連絡運輸の範囲が大幅に縮小され、JR西日本の一部区間のみとなり、JR東海との連絡運輸は行われておりません。そのため、現在では東京都区内までの乗車券を発売することは出来ません。

同社は2016（平成28）年に「民間企業の経営努力による事業継続は困難」との「ギブアップ宣言」を発信したことから、本年（2024年）4月より近江鉄道線再生に向けた対策として「上下分離」の経営形態に移行し、新たな段階に入る予定です。