長野電鉄 硬券特別特急券のあれこれ (大人・小児用券)

菅沼天虎様のブログ「菅沼天虎の紙屑談義」で本年11月7日にエントリーされた「長野電鉄 市役所前駅(北口)発行 特別特急券」で市役所前駅で発行された特別特急券の大人・小児用券と小児用券のフォントを考察され、「最下段の『長野電鉄線内の同一列車に1回限り有効です。』の文字が、小児専用券は細身で縦に長いフォントとなっており、逆に『発売当日限り有効』の文字は平たいフォントとなっています。」と報告されておられますが、手元の券を確認しましたところ、調製された時期によって活字のフォントが異なるようであることが判明しました。


   


まずは、昭和61年3月に長野駅で発行された、大人・小児用券です。
この券は最下段の「長野電鉄線内の同一列車に1回限り有効です。」の文字が細身で縦に長いフォントとなっており、「発売当日限り有効」の文字は平たいフォントとなっています。

これを「大人1号」と呼びます。


   


次に平成13年3月に木島駅で発行された、信州中野乗車分の大人・小児用券です。
この券も最下段の「長野電鉄線内の同一列車に1回限り有効です。」の文字が細身で縦に長いフォントとなっており、「発売当日限り有効」の文字は平たいフォントとなっていますが、「り」の字が若干細く、丸っこさがありません。
また、料金100円の「100」のフォントが「大人1号」より若干太くなっています。

これを「大人2号」と呼びましょう。
大人2号が菅沼天虎様が紹介されておられます小児用券のフォントと同一であると思われます。


   


次は平成22年8月に小布施駅で発行された大人・小児用券です。
この券は、菅沼天虎様が市役所前駅の大人・小児用券で御紹介されたものと同一バージョンのようで、最下段の「長野電鉄線内の同一列車に1回限り有効です。」と「発売当日限り有効」の文字が、大人1号および2号のフォントより若干太めとなっています。
料金100円の「100」の数字は「大人2号」のものと似ています。

これを「大人3号」と呼びましょう。


   


次のものは平成23年4月に松代駅で発行された須坂駅乗車分の大人・小児用券です。
この券は自駅乗車分である「大人3号」と乗車駅の記載が異なるのみで、フォント的には「大人3号」と一緒ですので、ここではこれも「大人3号」と呼ぶようにしましょう。

「大人3号」が一番最新のバージョンで、1号と2号が活版印刷であるのに対し、3号は印版による印刷方法に改められているようです。


昭和61年から料金に変動がありませんので残券がいつまでも使用されている可能性があるので「大人1号」と「大人2号」の前後関係が特定できませんが、市役所前駅の大人・小児用券は「大人3号」のグループであるものと思われます。

もしかすると、「大人1号」であっても「長野電鉄線内の同一列車に1回限り有効です。」の「り」の字が若干細く、丸っこさが無いものや、逆に「大人2号」あっても「発売当日限り有効」の「り」の字が丸っこいものも存在するかもしれません。
もしそのようなものがあれば、「大人1.5号」と「大人2.5号」に分類するしかなさそうです。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )