JR東日本 大白川駅から200円区間ゆき片道乗車券

1990(平成2)年7月にJR東日本只見線大白川駅で発行された、同駅から200円区間ゆきの片道乗車券です。


   


桃色JRE地紋のB型金額式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。

前回エントリーの同駅の普通入場券と同時に購入したもので、当時は直営駅となっていましたが、2009(平成21)年3月に小出駅~只見駅間がCTC化されると同駅での運転取扱業務が廃止され、同年4月に無人化されています。
同駅は同社新潟支社管内の有人駅では最も利用客の少ない駅で、1日平均乗車人員は10名前後であったということで、無人化については当然のことと言わざるを得ない状況であったようです。


当時、同駅の両隣には、小出駅側3.2km先に臨時駅である柿ノ木駅が、会津若松側14.2km先に同じく臨時駅である田子倉駅が存在していましたが、 神 ノ木駅が2015(平成27)年に、田子倉駅が2013(平成25)年にそれぞれ廃止されてしまっており、現在の小出駅側の隣駅は6.4
km先の入広瀬駅、会津若松側の隣駅は20.8kmも先にある只見駅となっています。
ただし、臨時駅までの運賃がその先の常設駅までの運賃になることから、同駅の最短区間運賃は入広瀬駅の6.4kmとなり、当時の運賃では営業キロ7~10km帯の200円区間(現在は210円)が最安の運賃となります。

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JR九州 大分駅発行 別府まで往復乗車券

1989(平成元)年8月にJR九州日豊本線大分駅で発行された、別府までの往復乗車券です。


   


青色JRK地紋のA型一般式大人・小児用往復券で、門司印刷場で調製されたものです。

この券には西大分経由と記載されていますが、西大分を経由しないで別府へ行くには久大本線や豊肥本線等かなりの大回りをしなければならないわけで、かなり現実的ではありません。

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JR東日本 盛岡駅発行 東京都区内ゆき 片道乗車券

前回および前々回エントリーで、仙台印刷場管内で発行された東北本線完結の乗車券には、長距離券であるにも拘わらず、乗車経路の記載がないものが散見されていたことを御紹介いたしました。
今回は、JR東日本に民営化されて以後の同条件下で発行された券を御紹介致しましょう。


   


1988(昭和63)年8月に、JR東日本東北本線盛岡駅で発行された、東京都区内ゆきの片道乗車券です。青色JRE地紋のA型一般式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
仙台・盛岡地区で発行された硬券は、国鉄末期の仙台印刷場の閉鎖以後は民間印刷場に移管され、前回エントリーで御紹介させていただいたような民間印刷券となっておりました。そして次に国鉄が民営化された以後、民間印刷券の登場はなくなり、今度は東京印刷場へ再度移管されています。これは、窓口での発券業務の機械化によって硬券の需要が少なくなったことから、硬券の印刷業務を行う印刷場の業務が集約されたことも理由のひとつであるものと推測されます。

東京印刷場で調製されるようになっても、同区間の乗車券には、仙台印刷場の様式が踏襲されたのでしょうか、経由表記が無い券が登場した例が確認されています。

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JR東海 品川駅発行 東京ゆき片道乗車券

前回エントリーで、JR東日本品川駅で発行された、品川から東京ゆきの片道乗車券を御紹介いたしました。同駅はJR東日本の他にJR東海の管理駅となっており、JR東海の指定券券売機でも品川から東京ゆきの片道乗車券を購入することができます。

2019(令和元)年8月にJR東海品川駅の指定券券売機で発行された、品川から東京ゆきの片道乗車券です。


   


青色JRC地紋の指定共通券用紙が使用されています。
JR東日本のものと違い、JR東海の券売機では自社線である東海道新幹線経由で発券されるようになっており、幹在識別表記が「▮▮▮▮・・・・・・・・」と表記されています。

JR東海の指定券券売機では、JR東日本とは違って乗車券の発券機能にはかなりの制約があり、同区間の乗車券を発券するには新幹線利用のための乗車券としての選択をする必要があり、新幹線経由で発券されます。

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JR東日本 品川駅発行 東京ゆき片道乗車券

2019(令和元)年8月にJR東日本品川駅の指定券券売機で発行された、品川から東京ゆきの片道乗車券です。


   


青色JRE地紋の指定共通券用紙が使用されています。
特に珍しいものというわけではありませんが、東海道本線(在来線)経由となっており、幹在識別表記が「▯▯▯▯・・・・・・・・」と表記されています。

JR東日本の指定券券売機では、任意の区間の乗車券を簡単に購入することができ、同区間の乗車券を「普通列車利用」として発券すると、在来線経由で発券されます。

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JR東日本 弘前から180円区間ゆきキレート式券売機券

前回エントリーでJR北海道千歳空港駅で発行された140円区間ゆきのキレート式券売機券を御紹介いたしましたので、今回はJR東日本で発行されたキレート式券売機券を御紹介いたしましょう。


   


1987(昭和62)年9月にJR東日本奥羽本線弘前駅で発行された、180円区間ゆきの片道乗車券です。
桃色こくてつ過渡期地紋のA型金額式券売機券で、キレート式となっています。

硬券の世界同様、券売機券につきまましても国鉄から民営化後の約1年間に限り、国鉄時代の券紙を使用することが認められていました。首都圏の各駅では比較的早めに在庫が捌けたようで、気づいた時には国鉄地紋の券は見かけなくなりましたが、地方都市では比較的遅くまで残っていたようです。

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JR北海道 千歳空港から140円区間ゆきキレート式券売機券

1989(平成元)年2月にJR北海道千歳線千歳空港(現・南千歳)駅で発行された、140円区間ゆきの片道乗車券です。


   


桃色JR北地紋のA型金額式券売機券で、キレート式券になります。

キレート式は国鉄時代の昭和50年代初頭あたりから普及していましたが、セット可能な凸版印版の数しか口座を作れないことと、当時頻繁に行われた運賃改定のたびに凸版印版を交換する必要が生じ、国鉄末期に登場した多種多様な口座設定が可能で、かつ、券面内容の変更が比較的容易であった感熱式に変わって行きました。しかし、それでも僅かに残っていたキレート式券売機はJR各社に承継されていきましたが、民営化後数年で姿を消してしまったようです。


キレート式券売機は、従来の練りインクを使った凸版印字のきっぷ(スミインク式)は持つ手に乾いていないインクが付いて汚れるというクレームが多発し、その対策として国鉄に導入された沖電気とパイロット万年筆が開発した速乾性のキレートインクを使用した券売機です。
これは、顕色剤を塗布した券紙に発色剤を含んだ水性インクで印刷することにより、券紙に付いたインクにキレート発色という化学変化が瞬時に生じ、黒く印刷できる方式です。

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JR東日本 〇ム 信濃境から180円区間ゆき 片道乗車券

前回エントリーで船橋法典駅(直営駅)で発行された簡易委託用乗車券を御紹介いたしましたので、「本当の」簡易委託駅で発行された券を御紹介致しましょう。


1989(平成元)年7月にJR中央本線信濃境駅で発行された、180円区間ゆきの片道乗車券です。


   


桃色JRE地紋のB型金額式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
船橋法典駅で発行された券とは異なり、発行駅名の表記は「〇ム 信濃境駅発行」となっています。


同駅は2017(平成28)年4月にJR東日本と長野県富士見町間で締結されていた「乗車券類簡易委託販売契約」が解除され、茅野駅管理の無人駅になってしまっています。

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JR東日本 〇ム 船橋法典駅から120円区間ゆき片道乗車券

1988(昭和63年)2月にJR東日本船橋法典駅で発行された、120円区間ゆき片道乗車券です。


   


桃色JRE地紋のB型金額式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。

同駅は中山競馬場最寄り駅として1978(昭和53)年10月に開業した比較的新しい駅です。


この券が発売された当時の同駅にはみどりの窓口は開設されておらず(2016年頃みどりの窓口営業終了)、通常、乗車券の発売は自動券売機のみの対応でしたが、中山競馬場の競馬開催時には利用客数が激増するため、硬券による臨時発売が行われていました。

同駅は直営駅であり、通常であれば普通の金額式券が発売されるところですが、みどりの窓口が無いことから要求されたすべての券種が発行できないことが理由であったのでしょうか、国鉄時代から「〇ム」表示の付いた千葉支社および八王子支社向けの簡易委託駅用の様式が使用されていました。
ただし、本当の簡易委託駅のものとは異なり、発行箇所名の頭に「〇簡」の符号が付かないもので、同様式券は相模線の宮山駅にも存在しておりました。

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JR東海 天竜峡駅発行 三河東郷・新城・東上間ゆき 片道乗車券

1987(昭和62)年12月にJR東海飯田線天竜峡駅で発行された、三河東郷・新城・東上間ゆきの片道乗車券です。


   


桃色こくてつ過渡期地紋のA型一般式券で、東京印刷場で調製されたものです。

国鉄の末期、乗車券の機械発券化に伴う乗車券印刷業務の平準化によって、名古屋印刷場の管轄の一部であった静岡鉄道管理局管内の乗車券印刷業務を東京印刷場へ移管することが行われ、同駅の乗車券は東京印刷場で印刷されることになりました。
しかし、東京印刷場に移管されたからと言って様式のすべてを東京印刷場のものに切り替えるのではなく、名古屋印刷場の様式を残しつつ東京印刷場で調製する方法が採られ、それまで東京印刷場には存在していなかったA型一般式の近距離乗車券が誕生しています。この券は、国鉄時代の残券が承継利用されたものになります。


   


裏面です。券番の他、発行駅名と「下車前途無効」の文言があります。


着駅の中で新城駅だけ飯田線を示す「(飯田)」の符号が付けられています。これはかつて国鉄にあった大隅線新城(しんじょう)駅と区別するためのものと考えられます。しかし、この券が発券された同年の3月14日、JR九州に移管される直前に大隅線は廃線となり、大隅線廃線とともに新城駅は廃駅となりましたため、符号を付ける必要はなくなってしまっています。

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