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マーケティング研究 他社事例 531 「楽天の国内企業買収の動き②」 ~楽天が選ばなかった選択肢~

2020-04-07 08:21:42 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 531 「楽天の国内企業買収の動き②」 ~楽天が選ばなかった選択肢~


ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長と楽天の三木谷浩史会長兼社長が2人で表舞台に立ったのは2010年4月が最後です。

高速通信網を日本全土に広げる「光の道」構想を推し進めたい孫社長と、医薬品の一部ネット販売解禁を目指していた三木谷社長が対談を通じて、日本の規制改革を訴えたのでした。

その後、原因こそ不明ですが両者の距離は遠のき「不仲説も流れていた」と言われるほどでした。

その2人が再びメールのやり取りを始めたのが約5年前でした。

マリッサ・メイヤー氏率いる当時の(アメリカ)ヤフーが不振にあえぎ、株主の圧力を受けて中核事業の売却に動き始めたころでした。

「手元に動かせる資金が乏しかったため、金融機関からの借り入れも検討した。だが最終的には買収を見送った」

と楽天関係者は証言しています。

楽天との交渉の場で何が机上に載せられたかは確かではありません。

しかし、その後のアメリカのベライゾン・コミュニケーションズが手にしたヤフーのメディア事業を楽天が買収していたら、日本のヤフーとの協業を通じて、国内でも今以上の存在感を発揮できていたかもしれません。

楽天が代わりに注力したのが携帯キャリア事業です。

EC(電子商取引)に加えて金融事業でも先行する楽天は、携帯事業への参入を通じてスマートフォンを入り口に、自社発行ポイントを軸に築いてきた「楽天経済圏」の拡大を目指す道を選んだのでした。

地ならしは終わっています。

楽天はJR東日本と組み、2020年の春をめど(今日現在正式プレスリリースは無し)に楽天ペイで交通系ICカード「Suika」の発行やチャージが出来るようにします。

全国約5000の駅や約60万の店舗で利用できるようになり、「地方での利用拡大も期待できる」(楽天ペイメント)と語ります。

あらかじめアプリを搭載した形で携帯事業を拡大させれば、仮にPayPayとLINEPayが統合しても、強力なライバルとして存在し得ます。

しかし、楽天の携帯キャリア事業は目論見通りに進んでいません。

参入コストとして最大6000億円を投資するなど負担も大きいのです。

楽天にとって、金融と携帯キャリアの事業融合は悲願です。

にもかかわらず、携帯事業がもたついていて、結果が出なければ楽天の今後の成長はおぼつきません。

ヤフー買収未遂の代償が重くのしかかってくるのか、当時の判断が今、試されようとしていますね。



経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。

彩りプロジェクトでは、風土改革を軸にした「私の職場研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。ITソフトメーカー、製造メーカー、商社、小売業者、社会福祉法人、NPO法人等での研修実績があります。

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メール info@irodori-pro.jp

HP https://www.fuudokaikaku.com/

お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/

成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣 



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