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一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

加藤一二三九段、年度全敗の大記録を達成

2016-04-25 01:11:17 | 将棋雑記
今年のゴールデン・ウイーク旅行はどうしようか。ふつうなら例年より長く休みが取れそうなのに、我が会社の休みは暦どおりなので、5月は3日~5日しか休めない。
これで九州に行けるのか。まだチケットも取ってないし…。

   ◇

加藤一二三九段は、平成27年度の成績が0勝20敗。すなわち「全敗」で年度を終えた。
まず、各対局を見てみよう。

4月17日 ● 棋王戦予選4回戦 佐藤紳哉六段
6月18日 ● 順位戦C級2組1回戦 門倉啓太四段
6月20日 ● 叡王戦予選2回戦 南芳一九段
7月9日 ● 順位戦C級2組2回戦 伊藤真吾五段
7月31日 ● 順位戦C級2組3回戦 西尾明六段
8月10日 ● 朝日杯一次予選2回戦 中村太地六段
8月 ● 銀河戦予選決勝 宮田敦史六段
9月3日 ● 王位戦予選1回戦 金沢孝史五段
9月10日 ● 順位戦C級2組4回戦 青嶋未来四段
10月1日 ● 王座戦一次予選2回戦 及川拓馬六段
10月30日 ● 順位戦C級2組6回戦 小倉久史七段
11月10日 ● 棋聖戦二次予選1回戦 屋敷伸之九段
11月19日 ● 順位戦C級2組7回戦 西川和宏五段
12月17日 ● 順位戦C級2組8回戦 永瀬拓矢六段
12月24日 ● 棋王戦予選2回戦 近藤誠也四段
1月15日 ● 順位戦C級2組9回戦 高見泰地五段
1月25日 ● 竜王戦6組ランキング戦1回戦 田中悠一五段
2月4日 ● 順位戦C級2組10回戦 脇謙二八段
2月 ● NHK杯トーナメント予選1回戦 及川拓馬六段
3月3日 ● 順位戦C級2組11回戦 矢倉規広七段

以上、20局指して全敗。
かつて芹沢博文九段が、ふてくされて「順位戦全敗宣言」をしたことがあったが、他棋戦ではそこそこ勝っていた。勝つ気がなくても、1局や2局は勝ってしまうものだ。
加藤九段が素晴らしいのは、全局を力一杯戦って、それでもわずかに届かず、黒星を重ねてしまったこと。本人は、ちっとも弱くなったと思っていないのだ。
また戦型の内訳を見ると、全局を調べたわけではないが、加藤九段相手に振り飛車で挑んだ棋士が少なくなかった。生ける伝説・加藤九段の振り飛車対策を、身をもって体験したい、の表れではなかろうか。
加藤九段は今月6日の王将戦予選で宮田六段に敗れ、平成26年度の最後の1敗を合わせ、22連敗継続中。平成10年から11年にかけて記録した21連敗を越え、ワーストになってしまった。公式戦の連敗記録は「25」だが、この記録を越えてしまうのか(2019年2月2日訂正:連敗記録は「30」)。
加藤九段は順位戦C級2組で降級点を2つ持っており、今年度で3つ目を取る可能性が高い。となれば、現役引退となる。今年度の加藤九段に括目したい。
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第5回勝手にマッカラン勝負 途中経過

2016-04-24 00:32:30 | マッカラン勝負
私は3月20日の当ブログで、「勝手にマッカラン勝負」を宣言した。簡単にいえば、第24期倉敷藤花戦において、LPSA所属の女流棋士が1勝するごとに、「LPSAサポーター」に1口3,000円を寄付する、というものである。
昨日までにLPSA女流棋士8名が1回戦を終了したので、戦績を記しておこう。

蛸島彰子女流五段…○(山口恵梨子女流初段)
鹿野圭生女流二段…●(村田智穂女流二段)
船戸陽子女流二段…○(山田朱未女流二段)
上川香織女流二段…○(藤田綾女流初段)
中倉宏美女流二段…●(矢内理絵子女流五段)
島井咲緒里女流二段…●(熊倉紫野女流初段)
大庭美樹女流初段…○(真田彩子女流二段)
渡部愛女流初段…○(小野ゆかりアマ)

LPSAの5勝3敗。私の1回戦勝敗予想は当たったり外れたりだったが、蛸島女流五段が山口女流初段に勝ったのは、いい意味でシビれた。
まあ先月のけやきカップでの将棋を見れば、蛸島女流五段が勝っても不思議ではなかった。
ここまでで5口15,000円の寄付が確定。イタタタタ…。
では勝ち上がり女流棋士の2回戦の相手を見てみよう。

蛸島女流五段×中井広恵女流六段
船戸女流二段×中澤沙耶女流初段
上川女流二段×清水市代女流六段
大庭女流初段×北村桂香女流初段
渡部女流初段×山田久美女流四段

蛸島女流五段、上川女流二段は相手が悪すぎて、ここで敗退する可能性が高い。
船戸女流二段と大庭女流初段も、相手が伸び盛りの若手では分が悪いと思う。
問題は渡部女流初段で、彼女の勢いからすると、マジで挑戦者になってもおかしくない。
さあ、私はあといくら寄付することになるのだろうか。
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熊倉紫野女流初段は、テレビ朝日の久冨慶子アナと、崎陽軒のシウマイのCMに出ているタレントに似ている。

2016-04-23 18:58:13 | 似ている
今日4月23日は、船戸陽子女流二段と熊倉紫野女流初段のお誕生日。おめでとうございます。
その熊倉女流初段は、テレビ朝日の久冨慶子アナウンサーに似ていると思う。
久冨アナは1988年6月27日、神奈川県生まれの27歳。熊倉女流初段とはわずか2か月違いである。
青山学院大卒。1年生の時に「ミス青学」に選ばれた。
2012年、テレビ朝日入社。スポーツニュースなどいくつもの番組を担当し、現在は「ミラクル9」でくりぃむしちゅー・上田晋也とともに司会を務めている。
熊倉女流初段と久冨アナは、顔はあまり似ていないが、柔和な表情と癒し系の雰囲気がよく似ていると思う。

熊倉女流初段はもう一人、崎陽軒のシウマイのCMで、冷蔵庫から飛び出してくる店員さんに似ている。
彼女の名前は近藤未来(こんどう・みく)さんといい、タレントではあるのだが、詳細は不明。
このCMもだいぶ古いので、近藤未来さんが芸能活動を停止してしまった可能性が高い。
熊倉女流初段と近藤未来さんは、笑顔がよく似ていると思う。

そろそろ将棋ペンクラブ関東交流会の時季だが、幹事ブログによると、今年も熊倉女流初段が指導に来場してくださるという。
開催は例年5月だが、今年は将棋会館が耐震工事中のため、6月11日(土)である。
昨年はいろいろあって指導対局が受けられなかったが、今年こそ何とかしたい、と思っている。
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第9回宴会将棋(後編)

2016-04-22 12:32:47 | 宴会将棋

第3図以下の指し手。△1五角▲2八銀△3八銀▲3九銀△同銀成▲2七飛△3八金▲2六香△4八銀▲4六角△2九成銀▲同飛△3九銀成▲2七飛△3五桂▲同角△同歩▲2八金△同金▲同飛
△3八角(第4図)

Taga―Ok戦はまだ続いているが、Tod氏はすでに帰っている。
私は△1五角と打った。▲4二飛以下の詰めろを防ぎつつ、△3七角成以下の詰みを見た、いわゆる「詰めろ逃れの詰めろ」だ。
横の植山悦行七段が、ほほゥ…とつぶやく。「手はあるもんだなァ。…これは読んでませんでした」
このあたりで植山七段が、完全に本局にのめり込む。「これはおもしろくなってきましたねえ」
△1五角は、△3七角成▲2八飛△同馬▲同玉△3八飛▲2七玉△3六金以下の詰めろ。しかるにHon氏は、危機感もなく▲2四歩。あまりにもガッカリの手で、これでは△1五角の輝きが失せる。
Hon氏はさっきも、私の△2七竜に▲同角と取りかけたが(それは詰む)、もうちょっと終盤のヨミを入れてくれないかと思う。
▲2四歩はもちろん待ったとなり、以下もゴチャゴチャした戦いが続く。
先手は▲2八銀から金を入手したが、まだ詰めろはほどけていない。すなわち△3七角成▲2八金に、△2九金▲同玉△1九金▲同玉△2七桂▲2九玉△3八銀▲同金△1九馬まで、綺麗な詰みがある。
▲2七飛にも私は、詰めろ詰めろで迫る。たとえば△4八銀は遠巻きの攻めだが、△2九成銀▲同飛△同金▲同玉△3九飛以下の詰めろ。しかし植山七段は△4八銀で「△2九金▲同飛△3八銀」を示す。なるほどこれなら寄っていた。
植山…いやHon氏の▲4六角が妙防で、なかなか寄らない。
△3五桂、△3五同歩もまた詰めろ。しかし3四の地点が空いたので、私は自玉のイヤな詰み筋が見えていた。

第4図以下の指し手。▲2九銀△同成銀▲同飛△同角成▲同玉△5九飛▲3九銀△2七銀▲2二金△同玉▲3四桂△3二玉▲4二飛△同角▲同桂左成△同金▲同桂成△同玉▲5三銀成△3一玉
▲4二角△3二玉▲4一角(投了図)
まで、159手でHon氏の勝ち。

▲2九銀に、私は△同成銀~△5九飛~△2七銀と迫る。これで先手玉は一手一手だ。
Hon氏(植山七段)は▲2二金。実はこちらからの攻めを恐れていたのだ。
△2二同玉(△3三玉は、▲2四角(参考3図)の鬼手があり先手勝ち、が、さっき私が出した結論)に▲3四桂。この桂を打たれるのが、3四の地点を開けた罪である。

私は△3三玉と逃げかけたが「それは▲2二角△3四玉▲4四飛(参考4図)で先手勝ち」と植山七段。
さっきは持ち駒が銀だったから△3四玉が利いたが、今回は角なので詰む。ここでの読み抜けは痛かった。

私は仕方なく△3二玉と寄るが、▲4二金以下平易な詰みとなった。無念の投了である。

「穴熊ってこう指すんですねえ。勉強になりました」
とHon氏。
変態穴熊だったがやはり穴熊で、頑強に補強をされて、容易に攻略できなかった。
「いい将棋でした」
植山七段も満足げに言う。「終盤は大沢さんにも勝ちがあったんじゃないかな。調べてみないと分からないけれども」
私は残念な結果に終わったが、宴会将棋らしからぬいい将棋が指せたので、佳しとしよう。
時刻は午後11時を大きく回り、これにて散会。宴会将棋は楽しいが、いかんせん将棋の質が悪くなる。このシステムがベストなのかどうか、考えどころであろう。
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第9回宴会将棋(中編)

2016-04-21 19:53:32 | 宴会将棋

私は風邪をひいているが、左の鼻の穴はスースーしているのに、右の鼻の穴からは絶えず水っパナが出ている。人間の構造は不思議だ。
Taga―Ok戦の向こうのHon―Tod戦は、Tod氏が「ああっ、歩が迫ってきたあ!」と狼狽している。それを受けて「銀を取らなきゃいいのに…」と植山悦行七段がつぶやく。
すなわち▲6六銀と相手の銀を取ったから、手順に△同歩と進まれてしまったのだ。
もう手に負えない。
さてOk氏は長考に沈んでしまった。シビレを切らした植山七段が誘導し、「▲3一角△3二飛▲2四飛△3一飛▲2二飛成(第2図)」が実現した。角を渡すが、見返りに飛車を成って、これが王手飛車取りという寸法だ。
これは次の一手問題としてはかなり有名で、「将棋世界」や「週刊将棋」で何度も出題されたことがある(はずだ)。

以後はOk氏が順当に勝った。Taga氏は消化不良だったろうが、研究将棋だと思って、我慢していただこう。
蛇足ながら、私だったら▲3一角に△3九角と打つ。これでも後手がわるいが、けっこうむずかしい変化もある。
今度はメンバーを替え、Hon―Taga戦とTod―Ok戦。
しばらく目を離していたら、後者はTod氏が居飛車に構え、対抗形となっていた。Tod氏の左美濃は珍しいが、「飯島流引き角戦法です」とTod氏。
これだけ研究熱心なのに、どうして実戦ではトンチンカンな手を指すのだろう。
局面は第1図になった。

級位者同士の戦いとは思えない、格調高い局面である。ここはいろいろな手が考えられるところで、▲7五銀や▲8六歩などがある。
ちなみにいちばん指し手はいけない手は▲7五歩で、△6三銀と引かれて何でもない。7五へは飛角銀が出たいところである。
ここで植山七段が、「プロなら第一感」とつぶやく。しかし私たちは上記の手順を答えるばかりだ。
植山七段の推奨手は▲5五歩だった。仮に△5五同歩なら▲同銀(飛車取り)△7五歩に▲5六飛と回って先手有利。ほかの変化も先手十分だ。
私はこの手にまったく気づかず、とても勉強になった。私とTod氏・Ok氏とはやや棋力が離れているように見えるが、実は私の考えていることは、みんなと大差ないのだ。
実戦は▲5五歩以下、Ok氏がうまく指し、快勝。あまりにもうまく事が運びすぎて、「▲5五歩の威力はスゴイですねえ」と、勝ったOk氏がえらく感心していた。
Hon―Taga戦も終わり、またメンバーを入れ替える。今度はHon―一公戦、Taga―Ok戦だ。
ではHon―一公戦を初手から記してみよう。

▲Hon △一公
第1図までの指し手。▲7六歩△8四歩▲5六歩△3四歩▲6六歩△6二銀▲6八銀△5四歩▲5七銀△4二玉▲7八飛△3二玉▲4八玉△5二金右▲3八玉△8五歩▲7七角△7四歩▲2八玉△4二銀
▲5八金左△5三銀左▲6七金△6四歩▲3八金△9四歩▲1八香△7三銀▲1九玉△8四銀▲9六歩△7五歩▲5九角△6五歩▲7五歩△6六歩▲同銀△6五歩▲7七銀△8六歩(途中図)

▲8六同歩△7五銀▲4八角△8六銀▲8三歩△同飛▲8四歩△7三飛▲5八飛△8七銀成▲7五歩△8八歩▲5五歩△8九歩成▲5四歩△4二銀▲7六銀(第1図)

先手番のHon氏は矢倉風の出だしだったがこれはフェイクで、もちろん三間飛車に振る。▲1八香と上げ、やはり変態穴熊になった。
私は棒銀の作戦。相穴熊はゲップが出そうで指す気がしない。
私は6筋を押さえて△8六歩(途中図)。ここで植山七段が「これは細心の読みが入ってますね。ここ普通に△7五銀だと、▲8六銀(参考1図)がある」と述べた。

私は△8七銀成とし、△8八歩から駒得を狙った。植山七段が「いやな手を指しますねぇ」とつぶやいた。
Hon氏は▲5四歩と取り込み(これは大きい手)、▲7六銀。ここで私が間違えた。

第1図以下の指し手。△6六歩▲同角△同角▲同金△3三角▲5五角△7七成銀▲6五銀△9九と▲7四歩△9三飛▲6四銀△2四香▲7三歩成△5五角▲同飛△3三角▲8三歩成△5五角▲同金
△3五桂▲3六角△5八飛▲8五角△8八飛成▲5二角成△同金▲2八金打△4九角▲5三歩成△2七桂不成▲同金直△3八角成▲同銀△同竜▲4二と△同金▲2八銀△4八金▲2五歩
△同香▲2六歩△3九銀▲2五歩(第2図)

私は△6六歩と突きだしたが、▲同角と取られてビックリした。4八に角がいるのをうっかりしたのだ。私は△6六同角と取るよりないが、▲同金で先手の駒がみんな捌けてしまった。
以下はHon氏に中央を押さえられ、敗勢である。
それでもHon氏の飛車を取り、まだ戦えるかと思ったが、△5八飛がまた誤った。ここは当然、一段目に打つべきだった。
しかしHon氏の▲8五角がやや疑問で、△4九角から△2七桂不成と殺到してみると、けっこう勝負になっている。
▲2五歩の香取りは、後の▲2四歩が詰めろになる可能性があるので、いったん△同香と取る。
「この判断は正しかったかもしれませんね」
と植山七段。
△3九銀に▲2五歩。ここでまた私が間違えた。

第2図以下の指し手。△2七竜▲3九銀△同金▲2七角△3八銀▲同角△同金▲3九銀△同金▲5四桂△4一金▲9三と(第3図)

私は△2七竜と取った。植山七段が「そっちですか…」とつぶやいたが、これが大悪手。当然△2八銀成だった。以下▲同金△3九銀▲3八金△同金で後手が勝ちだった。
実は△3九銀の時、▲2七金(参考2図)で指し切りと読んでしまったのだ。

でも参考2図以下、△2七同竜▲同角△2八金まで後手勝ち。3八の龍が飛車と勘違いしていたのだ。
本譜▲3九銀に△同金も疑問で、△3六竜と角を取るべきだった。
以下は植山七段の、相手側への助言?もあり、2度目の▲3九銀で私が敗勢。▲5四桂を利かされ、▲9三と(第3図)と飛車を取った手が詰めろで、泣きたくなった。
この局面、私は7秒前後で、次の手を指した。

(つづく)
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