一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

加藤女流四段の再登場に期待する

2024-08-23 23:28:29 | 将棋雑記
第65期王位戦第4局2日目が行われた20日、大阪市で第6期清麗戦第4局が行われていた。
タイトル戦は男女棋戦合わせて年に16回行われるので、まれに同日開催がある。しかし私も含め、世間の関心は藤井聡太七冠に注がれているので、女流タイトル戦を見過ごしてしまうことがあるのだ。
そして今期の清麗戦は福間香奈清麗に加藤桃子女流四段が挑んだのだが、第4局は福間清麗が快勝し、3勝1敗で決着。福間清麗はこれで5期目の清麗となり、「クイーン清麗」を手にしたのだった。
これは6つ目のクイーン称号で、大変な偉業である(残りの2つは、白玲と女王)。ただ、藤井七冠がそのはるか上を行っているので、そこまでピンと来ないのが残念だ。
いや本当に残念なのは加藤女流四段のほうだ。両者の対戦成績は、この清麗戦の前まで福間清麗43勝、加藤女流四段13勝だった。そのほとんどがタイトル戦で、それは福間清麗11期、加藤女流四段2期となっていた。かつては加藤女流四段も奨励会初段までいったから、福間清麗との実力差は紙一重であろう。というかそもそも、2011年に里見女流三冠が奨励会編入試験を受けたとき、加藤奨励会2級が試験官になり、里見女流三冠に勝ったのだ。そこからふたりの実力は離れていないと思えるので、それでこの勝数差は、女流棋界の七不思議といえるかもしれない。
今シリーズを振り返るに、第1局に加藤女流四段が負けたのが痛かった。終始難しい将棋だったが、終盤で加藤女流四段が正着を逸し、逆転負けを喫した。第2局は競り勝っただけに、よけい第1局の負けが惜しまれた。
負けた加藤女流四段は、敗戦の弁を聞かれ、涙ぐんだそうである。その心意気やよし。まだまだ加藤女流四段は強くなる。
いまの女流棋界で、里見清麗と西山朋佳女流三冠に勝てる女流棋士は限られている。捲土重来を期待したい。
コメント (2)
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