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一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA指し初め式・超ウルトラセクシーダイナマイト スーパースペシャル(前編)

2011-01-08 15:15:57 | LPSAイベント
1月4日(火)は、LPSAの指し初め式にお邪魔してきた。昨年についで2度目の参加である。昨年も書いたことだが、指し初め式に参加できる一般将棋ファンは限られている。そんな中、今年も声をかけていただいたことはありがたく、LPSAファン冥利に尽きる。
式は午前11時から。芝浦サロンへは10時45分ごろ着いたと思うが、まだ招待客はほとんどおらず、拍子抜けした。
大庭美夏女流1級、大庭美樹女流初段と新年の挨拶をする。もっとも前日もお会いしているので、2日連続だ。石橋幸緒代表理事(天河)や蛸島彰子代表代行(女流五段)の姿もあった。石橋代表理事とも2日連続で、新年の挨拶を交わす。
部屋の奥で待っていると、続々と招待客が入室してきた。中倉彰子女流初段の姿が見える。乳白色のキモノで、中倉女流初段の魅力を一層惹きたてている。相変わらずピュアピュアである。
中倉宏美女流二段の姿も見えた。やはりキモノだが、今年はピンクの花柄だ。鬢(びん)のあたりから髪がピョーンと飛び出ていて、生け花を想起させる。昨年は純和風だったが、今年は洋の趣も取り入れたのだろうか。
船戸陽子女流二段の姿が見える。今年はチャイナドレスだ。これはちょっと意外だった。
というのも、昨年のクリスマスイブに、船戸女流二段がLPSA新春将棋大会への参戦を表明したときは、キモノを着て臨むと語っていたからだ。
ところが大会当日はカジュアルな服装だったので、キモノは指し初め式に振り替えると思った。もっとも私は、船戸女流二段のキモノ姿は中倉姉妹のそれと比べて、やや劣ると思う。洋装では映える船戸女流二段のナイスプロポーションが、和服ではマイナスになると考えるからだ。
そんな考えも、私は船戸女流二段に直接話していた。自分にウソはつきたくなかったからだが、和服好きだという彼女には、すっかりイヤな顔をされてしまった。
ともかく同様の理由で、和服よりもカラダの線が映えるチャイナドレスのほうが、船戸女流二段は似合うと信じていた。よって今回のチャイナドレスは嬉しかった。しかも今回は、目にも鮮やかな赤系である。…ええっ!?
えええええええええええーーーーーーっ!?!?!?!?!?
チャ、チャイナドレスのスリットが、こ、腰まで切れている!!
最初は錯覚かと思ったが、これは間違いようがない。足首から腰まで、それはそれは見事に切れあがっていた。こ…ここまで本格的なチャイナドレスだったのか!!
船戸女流二段のチャイナドレスといえば、真っ先に思い浮かぶのが2009年8月21日のLPSA金曜サロンである。このときの模様は同年9月13日のブログに詳しいが、船戸女流二段はその日ピンクのチャイナドレスを着用し、スリットの入りは浅かったものの、それでも私は悩殺されていた。
しかし今回は、当時の若干の不満を吹き飛ばすに十分な切れこみである。ファン思いの船戸女流二段、正月早々、本気を出したようだ。
しゃなりしゃなり歩くと、そのたびにスリットから長い脚がチラチラ覗き、つい目が行ってしまう。う~…まだ11時前だというのに、いまからこんなに興奮していては、体が持たない。
11時になり、すぐに指し初め式に入った。部屋の奥に、和風の対局場が設えられてある。まずは石橋代表理事と紳士氏の対局。皮切りの特典で、駒を並べるところからやる。一礼し、☗7六歩☖3四歩。
ここで3人目の紳士氏が指した☗7五歩が波紋の一手。4人目の女流棋士が☖3五歩と呼応し、これは序盤…否、正月早々、のっぴきならない局面になった。
盤側には、蛸島代表代行、藤森奈津子女流四段、松尾香織女流初段、中倉彰子女流初段・宏美女流二段姉妹ら、豪華な面々が並んでいる。
そこに船戸女流二段も加わった。立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花。立つ姿も歩く姿も絵になるが、座った姿がこれまた何ともよい。
やがて船戸女流二段が指名される。対戦相手が注目されたが、今年は私ではなかった。前日は夢の対局を実現したし、これで指し初め式の相手まで望んだら欲のかきすぎだ。
それにこのほうが、船戸女流二段をジックリ鑑賞できるからよい。…ン? ええ? マジすか? 予想もしない展開に、私は狼狽した。
(つづく)
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LPSA新春将棋大会(後編)・僥倖の勝利

2011-01-07 00:28:28 | LPSAイベント
Y氏とは、戯れで私が角を引いて指したりするが、Y氏は進境著しく、私との棋力は紙一重である。油断すると持っていかれる。とにかく慎重に指すことを心掛けた。
振り駒で私の先手。Aクラスはオール振り駒なので、船戸陽子女流二段相手に私が後手で指したり、角を引いた相手に先手で指したりすることがあるわけだ。
☗7六歩☖3四歩☗6八玉。大会では相手の棋風が分からないことが多いが、本局は例外で、Y氏がゴキゲン中飛車を得意にしていることは知っていた。
よって3手目に、☗6八玉とゴキゲン外しに出たのだ。私は志が低いので、相手の得意は受けない。外しに行くタイプである。
Y氏は数手後、☖2二飛。しかし私が飛車先の歩を突いていないので、効果が薄いと思う。
私は天守閣美濃に組む。☗5七銀左から急戦を挑みたいが、優勝のかかった大一番なので、玉の堅さを優先した。私は女流棋士の穴熊好きに苦言を呈するものだが、玉を固めたくなる気持ちが分かる気がした。
しかし四枚美濃にはせず、☗4六銀と出る。Y氏、☖4五歩。取れば☖3三桂があるが、こんなものは気合で取る一手だ。☗4五同銀☖3三桂☗4六歩☖4五桂☗同歩。
☖3三桂はいいが、☗4六歩にすぐ☖4五桂と取ってくれたのは助かった。いつでも取るぞと見せかけて、何かのときに☖4四歩を狙われるのがイヤだった。
私は☗4八飛と回る。これにも☖5三金(☖5三角)と4四の地点を2枚で守られていたら、私も容易でなかった。本譜は☗4四歩☖同銀☗同飛とスンナリ飛車が捌け、☗4一飛成と竜を作っては、労せずして優勢になった。
しかしここから私が乱れる。Y氏辛抱の☖5二銀に☗4八竜と引き揚げたのはいいとして、数手後の☗4二角成☖4一飛☗同馬☖同銀に、☗4三飛と打ったのが大悪手だった。すかさず☖5七角と、☗3九竜と☗6六金の両取りに打たれ、飛び上がった。
局後Y氏は、わざと両取りを打たせて、自分の玉を寄せにくると思った、と言ったが、寄せ合い一手勝ちの局面ではないし、第一こんな純粋な両取りを打たせるバカはいない。
私は泣く泣く☗4九竜。以下☖6六角成☗7七銀打に、☖5六馬とよろけたのがどうだったか。ここは☖7七同馬と切り、☖5二銀と飛車取りに当てるほうがよかったようだ。
そのあとはお互いと金を作り、どちらが先に相手玉に迫れるかの勝負となった。私は☗8七玉型が頼みで、☖7九とまで迫られても、詰めろにならない。こちらはその間に後手玉を寄せられるかどうかだ。
☗5三角☖同馬☗同銀成。ここで部分図の符号を記す。

先手・一公:1二竜、5三成銀、7一金、7六歩、7七銀、7八銀、8六歩、8七玉、9六歩 持駒:角、金2…
後手・Y氏:3一歩、3二香、7二銀、7三歩、7九と、8一桂、8二玉、8三歩、9一香、9四歩 持駒:角、金、桂…

ここでY氏は☖3四角と詰めろ飛車取りに打ったが、これは粘りを欠いた。☗7二金☖同玉☗6三銀、まで私の勝ちとなった。
☖3四角では☖6一金と打たれていたら、こちらは指す手がむずかしかった。☗6二金と貼りつくしかないが、☖7一金☗同金は千日手コースである。さりとてほかに代わる手もなく、☖6一金だったら、3,000円の商品券(優勝)と1,000円の商品券(準優勝)を山分けしていたに違いない。
勝った3局は、いずれも終盤の逆転。まさに僥倖の勝利だった。
表彰式。午後5時半終了予定が、6時半を回っていた。Aクラス優勝はM氏。LPSAスタッフ氏に同姓同名の男性がいるが、風貌もそっくりだ。
最後は石橋幸緒代表を交えての記念撮影。私は船戸女流二段と指し初めの将棋を指すことができ、セカンドトーナメントでも望外の成績を取り、この上ない新春スタートとなった。私は実にいい顔で写真に収まったのではないかと思う。
LPSA初の試み、新春将棋大会は、こうして幕を閉じた。

このあとは、Y氏と食事。この日は自宅に6歳のめいと3歳のおいが遊びに来ているはずだが、将棋仲間との食事を優先させる。
お店はサイゼリヤではなく、その先にあるガストになった。Y氏とふたりでお店に入るのは、一昨年、社団戦の団体個人戦のときに、浜松町駅近くの喫茶店に入って以来である。
相手の本音を聞き出すには、サシで話すのがいいと思う。大勢だと話が分散するが、ふたりだと突っ込んだ話ができ、ふだんその人が何を考えているか、より深く知ることができるからである。
今回Y氏とじっくり話してみて、芝浦サロンには珍しい、実に真面目な人であるということが、再確認できた。
最近、大沢さんのブログが暴走気味である。読者(女流棋士)が100%の良心で読んでいたものが、最近では80%に減っているのではないか――。という意味のことを忠告されたときは、恐れ入りました、という感じだった。
また、私の「2010年・将棋10大ニュース」に、「社団戦の昇級」がなかったことが残念だった、とも言われた。
これもそのとおりで、あれほどのめりこんだ社団戦を失念するとは、どうかしていた。どうも私は、自分自身のよかった出来事には興味がないらしい。
ガストは11時すぎに出た。7時前後に入ったから、4時間も粘ったことになる。酒飲みがいればビールを頼むから長居しても後ろめたさはないが、Y氏も私もあまり飲まないので、いらぬつまみをオーダーしたりして、余計なカロリーを摂取してしまった。
めいとおいは、この日は7時すぎに帰ったらしい。Y氏との食事を断らなくて、よかった。
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LPSA新春将棋大会(中編)・完敗

2011-01-06 00:25:58 | LPSAイベント
5四の地点で銀交換になったが、☗2四歩と突きだす狙いがあるので、私は☖2三歩と謝る。序盤で☖2四歩と突っかけた手が無駄になったわけで、屈辱的な一手だ。
数手後、私は手持ちの銀を3六に打つ。これも顔をしかめたくなるようなイモ手。奨励会員だったら破門だろう。☖3七銀不成と桂得したものの、この銀が遊び駒になっては、逆に損をした。
船戸陽子女流二段、数手後に☗6五歩。☗6六角のノゾキを見たもので、こうなると1一への角成が受けにくい。
だから☖4四桂と先着したのだが、これも空間に駒を埋めただけの手で、破門手の第2弾だった。
私は早くも秒読みになった。開始直後の無駄な長考が、ここにきて響いてきた。対して船戸女流二段は12分も残っている。これは大きい。
私の片美濃はすでに崩れているが、何とか堪える。しかし緩やかに終局に向かっていることは覚悟していた。
船戸女流二段が「ウウン…」と洩らす。その声が妙に色っぽい。と、対局中にそんなことを考えるようでは、もうダメである。そういえばこの日は船戸女流二段から香水の香りがしなかった。これも勝負に徹する表れだったか。
船戸女流二段、得した桂で☗6五桂と飛車取りに打つ。すでに大勢は決しており投了の時機だが、私はもう一手☖5二飛と指し、☗6一銀の割り打ちを待って投了した。一部局面がはっきりしないが、記念すべき一局なので、投了時の駒の配置を、以下に記しておこう。

先手・一公:1一香、1三歩、1九馬、2四歩、3三金、3五歩、3八成銀、4四桂、4五歩、5二飛、5四歩、6二歩、7二金、7三歩、8一桂、8二玉、8三歩、9一香、9五歩 持駒:銀、香、歩
後手・船戸女流二段:1六歩、5六歩、6一銀、6四歩、6五桂、6六飛、7五歩、7七金、7九金、8七歩、8八銀、8九桂、9七歩、9八香、9九王 持駒:角、歩2

終了時刻は午後1時40分台。2回戦の開始が2時10分予定だったから、かなり早い終了になった。30分余の、夢の時間だった。
感想戦はほかの選手やLPSAスタッフ氏も交え、序盤を中心に行われた。
船戸女流二段が真っ先に指摘したのがやはり☖4五歩で、ここは☗2五歩を目標に、☖1四歩~☖1三桂などして動くのがよかったようだ。
それにしても船戸女流二段は強かった。私の作戦に一貫性がなく、力を出し切れなかったキライはあるが、私は船戸女流二段の色香に惑わされることもなく、いつも以上に盤面に集中し、精一杯戦った。
しかしそれでも、まったく敵わなかった。私は船戸女流二段の迫力を肌で感じたことに満足し、この機会を与えてくれたLPSAに改めて感謝した。同時に、「2011年・私の将棋10大ニュース」の第1位が早くも確定したのだが、これがその翌日、第2位に落ちるとは夢にも思わなかった。
感想戦も終わり一礼すると、船戸女流二段はいつもの朗らかな姿に戻り、「セカンドトーナメントには出ますよね」と手続きをしてくれた。

セカンドトーナメントは8人参加だから、3連勝で優勝である。
1回戦は、私の先手。☗7六歩☖3四歩☗2六歩☖4四歩から、後手氏は三間飛車できた。これには居飛車穴熊を目指すのが現代の定跡なのだろうが、私は☗5七銀左から急戦を目指す。居飛車の玉が薄いため、仕掛けが成功しても苦労するのだが、それが私の棋風なのだからしょうがない。
☗4五歩~☗4六銀に後手は☖5六歩と突きださず、☖5四銀と立った。
以下5五で銀交換になったが、このあと私が☗4四歩と取りこんだのが悪手。☖4四同金☗8八角に☖4五歩とフタをされ、一遍に不利になった。そうだ、「羽生の頭脳」では黙って☗8八角と引き、☖4五歩に☗5五銀と打っていた。
本譜☖4五歩に私は☗5六銀と据えたが、☖5二飛に☗5七歩と打たされては、泣きたくなった。
ここで☖3五歩とでも突かれていたら、以下数手で私は投げていたと思うが、後手氏は☖5四銀と手厚く打つ。私は☗2四歩~☗2五歩。後手氏☖5五歩。これに強く☗2四歩と取りこんで、勝負になったと思った。もし☖5六歩と銀を取るなら☗2三歩成とし、☖5一角なら4四金が取れる。
以下もむずかしい将棋が続いたのだが、最後は後手氏があっさり投げてくれ、私の辛勝となった。
感想戦は☗5五同角以下の順を調べた。後手氏は定跡通と推量したが案の定で、後手氏は☗8八角以下の定跡をひととおり述べたあと、自身が考案した秘手まで教えてくれた。
いったいこの男性は何者なのか。私がお手洗いから戻ってくると、2回戦の対局を終えていた船戸女流二段が、
「大沢さん、悪いんだー(悪い人ね)」
と言う。聞けば、先ほどの男性は大庭美夏女流1級のご亭主だったという。道理で将棋が強いわけだ。奥さまより定跡に詳しいのではないだろうか。
そばに小学生の娘さんもいたが、娘さんとは以前六枚落ちで対局したことがあり、負かしてしまったことがある。
娘さんからすれば、「あのオジサン、ワタシもパパもママも負かして、コワイ!!」というところだろう。
なんだかこちらが負けた気分になって、2回戦(準決勝)に臨んだ。対戦相手は最近マンデーレッスンSに通い始めたS氏と。白皙のS氏は、芝浦サロンでは目にしたことはないが、LPSAのイベントには毎回顔を出す、ちょっとした有名人である。
とくに目立った行動はしないが、いつも静かに解説を聞き、イベントが終われば黙って会場を後にする。
地方在住のファンや、こうして地道にイベントに訪れるファンがLPSAを支えているのだな、と思う。
そんなS氏との将棋は、S氏の先手石田流。こちらはふつうに対抗すると相手の思うツボになるので、☖4四歩から二枚銀で対抗した。
中盤、☖6三金☖7二飛☖7三歩の形から、☖7四歩☗同歩☖7五歩と決戦に行ったのだが、S氏も歩の連打で対抗し、飛車交換になった。先手は歩切れになったものの、こうなっては玉の堅いS氏が指しやすい感じだ。どうも私の決戦が無理筋だったようだが、ほかに指す手もなかった。
ただしS氏も秒読みに追われ、乱れる。私が手順に金得し、ここで形勢逆転、やや指しやすくなったと思った。
最後もS氏の猛攻をかわし、私は先手玉を即詰みに討ち取る。戦前は勝つ自信がまったくなかったが、薄氷の勝利となった。
感想戦に入る。飛車を取り合って一段落したところでは、S氏の玉は固いが私の駒も目一杯働いており、先手に決め手がありそうだが、何となく後手有利、の結論だった。しかしどうもおかしい。
そこにスタッフ氏が加わり、
「☗5四歩は?」
と言った。…あっ!!
将棋には、一目好手という手がある。その後の数手を進めなくても、決め手と分かる手だ。
☗5四歩はまさにそれで、この手が入っていれば後の展開がまるで違い、私が負けていただろう。改めて、僥倖の勝利だった。
隣では、Y氏が反則勝ちでセカンドトーナメント決勝に進出していた。「セカンド」が付くとはいえ、これで芝浦サロン会員同士の決勝戦である。私ははやる心を抑えて、盤に向かった。
(つづく)
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LPSA新春将棋大会(前編)・夢の対決

2011-01-05 00:10:49 | LPSAイベント
きのう、芝浦サイゼリヤで棋友と食事をしたとき、私のブログは1日に何回アクセスがあるのか訊かれた。実は昨年末にも、LPSAスタッフ氏に同じことを訊かれた。
私のブログはカウンターを表示していないので、新年でもあるし、ここに記してみよう。

・1月3日のアクセス数 訪問者数:559(IP) 閲覧数:1,456(PV) 890位/1,516,638ブログ中
・2010.12.26~2011.01.01 訪問者数:3,570(IP) 閲覧数:9,001(PV) 992位/1,515,743ブログ中
・ブログ開設から642日 トータル訪問者数:312,099(IP) トータル閲覧数:723,992(PV)

2011年の年初め、まだ三が日ではあるが、3日、東京・芝浦サロンで「LPSA新春将棋大会」が行われた。昨年のクリスマスイブ・芝浦サロンで、船戸陽子女流二段がこれに参戦すると宣言したので、私も参加を申し込んだ。
ちょっとストーカーのケもあるが、ここで参加しなければ船戸ファンではない。
当日の予定は午前11時~12時に石橋幸緒天河によるミニ講座、午後1時からはトーナメント戦である。
トーナメントの定員は32人。自己申告の棋力を上から2クラスに分け、それぞれ優勝を決める。1回戦や2回戦の敗者にはセカンドトーナメントやサードトーナメントが用意されるので、2~3局は保証される仕組みだ。
石橋天河による指導対局(有料)も用意され、盛りだくさんの内容である。
私はトーナメント戦のみに参加する。テレビの箱根駅伝に興味はないが、レースも大詰めにさしかかったところで、後ろ髪を引かれる思いで芝浦に向かった。
12時35分ごろ、JR田町駅で下車し、エスカレーターを降りる。と、
「大沢さん」
と声を掛けられた。この聞き覚えのある声は…!!
振り返ると、船戸女流二段だった!! 彼女も芝浦サロンに向かうところだったのだ。ホントにトーナメント戦に出場するんだ…!!
まだ新年3日だが、2011年・知己の女性に会った一番手が船戸女流二段とは、春から縁起がいい。
LPSAのファッションリーダーは相変わらず素晴らしいコーディネートだ。船戸女流二段といえばミニスカートだが、きょうはパンツである。帽子をかぶり、耳には大きなリングがついている。それにしても、何という美しさだろう。どう見てもモデルである。
心臓をバクバクさせながら、他愛もない話をする。このままいけば同伴になってしまうが、船戸女流二段は寄る店があるということでそこで別れ、私が先に入室した。
石橋天河、大庭美夏女流1級、大庭美樹女流初段らがいたので、新年の挨拶をする。本日参加の選手も何人かいたが、芝浦サロンのメンバーはY氏のみだった(マンデーレッスンSの会員は何人かいた)。正月だから帰省している人もいるし、これはやむを得ない。
Y氏と談笑していると、ミスター四間飛車氏が来て、
「大沢さん、大変なことになってますよ」
と言う。
も、もしや…??
Aクラス16名、Bクラス15名の選手がそろい、今回の審判女流棋士である石橋天河から、トーナメントの組み合わせが発表された。Aクラス4カード目に、「大沢さんと…」と、私の名前が呼ばれる。そして「船戸さん」と続いたので、室内の一角で歓声が上がった。
どうも私の「船戸ファン」はかなり浸透しているようだ。新年早々、船戸女流二段との真剣勝負が実現するとは、盆と正月が一緒にきたようである。しかもこれが正真正銘の指し初めだ。
このトーナメントが厳正な抽選を経たとは思われない。石橋天河をはじめ、LPSAの面々が便宜を図ってくれたのではなかろうか。ありがたいことである。
所定の席に着く。正面には船戸女流二段が座る。本当に夢のようだ。船戸女流二段はコートを脱いでいたが、その下は地味めの服だった。帽子は目深にしているので、顔はほとんど見えない。私も緊張していないといえばウソになるが、プレーヤーとして参加する船戸女流二段の姿勢に、私も真剣モードに入った。
船戸女流二段が駒袋から駒を出す。王将を所定の位置に置く。私は玉将を所定の位置に置く。今回は入賞者に商品券が出る。真剣勝負と言っていいと思うが、アマチュア、とくに私クラスの棋力では、女流棋士とのこんな機会は滅多にない。
マス目に駒を埋める手も慎重になり、船戸女流二段が全部並び終えた時、私はやっと「歩」に取りかかったところだった。
振駒の結果、私の後手。持ち時間は20分、使い切ると1手30秒の秒読みである。定刻になり、石橋天河の合図で対局開始となった。
船戸女流二段、☗7六歩。ここで私は30秒前後考えて☖3四歩。
船戸女流二段、☗2六歩。ここで再び考える。☖8四歩と指したい。対して横歩取りのルートならば、私は角を換わって☖2八歩~☖4五角と行く。これは私も経験値が高いから、互角に渡り合える。
しかし☖8四歩に☗6六歩と角道を止められ、以下船戸女流二段得意の雁木からガンガン攻められたら、受けきる自信はない。
では☖5四歩からゴキゲン中飛車にしてみようか。しかしこれはこちらに経験値がない。居飛車党である船戸女流二段の思うツボだ。
…などといろいろな思いが巡り、私は長考してしまった。いつもは早指しの私だが、明らかに変調だ。
しかしなぜこんなに作戦に迷ったか考えてみるに、いつもは私が先手番なので、居飛車か振り飛車かを先に決める権利があった。ところが本局は私の後手。船戸女流二段に先に居飛車を明示され、私がその対応に迫られたため、長考を余儀なくされたというわけだった。
結局私は☖4四歩と突く。四間飛車にすることにした。
数手後、船戸女流二段、☗5八金右。これで船戸女流二段得意の居飛車穴熊はないと見た。私は☖6四歩と突く。
しかしその数手後、船戸女流二段は☗9八香と上がった。それでも居飛車穴熊であった。ここで私は長考後、☖2二飛と振り直した。
この手では、最初はふつうに銀冠にして、ジックリ戦うつもりでいた。しかし気が変わって、急戦を目指したのだ。だがこれなら、前の☖6四歩は不急の手。指し手まで変調である。
☖2四歩から飛車をぶつけ、☗2五歩に☖2二飛と引く。1歩を手に持ち、一応ポイントを稼いだ。
船戸女流二段は、まるで指導対局のように、パッパッ指す。こんなところは考えるまでもない、というふうだ。私は恐る恐る船戸女流二段を窺う。かぶった帽子は目深なままで、鼻の頭と口元が見えるのみだ。これでは私も、盤上に集中せざるを得ない。
少考して、☖4五歩と突く。船戸女流二段、文字どおりノータイムで☗3七桂。☖4五歩はマズかったか…。後悔しつつ、私は渋々☖5四銀と上がる。船戸女流二段、またもノータイムで☗4六歩。
これは居飛車側に争点を与えてしまった。私はまたも長考に沈む。船戸女流二段は通い慣れた道とばかりノータイムの指し手を続け、まだ2分も使っていない。視線を右下にやり、私の指し手を静かに待っている。
明らかに、いつもの指導対局とは雰囲気が違う。やはり船戸女流二段はモデルではなかった。長いあいだ血のにじむような勝負を重ねてきた、勝負師だった。それは間近で見たからこそ初めて分かる、女流棋士の真の姿だった。
こんな女性に私ごときが勝てるわけがない。この将棋は負けたと思った。
(つづく)
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LPSA懇親会・パフュームに萌える

2010-12-28 00:29:05 | LPSAイベント
12月23日(木・祝)、東京都文京区の「文京シビックセンター」でLPSA・1DAYトーナメントが行われたあと、同所で午後6時30分から、懇親会(忘年会)が開かれた。
これは有料で、希望者のみの参加となる。参加費5,000円は昨年より1,000円上がって結構な出費だが、女流棋士と直にお話しできる機会はなかなかないので、申し込んでおいた。
私は蛸島彰子女流五段にビールをついでいただく。光栄である。
フランボワーズカップの協賛である、山青貿易社長の音頭で乾杯。私は酒が弱いが、喉が渇いているときのビールは美味い。
ひとりで食事を摂っていると、島井咲緒里女流初段が
「おひとりなんですか」
と声を掛けてくれる。
ビールをついでくれるが、ここで遠慮するのはヤボなので、もちろんありがたくいただく。
「先生の将棋は、広瀬クン(章人・王位)に似てますよねえ」
私は恐る恐るしゃべる。ふだんはあまり話す機会がないからか、船戸陽子女流二段のときとは違う緊張感がある。
「はい。私も広瀬クンの将棋を勉強してるんです」
そう言って、つぶらな瞳で私を見つめる島井女流初段がかわいらしい。LPSAのアイドル担当は渡部愛ツアー女子プロだが、私を忘れてもらっては困ります、というところである。
そんな島井女流初段は、来年1月から始まる女流名人位戦の対戦相手に複雑な表情だった。
1回戦で中倉宏美女流二段、2回戦で船戸女流二段と、LPSA所属棋士と当たるからだが、モノは考えようだ。アウェーを感じないで済む分、心おきなく戦える、ともいえる。
「私は島井先生と船戸先生、宏美先生の中では、島井先生が一番将棋の天分があると思ってます。絶対リーグ入りできますから、ガンバッテください」
と激励した。船戸女流二段と中倉女流二段にはちょっと後ろめたいが、もし会ったときは別の言い方をするので、構わない。
ほどなく「紅白旗あげゲーム」が始まる。あの「赤あげて、白あげて」というやつである。女流棋士や阿久津主税七段、ファンクラブMinerva会員など5名が壇上に上がって挑戦する。勝者2名には賞品が出るが、いざ始まってみると皆さん粘り強く、容易に脱落しない。
読み上げ担当は神田真由美女流二段だが、選手を間違わせるためにトリッキーな指示を出さなければならず、意外に難しい。
何人かが交代で読み上げたが、やはり脱落者は出ず、最後はなし崩し的に終了するという、意表の結末となった
このあとは、中倉女流二段と船戸女流二段、アイリススタッフ嬢が壇上に登場した。3人組のユニット・パフューム(Perfume)の「チョコレイト・ディスコ」を踊るためだ。これは見物である。
パフュームの公式ブログを見ると、デビューは2000年。現在のメンバーは、あ~ちゃん(西脇綾香)、のっち(大本彩乃)、かしゆか(樫野有香)だが、デビューから数年は鳴かず飛ばずだった。
私が昨年の夏に八重山諸島を旅行したとき、石垣島のユースホステルで、斎田晴子女流四段似のボイストレーナーと同宿になった、という話は以前書いた。
そのボイストレーナーさんから聞いた話だが、全然売れないパフュームは、これではマズイと、本来3人で営業すべきところを、ピンで3ヶ所に分かれ営業したそうだ。禁手に近い、非常手段である。そしてそのひとりは、
「ここで売れないと、私たち終わっちゃうんですぅ~」
と悲痛な叫びをあげていたという。
そのなりふり構わぬ努力が実って、パフュームは、その直後に出したシングルがヒットし、NHK紅白歌合戦に出場するまでになる。ヒトの人生は分からない、を地で行く例であった。
向かって左から船戸女流二段、中倉女流二段、アイリスの順に位置した3人は、BGMに合わせて軽やかに踊る。風貌から推して、左から、あ~ちゃん、のっち、かしゆかの担当だろう。
のっちこと中倉女流二段は、ウィッグを着用し懇親会に臨んでいたが(注:中倉女流二段ご本人から、あれは地毛でした、とのお知らせがあった)、この出し物のためだったようだ。……えっ!? 卑弥呼?? 笑顔いっぱいの中倉女流二段が、白の衣装も相まって、卑弥呼そっくりに見える。いやもちろん卑弥呼を見たことはないが、現代に舞い降りれば、あんな感じではなかろうか。
そう考えると、ああもう、中倉女流二段が卑弥呼にしか見えない。しかし何という神々しさだろう。私は心の中で、中倉女流二段に手を合わせたのだった。
会場内では手拍子が鳴り響き、3人が「チョ、コ、レ・イ・ト!!」と叫ぶと、私たちが「ディスコ!!」と返す。何だか知らないが、ものすごい盛り上がりになった。
とにかく3人ともノリがよく、コンサート会場のようだ。BGMが終わると、鳴りやまぬ歓声の中、LPSAパフュームは惜しまれつつ退場した。
松尾香織女流初段がいらっしゃり、ビールをついでくれる。恐縮である。松尾女流初段は最近いいことがあって、私に会うとニコニコする。しかしこちらは訳あって、おもしろくない。
私の前にいた大柄の男性は、はるばる大分県から来たという。当然LPSAのファンクラブに入会しているが、イベントがあっても行けるのはせいぜい関西までで、今回は年末年始の休みを利用して上京したらしい。しかし交通費が5万円かかったという。
こういうファンはLPSAにとってありがたい。LPSAを応援するファンは全国にいるが、そのほとんどは、LPSA女流棋士に会えない。
私などは、LPSAのどなたかと毎週会える環境にありながら、自宅から芝浦までの電車賃が片道130円から190円になったことに不満を漏らしているのだから、バチ当たりだ。
それはともかく、LPSAは、地方在住者との交流を、もっと図らなければならない。
中井広恵女流六段がいらっしゃる。
「先生、今度ふたりで長崎の喫茶店に行きましょうよ」
「……そうよねえ」
中井女流六段も例の喫茶店に行きたいらしいのだが、多忙で叶わないのだ。よしんば叶っても一人旅になるだろうから、私が同行します、というわけである。
中井女流六段の周りにはいつもファンがいる。こっそりナンパするつもりが、みんなにバレバレになってしまった。
最後の大イベント、ビンゴゲームが始まった。パーティーを盛り上げるのに欠かせないアイテムだ。
私は松尾女流初段からカードを受け取ったが、ビンゴが始まっても、全然番号が開かない。ヘンなカードをもらってしまった。
早くも1人目のビンゴ者が出た。今回もLPSA女流棋士が賞品を提供してくれるが、中身は説明されなかった。賞品も選択制ではなく、今回はクジで決める。特定の女流棋士の提供品や、レア物が先にハケるのを防ぐためであろう。
しかしこれだと、早くビンゴした人の利点がない、とは云えた。ともあれ、毎回工夫の跡が見られるのはいいことである。
ようやく私もリーチがかかったが、遅かった。最後の2人が同時に決まり、ここでゲームセット。Minervaイベントなど、最近は毎回何かしらの賞品をもらった私だったが、今回はスカだった。
楽しい懇親会も、これで全プログラムが終了となった。今回の企画は、ファンクラブ担当の船戸女流二段が中心になって考えたと思う。彼女はかなり前から、懇親会での出し物に腐心していたが、フタを開けて見れば笑いの連続で、とても楽しいひとときを過ごすことができた。
もはや船戸女流二段なくしてMinervaはない。船戸女流二段の更なる活動に期待したい。
最後は蛸島女流五段の三本〆で、懇親会は中締めとなった。

このまま去り難く、有志で飲みに行く。参加者は、W氏、Is氏、Tat氏、G氏、Kub氏、Hak氏、Kaz氏、それにN氏、私の9名である。
これだけメンバーがいても、話は将棋に関することばかりだ。もっともこの夜は、中井女流六段がとにかく妖艶だった、という話に終始した。アラフォー、3人の子持ちにして、あの色気。船戸女流二段といい、中井女流六段といい、LPSAはまことにいい人材に恵まれていると思う。
とにかく中井女流六段のあの笑顔があれば、今後のLPSAも安泰だと思った。
コメント (7)
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